
[社会保険]
-社会保険・ワンポイント ゼミナール
◆【質 問】◆
当社には定年制がありませんが、62歳の社員が健康上の理由で勤務体系を変更してもらえないかと申し出ました。
そこで、いったん退職した形をとって嘱託社員として再雇用し、月の所定勤務日数と賃金を減らすことで話がつきました。
この場合でも、標準報酬月額に関しては、月額変更届での扱いにしなければならないのでしようか?
◆【解 説】◆
★ 《 『同日得喪』とは 》 ★
固定的賃金の変更や勤務形態の変更などによって賃金が引き下がる場合、健康保険・厚生年金保険の標準報酬月額に関しては、一定の要件に該当すれば、賃金が下がってから4ヵ月目に月額変更届により改定を行うことが原則となっています。
しかし、この扱いですと、定年後に再雇用された人で、賃金が引き下がっても引き続き被保険者となるときは、改定が行われる月前までは保険料は従前の標準報酬月額に基づいて計算されます。
また、年金を受ける権利のある人は、従前の標準報酬月額に基づいて在職老齢年金の支給停止額が決まることになるので、保険料の負担や年金の停止額が、実際の賃金額に比べて大きくなってしまいます。
そこで、年金を受ける権利のある60~64歳までの人が定年に達した後に再雇用される場合に限っては、特例的に使用関係がいったん中断したものとみなし、被保険者資格喪失届および取得届が定年に達した日の翌日付けで提出されたときは、再雇用された月から再雇用後の賃金に応じて標準報酬月額が決定されます(同日得喪)。
★ 《 対象範囲の拡大 》 ★
このほど厚生労働省の通知により、高齢者の継続雇用をさらに支援するため、この取り扱いの対象が、定年による場合だけでなく、年金を受ける権利のある人が、
①定年制の定めのある事業所において定年によらずに退職した後、継続して再雇用された場合、
②定年制の定めのない事業所において退職した後、継続して再雇用された場合、
◆ワンポイント・チェック◆
「同日得喪」による被保険者取得届の届出には、新たな雇用契約を結んだことが確認できる書類(その人が退職したことがわかるもの、再雇用後の雇用契約書または事業主の証明書など)を添付する必要があります。


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