労務ニュース

育児・介護休業法の施行状況

事業主からの相談件数が増加
       -平成21年度育児・介護休業法の施行状況

 このほど厚生労働省が発表した「育児・介護休業法の施行状況」によると、平成21年度に都道府県労働局雇用均等室に寄せられた育児・介護休業法に関する相談件数73,509件のうち49,667件(67.6%)が事業主からの相談となっており、今年6月30日より施行される「改正育児・介護休業法」への関心の高さを反映して、前年度より16,008件増加したことが分かりました。

◆相談受付状況◆
 平成21年度に、都道府県労働局雇用均等室に寄せられた育児・介護休業法に関する相談件数は73,509件であった。
 その内訳をみると、事業主からのものが49,667件で全体の67.6%を占め、今年6月30日より施行される改正育児・介護休業法の内容等に関する問い合わせが多く寄せられた結果、前年度より16,008件増加し、労働者からのものは9,311件で同1,051件増加している。

【主な相談内容」
 相談件数を内容別にみると、育児関係で最も多いのは「育児休業関係」で20,141件、次いで「その他」11,813件、「勤務時間の短縮等の措置関係」10,532件の順となっている。
 また、介護関係で最も多いのは「介護休業関係」で5,793件、次いで「その他」4,353件、「勤務時間短縮等の措置関係」3,046件の順となっている。(下表参照)
相談者別相談内容の内訳


 実際に問題が生じた労働者からの相談内容をみると、育児関係では「休業に係る不利益取扱い関係」が1,657件で最も多く、次いで「育児休業関係」900件、「勤務時間の短縮等の措置関係」572件。介護関係では、件数的には育児関係に比較して少ないが「介護休業関係」が119件で最も多く、次いで「休業に係る不利益取扱い関係」39件となっている。

◆都道府県労働局長による紛争解決援助◆
 昨年9月30日よりスタートした育児・介護休業法第52条の4に基づく紛争解決援助の申立を受理した件数は107件で、そのうち女性労働者からのものが99件と大部分を占めている。
 申立の内容をみると、「育児休業に係る不利益取扱い関係」が75件で最も多く、次いで「育児休業関係」が11件となっている。
 なお、平成21年度中に援助を終了した事案は88件であるが、そのうち75件については都道府県労働局長が助言・指導・勧告を行った結果、解決をみている。


都道府県労働局長による紛争解決援助の事例

◆育児休業取得を理由とする職種変更の事例

《申中立内容》
 事務職で採用されたが、育児休業からの復帰にあたり営業職での復帰しかなく、営業職は転勤や残業もあるとの説明を受けた。営業職での復帰ができない場合にはどうなるかと聞いても、営業職しかないとの回答で、退職とは言われないが、退職勧奨ではないか。休業前の事務職で復帰したい。

《事業主からの事情聴取》
 申立者が育児休業に入るにあたって、代替要員を親会社に依頼し受け入れてきたが、親会社にも社員削減の動きがあり、育児休業終了後も当社に残ることになった。そのため、人手が不足している営業職であれば復帰させることができるので提案した。育児休業を取得している申立者以外には、営業職への転換を勧めることはしていない。

《労働局長による援助》
 育児休業を取得した申立者のみに営業職への転換を勧めることは、育児休業の取得を理由とする不利益取扱いにあたる可能性があるので、事務職として復帰させるよう助言した。 ⇒ 申立者は休業前の事務職として復帰できることとなった。

◆短時間勤務制度の利用を理由とする身分変更強要の事例

《申立内容》
 育児休業からの復帰にあたり、短時間勤務制度を利用したい旨を申し出たところ、短時間勤務制度(6時間勤務とする制度)が就業規則で定められているにもかかわらず、人事担当者から「短い労働時間の正社員はいない。労働時間が短い者は皆パートだ」と言われた。正社員として復帰して短時間勤務制度を利用したい。

《事業主からの事情聴取》
 短時間勤務をするということは、パートに身分変更をするということであるがら、その旨を申立者に説明した。

《労働局長による援助》
 短時間勤務制度を利用し所定労働時間を短くするのは、パートに身分変更することだとする事業主の対応は、短時間勤務の利用を理由とする不利益取扱いであり、育児・介護休業法に反すると判断されるので、申立者を正社員のまま短時間勤務制度を利用させるよう助言した。 ⇒ 事業主が法律の理解が不足していたこと、申立者への対応に誤りがあったことを認め、申立者は正社員のまま短時間勤務制度を利用できることとなった。

前年度比4.3%増の25万件

      -平成21年度「個別労働紛争」の相談件数過去最多

厚生労働省の発表によると、労働者と企業とのトラブルを裁判に持ち込むことなく迅速に解決するための「個別労働紛争解決制度」に基づく民事上の個別労働紛争に関する平成21年度の相談件数は、年度途中にりーマンショックが発生した前年度と比べ伸び率が鈍化したものの、同4.3%増の24万7,302件と過去最多を更新したことが分かりました。

◆相談受付状況◆
 総合労働相談コーナーに平成21年度1年間に寄せられた相談件数は、前年度比6.1%増の114万1,006六件であった。
 このうち、労働関係法上の違反を伴わない解雇、労働条件の引下げ等のいわゆる民事上の個別労働紛争に関するものが同4.3%増の24万7,302件で、毎年度確実に件数が増えている。

【個別労働紛争の主な相談内容】
 解雇に関するものが6万9,121件(24.5%)で最も多く、労働条件の引下げ3万8,131件(13.5%)、いじめ・嫌がらせ3万5,759件(12.7%)と続いている。

◆都道府県労働局長による助言・指導◆
 助言・指導の申し出を受け付けた件数は7,778件で、前年度比2.4%の増加となっている。

【助言・指導の実施状況】
 申し出を受け付けた事案について、手続きを終了したのは7,743件で、このうち、助言・指導を実施したのは7,537件(97.3%)、申し出が取り下げられたのは154件(2.0%)、処理を打ち切ったのは33件(0.4%)となっている。

《解雇に係る助言・指導の例》
 同僚との関係がうまくいっていないことを理由に解雇された。今まで同僚との関係で注意を受けたこともなく解雇理由に納得できないので、解雇を撤回してほしい。
 ⇒ 事業主に対し、労働契約法の「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない解雇は無効である」という規定を説明するとともに、それを踏まえて本人と話し合うよう助言した結果、解雇は撤回され、引き続き勤務できることとなった。

◆紛争調整委員会によるあっせん◆
 労働問題の専門家である弁護士等からなる紛争調整委員会があっせんの申請を受理した件数は7,821件(※)で、前年度比7.5%の減少となっている。
(※)内訳が複数の事案もあるため、実際の合計は8,132件になる。

【あっせんの実施状況】
 申請を受理した事案について、手続きを終了したのは8,096件で、このうち、合意が成立したのは2,837件(35.0%)、申請が取り下げられたのは517件(6.4%)、あっせんを打ち切ったのは4,705件(58.1%)となっている。

《雇止めに係るあっせんの例》
 有期契約労働者としてこれまで更新を20数回繰り返したが、成績が悪いことを理由に突然「契約更新できない」と通告された。理由に納得ができず、会社側の誠意も見られないため、精神的・経済的損失に対する補償金を支払ってほしい。
 ⇒ あっせん委員が双方の主張を整理し、判例を示して当事者間の調整を行った結果、解決金○○円を支払うことで双方の合意が成立した。

女性の労働力人口過去最多

      -平成21年度働く女性の実情

このほど厚生労働省がまとめた「平成21年版働く女性の実情」(女性労働白書)によると、昨年の女性の労働力人口(15歳以上の人口のうち、就業者と完全失業者を合わせたもの)は前年に比べて0.3%増の2,771万人と2年ぶりに増加し過去最多となっています。  しかし、その内訳として就業者数が微減(前年比0.7%減)した一方で完全失業者数の増加幅が過去最大(同25.5%増)となっており、働く意欲を新たに持った女性が厳しい雇用情勢に直面している現実が浮き彫りになったと言えそうです。

◆労働力人口および労働力率◆
 平成21年の女性の労働力人口は前年に比べ9万人多い2,771万人(前年比0.3%増)と2年ぶりに増加し過去最多となった。
 また、女性の労働力率15歳以上の人口に占める労働力人口の割合)も同0.1ポイント高い48.5%に上昇した。
 これを年齢別にみると、「25~29歳」(77.2%)と「45~49歳」(75.3%)を左右のピークとし、「35~39歳」(65.5%)を底とするM宇型カーブを描いているが、前年に比べ労働力率が最も高くなったのは「30~34歳」(67.2%、同2.1ポイント上昇)で、比較可能な昭和43年以降過去最大の上昇幅となった。(下図参照)
平成21年女性の年齢別労働力率

◆就業者数および完全失業者数◆
 女性就業者数は前年に比ベ18万人少ない2,638万人(前年比0.7%減)と2年連続で減少し、就業率15歳以上の人口に占める就業者の割合)も0.3ポイント低い46.2%と2年連続で低下した。
 また、女性完全失業者数は前年に比べ27万人多い133万人(同25.5%増)と2年連続で増加。完全失業率も2年連続で悪化し4.8%(同1.0ポイント上昇)となったが、完全失業者数の増加幅、完全失業率の上昇幅はともに過去最大であった。

◆雇用者の状況◆
 女性雇用者数は前年に比べ1万人少ない2,311万人(前年比0.04%減)と7年ぶりに減少したが、雇用者総数に占める女性の割合は2年連続で高くなり過去最高の42.3%(同0.4ポイント上昇)となった。
 また、女性雇用者数を年齢別にみると、「35~39歳」が275万人(女性雇用者総数に占める割合11.9%)と最も多く、次いで「40~44歳」266万人(同11.5%)、「25~29歳」259万人(同11.2%)の順となった。
 前年と比べると、「60~64歳」が最も増加し(同11万人増、7.6%増)、次いで「65歳以上」(同8万人増、7.9%増)、「40~44歳」(同6万人増、2.3%増)の順となった。

◆産業別および職業別雇用者数◆
 女性雇用者数を産業別にみると、「卸売業、小売業」が475万人(女性雇用者総数に占める割合20.6%)と最も多く、次いで「医療、福祉」459万人(同19.9%)、「製造業」297万人(同12.9%)、「宿泊業、飲食サービス業」193万人(同8.4%)の順となった。
 また、女性雇用者数を職業別にみると、「事務従事者」が754万人(同32.6%)と最も多く、次いで「専門的・技術的職業従事者」416万人(同18.0%)、「保安職業、サービス職業従事者」394万人(同17.0%)、「販売従事者」279万人(同12.1%)の順となった。

◆雇用形態別雇用者数◆
 役員を除く女性雇用者数を雇用形態別にみると、「正社員」が1,046万人(前年比6万人増、0.6%増)、「非正社員」が1,196万人(同6万入減、0.5%減)となった。
 また、「非正社員」のうち「パート・アルバイト」は903万人(同1万人減、0.1%減)、「派遣社員」は72万人(同13万人減、15.3%減)、「契約社員・嘱託」は148万人(同6万人増、4.2%増)などとなった。

◆賃 金◆
女性一般労働者の所定内給与額は22万8,000円と4年連続で増加(前年比0.8%増)する一方、男性が4年連続で減少したため、男女間の賃金格差は男性を100とすると女性は69.8(前年67.8)となり、3年連続で格差が縮小した。

◆短時間雇用者数◆
 女性の週間就業時間が35時間未満の短時間雇用者数(非農林業)は前年に比べ4万人多い961万人(前年比0.4%増)と3年連続で増加したが、短時間雇用者に占める女性の割合は同0.8ポイント低い67.2%と3年連続で低下した。
 また、女性短時間雇用者数を産業別にみると、「卸売業、小売業」が235万人(女性短時間雇用者総数に占める割合24.5%)と最も多く、次いで「医療、福祉」165万人(同17.2%)、「宿泊業、飲食サービス業」125万人(同13.0%)、「製造業」105万人(同10.9%)の順となった。(下表参照)
女性の産業別短時間雇用者数

子育て支援など助成金一部変更

子育て支援などに取り組む中小企業事業主に対する助成金の取扱いが一部変わりました

中小企業子育て支援助成金
 育児休業取得者や短時間勤務制度の適用者が初めて出た場合に支給対象となりますが、このうち、短時間勤務制度を設け、その制度を利用させた中小企業事業主に対する助成が平成22年4月1日をもって廃止されました。(平成22年3月31日までに支給要件を満たしている場合は支給対象となります。)
 また、育児休業制度を設け、その制度を利用させた事業主に対する助成については、平成22年5月1日以降に育児休業を終了した場合は、その対象者を育児休業が終了し職場復帰後1年以上継続して雇用した場合に支給されます。(平成22年5月1日前に育児休業を終了した場合は、今までどおり6ヵ月以上継続して雇用した場合に支給されます。)
*「継続して雇用した場合」とは、適当な就業実績があることです。

①短時間勤務制度を利用した場合
   6ヵ月以上短時間勤務制度を利用すること → 廃止
②育児休業を取得した場合(平成22年5月1日以降に育児休業を終了した場合)
   職場復帰後の継続雇用  6ヵ月以上 →  1年以上

 なお、短時間勤務制度利用者については、財団法人21世紀職業財団が取り扱っている両立支援レベルアップ助成金のうち、「子育て期の短時間勤務支援コース」において、中小企業事業主に対する支給額を増額するなどの拡充が図られる予定です。

中小企業定年引上げ等奨励金
 平成22年4月1日以降に定年引上げや高齢者の継続雇用などの制度を導入する中小企業事業主または新たに設立する法人等に対しては、次のように扱いが変わりました。

(1)支給申請
  従来は対象となる制度を導入した日の翌日から1年を経過する日までの間に申請を行うことになっていましたが、制度導入後6ヵ月以上運用した後に行うことになります。

(2)支給額
  「70歳以上定年引上げ又は定年の廃止」、「希望者全員70歳以上継続雇用」の制度導入の場合、支給申請日の前日において、1年以上継続して雇用されている64歳以上の雇用保険被保険者(法人等設立の場合は支給申請日の前日において雇用されている64歳以上の被保険者)がいない場合は、支給額が従前の半額となります。

中小企業基盤人材確保助成金
 新分野進出等(創業・異業種進出)に伴い、新たに経営基盤の強化に資する労働者を雇い入れた、または生産性を向上させるための基盤となる労働者を新たに雇い入れた中小企業事業主に対して支給されますが、平成22年4月1日から次のように変更となりました。

①一般労働者への助成
   1人あたり原則30万円 → 廃止
②生産性向上のための基盤人材の雇い入れにかかる助成額(1人あたり)
   原則140万円 → 170万円

教育訓練は「全労働者重視」が増加

      -平成21年度能力開発基本調査

このほど厚生労働省が発表した「平成21年度能力開発基本調査」によると、平成20年度の正社員に対する教育訓練の方針として、労働者を選抜して能力を高めるよりも、労働者全体の能力を高めることを重視する企業割合が前回調査よりも9.1ポイント増加したことが分かりました。

◆企業調査◆
 【教育訓練費】
 企業が教育訓練に支出した費用の労働者一人当たり平均額をみると、OFF-JTは13,000円(前回25,000円)、自己啓発支援は4,000円(同8,000円)と減少した。

 【従業員に対する能力開発の方針】
  《「全体重視」か「選抜重視」か》
 正社員に対する教育方針について、「労働者全体の能力を高める教育訓練」を重視する企業割合は49.5%(前回40.4%)、「選抜した労働者の能力を高める教育訓練」は50.6%(同59.5%)であった。
 一方、非正社員に対しては、「労働者全体の能力を高める教育訓練」を重視する企業割合は46.7%(前回46.0%)、「選抜した労働者の能力を高める教育訓練」は53.2%(同54.1%)であった。
 今後の方向付けをみると、正社員、非正社員ともに「労働者全体の能力を高める教育訓練」を重視する企業割合が高くなり、正社員では54.8%、非正社員では50.4%となっている。(下図参照)
重視する教育訓練対象の範囲


  《「外部委託・アウトソーシング」か「社内」か》
 正社員に対する教育訓練の方法について、「外部委託・アウトソーシングで実施する」企業割合は43.0%(前回45.6%)、「社内で実施する」は56.9%(同54.4%)であった。
 一方、非正社員に対しては、「外部委託・アウトソーシングで実施する」企業割合は27.3%(前回28.0%)、「社内で実施する」は72.6%(同71.9%)であった。
 今後の方向付けをみると、正社員、非正社員ともに「外部委託・アウトソーシングで実施する」企業割合がやや高くなっている。

◆事業所調査◆
 【教育訓練の実施状況】
  《OFF-JT※の実施状況》
 正社員に対して、平成20年度にOFF-JTを実施した事業所割合は68.5%(前回77.0%)で、業種別では電気・ガス・熱供給・水道業(89.4%)、金融業、保険業(87.6%)、学術研究、専門・技術サービス業(82.9%)で高く、生活関連サービス業、娯楽業(54.6%)、宿泊業、飲食サービス業(57.3%)で低くなっている。
 一方、非正社員に対してOFF-JTを実施した事業所割合は33.2%(前回39.6%)と正社員に比べると低い水準にとどまり、業種別では金融業、保険業(58.6%)、医療、福祉(57.9%)で高く、情報通信業(23.7%)、建設業(24.4%)、電気・ガス・熱供給・水道業(25.2%)で低くなっている。
※通常の仕事を一時的に離れて行う教育訓練(研修)

  《計画的なOJT※の実施状況》
 正社員に対して、平成20年度に計画的なOJTを実施した事業所割合は57.2%(前回59.6%)で、業種別では金融業、保険業(86.4%)、電気・ガス・熱供給・水道業(85.6%)で高く、生活関連サービス業、娯楽業(45.1%)、教育、学習支援業(46.8%)で低くなっている。
  一方、非正社員に対して計画的なOJTを実施した事業所割合は28.3%(前回26.9%)と正社員に比べると低い水準にとどまり、業種別では医療、福祉(48.2%)、金融業、保険業(44.0%)、宿泊業、飲食サービス業(41.0%)で高く、建設業(12.4%)、情報通信業(13.0%)で低くなっている。(下図参照)
※日常の業務に就きながら行われる教育訓練のことで、計画書を作成するなどして段階的・継続的に実施するもの
計画的なOJTを実施した事業所


 【人材育成に関する問題点】
 能力開発や人材育成に関して何らかの「問題がある」とする事業所割合は69.0%(前回72.1%)で、その内容(複数回答)としては、「指導する人材が不足している」(50.3%)と「人材育成を行う時間がない」(46.5%)の割合が高く、以下「人材を育成しても辞めてしまう」(33.9%)、「鍛えがいのある人材が集まらない」(26.5%)、「育成を行うための金銭的余裕がない」(26.3%)と続いている。

所定内給与、4年連続ダウン

      -09年賃金構造基本統計調査

このほど厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査」によると、昨年のフルタイムで働く一般労働者の賃金(6月分の所定内給与額)は前年に比べて1.5%減の29万4,500円と4年連続で減少。減少率は現在の方式で調査を開始した1976年以降で最大となっています。
 なお、この調査は常用労働者10人以上の約4万6,000事業所を対象に行われました。

◆一般労働者の賃金◆
《賃金、前年比》
 2009年の賃金は、男女計で29万4,500円(平均41.1歳、勤続11.4年)、前年比1.5%減となっている。
 男女別では、男性が32万6,800円(平均42.0歳、勤続12.8年)、前年比2.1%減、女性が22万8,000円(同39.4歳、8.6年)、同0.8%増となっている。

《学歴別にみた賃金》
 男性は大学・大学院卒39万6,700円(前年比0.7%減)、高専・短大卒29万5,900円(同3.5%減)、高校卒28万7,200円(同3.3%減)で、すべての学歴で前年を下回っている。
 女性は大学・大学院卒27万9,500円(前年比2.2%増)、高専・短大卒24万1,200円(同1.0%減)、高校卒20万円(同0.3%減)で、大学・大学院卒を除く各学歴で前年を下回っている。

《産業別にみた賃金》
 男性は金融業、保険業(46万8,100円)、教育、学習支援業(44万8,900円)が高く、運輸業、郵便業(26万1,700円)が低くなっている。
 女性は教育、学習支授業(30万6,500円)、電気・ガス・熱供給・水道業(29万8,100円)が高く、宿泊業、飲食サービス業18万6,900円)が低くなっている。
産業、性別賃金(企業規模計)

《企業規模別にみた賃金》
 男性は大企業37万7,900円(前年比1.0%減)、中企業31万6,200円(同2.6%減)、小企業28万6,700円(同2.8%減)で、各企業規模とも前
年を下回っている。
 女性は大企業25万1,600円(前年比0.2%増)、中企業22万9,500円(同1.8%増)、小企業20万7,800円(微増)で、各企業規模とも前年を上回っている。

《雇用形態別にみた賃金》
 男女計で、正社員31万400円(前年比1.9%減)、非正社員19万4,600円(同0.1%減)となっている。
 男女別では、男性が正社員33万7,400円(前年比2.3%減)、非正社員22万2,000円(同0.9%減)、女性が正社員24万4,800円(同0.4%増)、非正社員17万2,100円(同O.9%増)となっている。
 なお、正社員の賃金を100とすると、非正社員は男性が66、女性が70にとどまっている。
※産業別に関しては下図を参照のこと
雇用形態別にみた主な産業別賃金


◆短時間労働者の賃金◆
1時間当たりの賃金は、男性が1,086円(前年比15円増)、女性が973円(同2円減)となっている。
 これを産業別にみると、男性は学術研究、専門・技術サービス業(1,611円)、建設業(1,579円)が高く、宿泊業、飲食サービス業(929円)が低くなっている。
 女性は教育、学習支援業(1,300円)、医療、福祉(1,192円)が高く、製造業(891円)が低くなっている。(下表参照)
短時間労働者の性、産業別1時間当りの賃金

非正社員数、初のマイナス

■非正社員数、初のマイナス   -09年労働力調査詳細集計(速報)

このほど総務省が発表した「労働力調査詳細集計」(速報)によると、パート・アルバイトや派遣社員など「非正社員」は09年平均で前年より39万人減少し、02年の調査開始以来初めてマイナスとなっています。
派遣社員が同32万人も減ったことが大きく影響しているとみられ、非正社員の中でも派遣が景気低迷による雇用調整の対象になっている実態を浮き彫りにした結果と言えそうです。

◆雇用者の状況

 09年平均の役員を除く雇用者は5,102万人で、前年に比べ57万人減少。このうち、正社員は19万人減の3,380万人、非正社員は39万人減の1,721万人となった。
 男女別にみると、男性は正社員が前年に比べ24万人減の2,334万人で、非正社員が32万人減の527万人。女性は正社員が6万人増の1,046万人で、非正社員が6万人減の1,196万人となった。
 また、役員を除く雇用者に占める非正社員の割合は前年に比べ0.4ポイント低下の33.7%で、これを男女別にみると、男性は0.8ポイント低下の18.4%、女性は0.3ポイント低下の53.3%となった。
正社員・非正社員数の対前年増減の推移
 非正社員の内訳をみると、パート・アルバイトが1,153万人(役員を除く雇用者に占める割合は22.6%)で最も多く、次いで契約社員・嘱託が321万人(同6.3%)、派遣社員が108万人(同2.1%)などで、前年に比べ派遣社員が32万人減、パート・アルバイトおよび契約社員・嘱託が共に1万人増となった。
 なお、勤め先や事業の都合で週35時間未満の短時間労働に従事する人は286万人で、前年に比べ80万人増加した。


◆完全失業者の状況

 09年平均の完全失業者は336万人(男性203万人、女性133万人)で、前年に比べ71万人増加した。
 失業期間別にみると、「3ヵ月未満」が21万人増の117万人、「3ヵ月以上」が48万人増の214万人となった。
 また、「3ヵ月以上」の内訳をみると、「1年以上」が8万人増の95万人で最も多く、次いで「6ヵ月~1年未満」が23万人増の60万人、「3~6ヵ月未満」が17万人増の59万人となった。
 なお、失業期間が「3ヵ月以上」の完全失業者を年齢別にみると、25~34歳が前年に比ベ15万人増の57万人で最も多く、次いで55歳以上が9万人増の50万人、35~44歳が12万人増の45万人などとなっている。

昨年の労働時間、過去最大の減少

   -09年毎月勤労統計調査結果速報

 このほど厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」(速報、従業員5人以上の事業所が対象)によると、2009年の1人1ヵ月平均の総実労働時間は前年比2.9%減の144.4時間で、過去最大の減少率となっています。
 これは、景気悪化の影響で残業などの所定外労働時間が15.2%も減ったことが主因とみられています。

労働時間
 1人平均の月間総実労働時間は、従業員5人以上の事業所(以下すべての項目で同規模)で前年比2.9%減の144.4時間となった。
 このうち、所定内労働時間は1.9%減の135.2時間、所定外労働時間は15.2%減の9.2時間となった。
 なお、月間の時間数を12倍して年換算すると、総実労働時間は1,733時間で、その内訳は、所定内労働時聞が1,622時間、所定外労働時間が111時間だった。
 また、総実労働時間を就業形態別にみると、一般労働者は前年比2.6%減の164.7時間、パートタイム労働者は2.3%減の90.2
時間となった。(下表参照)
月間実労働時間および出勤日数

賃金
 1人平均の月間現金給与総額は、前年比3.9%減の315,164円となった。
 このうち、きまって支給する給与は2.1%減の262,430円(所定内給与が1.2%減の245,758円、所定外給与が13.5%減の16,672円)で、ボーナスなどの特別に支払われた給与は12.1%減の52,734円となった。
 また、現金給与総額を就業形態別にみると、一般労働者は3.4%減の397,788円、パートタイム労働者は1.5%減の94,812円となった。(下表参照)
月間現金給与額

★雇用★
 常用労働者は、前年比0.1%増の4,399万人と6年連続で増加した。
 このうち、一般労働者は0.9%減の3,198万6千人、パートタイム労働者は2.6%増の1,200万4千人となった。
 また、主な産業についてみると、製造業2.3%減、卸売・小売業0.4%増、サービス業3.9%減となった。

賃金引上げ等の実態に関する調査

★★賃下げ企業 約1割アップ
    -厚生労働省発表
 このほど厚生労働省が発表した「平成21年賃金引上げ等の実態に関する調査」によると、昨年8月時点で、平成21年1年間に平均賃金(1ヵ月当たりの1人平均所定内賃金)を「引き上げたまたは引き上げる予定」と回答した企業は61.7%と前年より12.3ポイント低下し、逆に「引き下げた(予定を含む)」企業が12.9%と同9.8ポイント上昇したことが分かりました。
産業別にみた賃金改定の実施状況


◆◆【賃金の改定の実施状況】◆◆
 昨年中に平均賃金の「引上げ」を実施または予定していると回答した企業は61.7%(前年74.0%)、「引き下げる」は12.9%(同3.1%)、「賃金の改定を実施しない」は21.6%(同18.6%)で、前年に比べて、平均賃金を引き下げる企業および改定を実施しない企業はそれぞれ9.8ポイント、4.0ポイントの上昇、引き上げる企業は12.3ポイントの低下となった。
※産業別に関しては上表を参照のこと
平均賃金を引き下げる企業割合の推移


◆◆【賃金の改定額および改定率】◆◆
 昨年中の賃金の改定状況(9~12月実施予定を含む)を常用労働者数による加重平均(以下同じ)でみると、改定額は3,083円(前年4,417円)、改定率は1.1%(同1.7%)で、改定額、改定率ともに前年を下回った。
 このうち、平均賃金を引き上げると回答した企業の引上げ額は5,049円(前年5,262円)、引上げ率は1.8%(同2.0%)、また、引き下げる企業の引下げ額は10,471円(同3,498円)、引下げ率は3.5%(同1.4%)となった。
 平均賃金の改定額を産業別にみると、鉱業、採石業、砂利採取業が5,042円で最も高く、次いで情報通信業が4,480円、建設業が4,373円の順で続き、逆に最も低いのは卸売業、小売業で1,630円だった。

◆◆【定期昇給(定昇)の実施状況】◆◆
 管理職の「定昇制度あり」の企業は67.5%(前年67.4%)で、このうち、昨年中に「定昇を行った・行う」は47.3%(同55.7%)、「定昇を行わなかった・行わない」は18.2%(同10.6%)となった。
 一方、一般職では、「定昇制度あり」の
企業は77.2%(前年75.6%)で、このうち、昨年中に「定昇を行った・行う」は56.7%(同65.8%)、「定昇を行わなかった・行わない」は17.0%(同9.1%)となった。
※産業別に関しては下表を参照のこと

◆◆【賃金カット等の実施状況】◆◆
 昨年中に何らかの賃金カット等を実施または予定していると回答した企業は30.9%(前年9.3%)で、その実施状況(複数回答)をみると、「賃金カットを行った・行う」は81.6%(同81.8%)、「諸手当の減額を行った・行う」は23.2%(同32.6%)と
なった。
 また、その対象者をみると、「管理職のみ」は43.6%(前年36.8%)、「一般職のみ」は4.2%(同10.9%)、「管理職全員と一般職全員」は32.7%(同16.3%)、「管理職一部と一般職一部」は12.2%(同32.0%)となった。
 なお、実施期間は、「半年未満」が22.2%(前年6.6%)、「半年以上一年未満」が41.2%(同26.7%)、「一年以上」が34.0%(同66.2%)となった。

◆◆【賃金の改定事情】◆◆
 賃金の改定の決定に当たり最も重視した要素をみると、「企業業績」をあげた企業が61.6%(前年66.2%)と最も多く、次いで「雇用の維持」が5.2%(同6.6%)となった。
産業別にみた定期昇給の実施状況

09年就労条件総合調査 厚労省発表

★★7割が「職務・職種」を基本給決定要素に
    -09年就労条件総合調査 (厚労省発表)
 このほど厚生労働省が発表した2009年の「就労条件総合調査」によると、基本給の決定要素(複数回答)として「職務・職種など仕事の内容」を挙げた企業割合が管理職、管理職以外とも70%以上で最も高く、賞与に関しては両者とも半数以上の企業が「業績・成果」を主な決定要素にしていることが分かりました。


◆◆【賃金制度】◆◆
◆《基本給の決定要素》◆
 基本給の決定要素別(複数回答)に企業割合をみると、管理職では「職務・職種など仕事の内容」が77.1%(前回01年72.8%)で最も高く、次いで「職務遂行能力」が68.5%(同79.7%)となっている。
 また、管理職以外でも「職務・職種など仕事の内容」が71.8%(同70.6%)で最も高く、次いで「職務遂行能力」が67.5%(同77.3%)となっている。 ※産業別に関しては下表を参照のこと
産業別にみた基本給の決定要素別企業数割合(複数回答)

◆《基本給の決定要素となる「業績・成果」の主な内容》◆
 「業績・成果」を基本給の決定要素とする企業について、その主な内容をみると、管理職、管理職以外ともに「短期の個人の業績・成果」とする割合(管理職26.5%、管理職以外50.9%)が最も高く、次いで「長期の個人の業績・成果」(管理職24.7%、管理職以外28.5%)となっている。

◆《賞与の主な決定要素》◆
 08年中に賞与を支給した企業について、賞与の額の主な決定要素をみると、管理職、管理職以外のいずれも半数以上の企業が何らかの「業績・成果」を賞与の決定要素としており、これを内容別にみると、「短期の個人の業績・成果」とする企業(管理職18.1%、管理職以外30.4%)が最も多く、次いで「短期の事業部門、会社の業績・成果」(管理職17.2%、管理職以外13.6%)となっている。


◆◆【定年制度】◆◆
◆《定年制》◆
 定年制を定めている企業割合は91.8%(前回08年94.4%)で、そのうち「一律に定めている」は98.5%(同98.4%)、「職種別に定めている」は1.1%(同1.1%)となっている。

◆《一律定年制における定年年齢の状況》◆
 定年年齢を「60歳」とする企業割合が82.4%(前回08年85.2%)で、「63歳以上」16.0%(同13.5%)、「65歳以上」13.5%(同10.9%)となっている。

◆《勤務延長制度および再雇用制度の実施状況》◆
 一律定年制を定めている企業のうち、勤務延長制度および再雇用制度のどちらかまたは両方の制度がある企業割合は90.1%(前回08年90.0%)で、これを制度別にみると、「勤務延長制度のみ」11.3%(同11.0%)、「再雇用制度のみ」64.6%(同70.9%)、「両制度併用」14.2%(同8.1%)となっている。

◆《勤務延長制度、再雇用制度の最高雇用年齢》◆
 最高雇用年齢を定めている企業割合は、勤務延長制度がある企業で50.9%(前回08年50.8%)、再雇用制度がある企業で73.6%(同75.3%)となっている。
 また、最高雇用年齢を「65歳以上」とする企業割合は、勤務延長制度がある企業で90.8%(同84.4%)、再雇用制度がある企業で87.6%(同88.1%)となっている。


◆◆【労働時間制度】◆◆
◆《所定労働時間》◆
 1日の所定労働時間は、1企業平均7時間42分(前回09年7時間41分)、労働者1人平均7時間44分(同7時間43分)、週所定労働時間は、1企業平均39時間20分(同39時間21分)、労働者1人平均39時間00分(同39時間01分)となっている。

◆《年次有給休暇の取得状況》◆
 08年1年間に企業が付与した年次有給休暇日数(繰越日数は除く。)は、労働者1人平均18.0日(同17.6日)。そのうち労働者が取得した日数は8.5日(同8.2日)、取得率は47.4%(同46.7%)となっている。
※産業別に関しては下図を参照のこと
産業別にみた労働者1人平均年次有給休暇の取得状況

厚生労働省発表 2009年の初任給と対前年増減率

職務は「正社員並み」でも賃金は低め

-09年有期労働契約に関する実態調査

 このほど厚生労働省が発表した2009年の「有期労働契約に関する実態調査」によると、今年7月現在、正社員と同様の職務に従事する有期契約労働者の多くが、正社員よりも賃金水準が低くなっています。

★有期契約労働者の雇用状況★
《有期契約労働者を雇用している事業所割合》 (下表参照)
 有期契約労働者を雇用している事業所は35.9%で、産業別にみると、「複合サービス事業」が83.6%で最も高く、「金融業、保険業」59.8%、「教育、学習支援業」51.3%の順となっている。
 これを職務タイプ別(複数回答)にみると、正社員と同様の職務に従事する「正社員同様職務型」と、正社員よりも軽易な職務に従事する「軽易職務型」がともに53.6%で最も高く、次いで正社員とは別の職務であるが、高度でも軽易でもない職務に従事する「別職務・同水準型」18.3%、正社員よりも高度な内容の職務に従事する「高度技能活用型」2.8%の順となっている。
有期契約労働者の職務タイプ別事業所割合


《常用労働者に占める有期契約労働者の割合》
 有期契約労働者の割合は常用労働者の22.2%で、これを職務タイプ別にみると、「軽易職務型」が54.4%で最も高く、次いで「正社員同様職務型」28.3%、「別職務・同水準型」13.1%、「高度技能活用型」1.O%の順となっている。

★有期契約労働者の契約更新の状況等★
《一回当たりの契約期間および契約更新回数》
 一回当たりの契約期間をみると、「6ヵ月超~1年以内」が54.2%で最も高く、次いで「3ヵ月超~6ヵ月以内」が19.6%となっている。
 また、契約更新回数は、「3~5回」が39.5%で最も高く、次いで「6~10回」21.9%、「1回以上」14.7%の順となっている。

《勤続年数》
 勤続年数をみると、「1年超~3年以内」が28.7%で最も高く、次いで「3年超~5年以内」28.1%、「5年超~10年以内」22.3%、「10年超」9.1%の順となっている。

《契約の更新形態》
 契約の更新形態をみると、「更新のつど、契約期間等について詳しく説明を行った上で、労働者の署名または記名押印を求めている」が52.3%で最も高く、次いで「更新のつど、労働者の署名または記名押印を求めているが、詳しい説明は行っていない」16.7%、「自動的に更新している」14.4%の順となっている。

★有期契約労働者の就業の実態★
《昇進》
 昇進の有無をみると、「昇進することがある」が18.1%で、これを職務タイプ別にみると、その割合が最も高いのは「正社員同様職務型」で20.9%、次いで「別職務・同水準型」19.1%となっている。

《基本給の水準》(下図参照)
 正社員と比較した基本給の水準をみると、「6割以上8割未満」が31.8%で最も高く、次いで「8割以上10割未満」24.7%、「4割以上6割未満」16.9%、「同額程度」16.2%の順となっている。
 これを職務タイプ別にみると、「正社員同様職務型」は「8割以上10割未満」、「6割以上8割未満」がともに28.9%、「高度技能活用型」は「比較対象となる正社員の水準を上回る」33.3%、「別職務・同水準型」は「8割以上10割未満」29.9%、「軽易職務型」は「6割以上8割未満」38.4%で最も高くなっている。
正社員と比較した基本給の水準別事業所割合


《退職金、賞与》
 退職金、賞与の有無をみると、「退職金がある」は12.6%、「賞与がある」は45.6%で、これを職務タイプ別にみると、「退職金がある」割合が最も高いのは「高度技能活用型」で21.9%、「賞与がある」割合が最も高いのは「正社員同様職務型」で55.1%となっている。

《教育訓練機会》
 教育訓練機会をみると、「正社員とほぼ同じ教育訓練機会が与えられている」が28.3%で最も高く、次いで「正社員に比べて少ないが、業務に必要な教育訓練機会は正社員とほぼ同じ」26.6%、「教育訓練機会は正社員に比べて少ない」19.7%、「教育訓練機会はほとんどない」17.0%の順となっている。

《福利厚生》
 福利厚生の有無をみると、「福利厚生がある」は84.2%で、その内容(複数回答)をみると、「食堂・休憩室・更衣室の利用」が75.5%で最も高く、次いで「社内行事への参加」67.6%、「慶弔見舞金」64.6%の順となっている。

95.6%が雇用確保措置を実施

      -高年齢者の雇用状況

 このほど厚生労働省は、65歳までの段階的な雇用確保措置の実施を義務づけた高年齢者雇用安定法に対する企業の取組状況を公表しました。
 それによると、今年6月1日現在、高年齢者雇用確保措置を実施済みの企業割合は95.6%と前年比0.6ポイント減少していますが、これは、前回まで51人以上規模の企業を対象としていた同集計が、今回から31人以上規模にまで拡大されたことによるものと思われます。
 なお、従来の51人以上規模では97.2%と同1.0ポイント増加しています。

◆雇用確保措置の実施状況(下図参照)
雇用確保措置を実施した企業の割合
 雇用確保措置の実施済企業は95.6%(51人以上規模97.2%、前年比1.0ポイント増)、実施していない企業は4.4%(同2.8%)となっている。
 また、実施済企業の割合を企業規模別にみると、大企業では98.7%(同1.1ポイント減)、中小企業では95.3%(同96.9%、1.3ポイント増)となっている。

◆雇用確保措置の上限年齢
 現在の義務年齢である「63歳」または64歳とした企業は13.2%(51人以上規模14.5%)、法の義務化スケジュールを前倒しして「65歳以上」とした企業(定年の定めのない企業を含む。)は86.8%(同85.5%、前年比6.0ポイント増)となっている。

◆雇用確保措置の内訳
 「継続雇用制度の導入」の措置を講じた企業が82.1%(51人以上規模85.1%)、「定年の引上げ」15.1%(同12.8%)、「定年の定めの廃止」2.9%(同2.0%)となっている。

◆継続雇用制度の内訳
 継続雇用制度を導入した企業のうち、労使協定で定めた基準に基づく継続雇用制度を導入した企業は43.6%(51人以上規模48.4%)、希望者全員の継続雇用制度を導入した企業は41.8%(同38.0%)、労使協定の不成立のため、法に基づく特例措置により就業規則等で基準を定め、その基準に基づく継続雇用制度を導入した企業は14.6%(同13.6%)となっている。

◆希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合
 希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合(定年の定めの廃止、65歳以上定年、希望者全員65歳以上までの継続雇用制度の導入のいずれかを実施)は44.6%(51人以上規模40.4%、前年比1.4ポイント増)となっている。
 企業規模別にみると、中小企業では47.0%(同43.4%、1.2ポイント増)、大企業では23.5%(同2.3ポイント)となっている。

11月★「VDT作業環境対策」実施率8ポイント減

-08年技術革新と労働に関する実態調査

 近年、コンピュータ機器等の導入によりVDT作業が増えていますが、このほど厚生労働省は、それに伴う職場環境や労働者の衛生管理等の実態を把握するため、昨年10月に実施した「技術革新と労働に関する実態調査」の結果を発表しました。
 それによると、照明や採光、換気等の「VDT作業環境対策」を実施している事業所の割合は67.8%と、5年前の前回調査を8.6ポイント下回っています。

※「VDT作業」とは、ディスプレイ、キーボード等により構成される機器を使用して、データの入力・検索・照合等、文章・画像等の作成・編集・修正等、プログラミング、監視等を行う作業のこと。

■コンピュータ機器の導入等による労働面への影響
★業務の性質の変化
 過去5年間にコンピュータ機器の導入等に伴い、労働者の業務の性質に変化があったとする事業所は、一般社員が70.8%、一般社員以外が40.5%で、変化の内容(複数回答)をみると、「機器を活用するための知識、技能が必要となった」が一般社員、一般社員以外のいずれも最も多く、一般社員57.7%、一般社員以外30.9%となっている。

★労働条件の変更
 過去5年間にコンピュータ機器の導入等に伴い、労働条件を変更したとする事業所は9.5%(前回8.7%)で変更の内容(複数回答)をみると、「労働時間の短縮(所定外労働時間の削減を含む)」が63.5%(同62.8%)と最も多く、次いで「業績給、能力給の採用」42.3%(同38.7%)となっている。

★衛生面に生じた問題
 コンピュータ機器を使用している事業所は97.0%(前回96.3%)となっているが、それに伴い、「目の疲れを訴える者が増えた」とする事業所は22.7%(前回26.8%)、次いで「肩のこり等の身体的な疲労を訴える者が増えた」18.6%(同19.4%)、「精神的ストレスを訴える者が増えた」6.9%(同6.5%)、「環境面での苦情(署い、寒い、うるさい等)を訴える者が増えた」4.1%(同3.1%)となっている。

■コンピュータ機器の使用における対応
★VDT作業における作業環境対策
 VDT作業環境対策を実施している事業所は67.8%(前回76.4%)で、対策の内容(複数回答)をみると、「照明、採光対策」が58.4%(同69.1%)と最も多く、次いで「換気対策」58.2%(同66.9%)、「温度、湿度に関する対策」56.0%(同62.5%)となっている。
VDT作業環境対策の内容別事業所割合


★VDT作業における作業時間管理対策
 VDT作業時間管理対策を行っている事業所は10.3%(前回11.1%)で、対策の内容(複数回答)をみると、「VDT作業の途中に他の作業を組み込んだり、他の作業とのローテーションを実施」が49.0%(同53.5%)と最も多く、次いで「一連続作業時間と次の連続作業時間との間に10~15分程度の作業休止時間を設定」41.9%(同43.4%)、「VDT作業時間中に1~2分程度の小休止を設定」28.5%(同23.5%)となっている。
 また、VDT作業時間管理対策を行っていない事業所は89.3%(同88.4%)で、行わない理由(複数回答)をみると、「作業者個人の裁量に任せているから」が61.2%(同60.9%)と最も多く、次いで「長時間の連続的VDT作業を行う職場がないから」52.1%(同50.9%)となっている。

★VDT健康診断
 過去1年間にVDT健康診断を実施した事業所は14.4%(前回12.9%)で、検査項目(複数回答)をみると、「視力検査」が97.8%(同97.7%)とほとんどの事業所で実施されており、次いで「ストレスに関する症状」29.9%(同26.2%)、「上肢の運動機能、圧痛点等の検査」20.8%(同25.3%)となっている。
 また、VDT健康診断を実施しなかった事業所は85.2%(同86.7%)で、実施しなかった理由(複数回答)をみると、「通常の定期健康診断で十分と考えているから」が50.8%(同47.7%)と最も多く、次いで「常時VDT作業に従事する労働者がいないから」46.5%(同49.0%)、「VDT健康診断というものを知らなかったから」35.4%(同33.7%)となっている。

★健康管理対策として今後取り組みたい課題
 VDT作業者の健康管理対策として、今後取り組みたい課題があるとする事業所は62.0%(前回65.5%)で、今後取り組みたい課題(複数回答)をみると、作業場所に関する対策をあげる事業所が多く、「机、いす、床の改善(機器の配線の整備によるつまずき等の防止)」43.7%(同42.8%)、次いで「十分な作業空間の確保やレイアウトの適正化」42.8%(同45.5%)、「適切な照明及び採光の確保」40.7%(同37.4%)となっている。
健康管理対策として今後取り組みたい課題がある課題別事業所割合

★60歳以上を雇用の事業所、大幅増  08年高年齢者雇用実態調査

 このほど厚生労働省が発表した2008年の「高年齢者雇用実態調査」によると、60歳以上の高齢者を雇用している事業所の割合が59.4%となり、4年前(04年)の前回調査に比べて8.9ポイント上昇したことが分かりました。
 この調査は昨年9月現在、5人以上の常用労働者を雇用する9,704事業所を対象に行われました。


★定年制、継続雇用制度の状況

★★《定年制》
 定年制がある事業所は73.5%(前回74.4%)、定年制がない事業所は26.5%(同25.6%)で、定年制がある事業所のうち一律に定めているのは67.1%(同72.6%)、職種別に定めているのは4.1%(同1.2%)となっている。
 また、一律に定めている事業所のうち、定年年齢60歳が82.0%(同88.3%)、65歳以上が14.8%(同8.3%)で、前回に比べると65歳以上が上昇している。

★★《継続雇用制度(※勤務延長制度及び※再雇用制度)》
 一律に定年制を定め定年年齢が60~64歳の事業所において継続雇用制度があるのは89.1%で、このうち勤務延長制度のみがある事業所は16.5%、再雇用制度のみは72.7%、両制度があるのは10.8%となっている。

※「勤務延長制度」とは、定年年齢が設定されたまま、その定年年齢に到達した者を退職させることなく引き続き雇用する制度をいう。

※「再雇用制度」とは、定年年齢に到達した者をいったん退職させた後、再び雇用する制度をいう。


★高年齢労働者の雇用の状況

★★《高年齢労働者を雇用している事業所割合》 (下表参照)
60歳以上の高年齢労働者を雇用している事業所割合

 60歳以上の労働者を雇用している事業所は59.4%(前回50.5%)で、前回に比べて8.9ポイント上昇している。
 このうち60~64歳を雇用しているのは50.2%(同41.3%)、65~69歳は26.9%(同22.5%)、70歳以上は15.6%(同13.1%)で、いずれも前回より上昇している。
 また、産業別に60歳以上の労働者を雇用している事業所をみると、製造業(81.1%)、建設業(71.1%)、運輸業(69.6%)で高く、金融・保険業(32.0%)、複合サービス事業(34.2%)、情報通信業(38.2%)で低くなっている。

★★《高年齢労働者の割合》
 全常用労働者に占める高年齢労働者の割合をみると、60歳以上は10.0%(前回7.6%)で、前回に比べて2.4ポイント上昇している。
 年齢別にみると、60~64歳は6.5%(同4.9%)、65~69歳は2.5%(同1.9%)、70歳以上は1.0%(同0.8%)といずれも前回より上昇している。
 また、産業別にみると、60歳以上の労働者は不動産業(18.1%)、運輸業(14.9%)、鉱業(13.7%)で高くなっている。


★継続雇用の状況

過去1年間に継続雇用した労働者がいる事業所についてその雇用形態(複数回答)をみると、勤務延長者は「正社員・正職員」が55.4%、「パート・アルバイト」が22.3%、「嘱託・契約社員」が15.4%で、再雇用者は「嘱託・契約社員」が60.0%、「正社員・正職員」が32.9%、「パート・アルバイト」が15.0%となっている。
 次に、雇用契約期間をみると、勤務延長者は「1年」が41.0%、「期間を定めていない」が36.0%、「1年を超える」が14.7%で、再雇用者は「1年」が67.0%、「1年を超える」が13.7%、「期間を定めていない」が9.3%となっている。
 また、賃金を定年到達時と比較すると、勤務延長者は「同程度」が69.4%、「8~9割程度」が13.0%、「6~7割程度」が9.7%で、再雇用者は「6~7割程度」が34.8%、「8~9割程度」が23.6%、「同程度」が21.7%となっている。


★雇用拡大のための措置

★★《雇用のための特別の措置》 (下図参照)
 60歳以上の労働者の雇用のために現在「特別の措置をとっている事業所」は46.1%(前回30.1%)で、その内容(複数回答)は「適職への配置、仕事の分担の調整」が27.2%(同16.1%)、「仕事量の調整」が26.7%(同17.5%)、「労働時間の短縮、勤務時間の弾力化」が26.2%(同15.6%)となっている。
60歳以上の労働者の雇用のため事業所が現在とっている特別の措置

★★《雇用拡大のための公的援助》
 60歳以上の労働者の雇用拡大のために「公的援助が必要な事業所」は55.9%(前回41.8%)で、その内容(複数回答)は「賃金に対する助成」が46.9%(同33.5%)、「人材の紹介」が15.2%(同12.3%)となっている。

女性の育児休業取得率、初の9割超  -08年度雇用均等基本調査

 このほど厚生労働省が発表した「2008年度雇用均等基本調査」によると、女性の育児休業取得率は90.6%と前回調査を0.9ポイント上回って初めて9割を超えたものの、男性は1.23%と0.33ポイント低下し、依然として低水準にとどまったことが分かりました。

★育児休業者の割合等
 07年4月1日から08年3月31日までの1年間に出産した人または配偶者が出産した人のうち、08年10月1日までに育児休業を開始した人(育児休業の申出をしている人を含む。)の割合をみると、女性は90.6%と前回(07年度89.7%)より0.9ポイント上昇し、男性は1.23%と前回(同1.56%)より0.33ポイント低下した。
 また、同期間に育児休業を終了し、復職した女性の育児休業期間は「10ヵ月~12ヵ月未満」が32.0%(前回05年度35.0%)と最も多く、次いで「12ヵ月~18ヵ月末満」16.9%(同13.5%)、「3ヵ月~6ヵ月未満」13.6%(同15.1%)の順で、男性は「1ヵ月未満」が54.1%(同31.7%)と最も多くなっている。

★育児休業制度の規定状況等
 育児休業制度の規定がある事業所は、規模5人以上で66.4%(前回05年度61.6%)、規模30人以上で88.8%(同86.1%)となっており、前回05年度より5人以上で4.8ポイント、30人以上で2.7ポイントそれぞれ上昇している。
 産業別では、金融業、保険業(96.5%)、電気・ガス・熱供給・水道業(95.0%)、複合サービス事業(93.2%)で規定がある事業所割合が高くなっている。
 また、子が何歳になるまで育児休業を取得できるかについてみると、「1歳6ヵ月(法定どおり)」が87.0%(前回05年度79.9%)と最も多く、次いで「2歳~3歳未満」7.9%(同6.1%)、「1歳6ヵ月を超え2歳末満」3.1%(同3.0%)の順となっている。

★育児のための勤務時間短縮等の措置の導入状況
 育児のための勤務時間短縮等の措置の各種制度の導入状況(複数回答)をみると、「短時間勤務制度」が38.9%(前回05年度31.4%)、「所定外労働の免除」が26.8%(同23.2%)、「始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ」が22.0%(同18.5%)となっている。

★育児のための短時間勤務制度の短縮時間、賃金の取扱い
 育児のための「短時間勤務制度」を導入している事業所について労働日1日に短縮する時間の長さをみると、「1時間以上2時間未満」が49.9%(前回05年度36.8%)と最も多く、次いで「2時間以上3時間未満」17.9%(同41.2%)、「1時間未満」12.2%(同2.0%)の順となっている。
 また、短時間勤務により短縮した時間の賃金の取扱いについては「無給」が81.0%(同80.1%)で最も多く、「有給」9.1%(同10.2%)、「一部有給」8.6%(同9.1%)となっている。

■教育訓練は「選抜者重視」が増加  -平成20年度能力開発基本調査

■教育訓練は「選抜者重視」が増加  -平成20年度能力開発基本調査
 このほど厚生労働省が発表した「平成20年度能力開発基本調査」によれば、企業が教育訓練の対象として、選抜した労働者の能力を高めることと、労働者全体の能力を高めることのどちらを重視しているかをみると、2年前(平成18年度)の前々回調査に比べ、正社員、非正社員ともに前者が10ポイント以上も増加したことが分かりました。

企業調査
★従業員に対する能力開発の方針★

《「企業の責任」か「労働者個人の責任」か》
 正社員に対する能力開発について、「企業の責任」とする企業割合は64.2%(前々回調査69.6%)、「労働者個人の責任」は35.9%(同30.5%)であった。
 一方、非正社員の能力開発について、「企業の責任」とする企業割合は52.1%(同54.1%)、「労働者個人の責任」は47.9%(同45.9%)であった。
 今後については、正社員、非正社員ともに「企業の責任」とする企業割合が高くなり、正社員では73.4%、非正社員では59.3%となっている。

《「選抜重視」か「全体重視」か》 (下図参照)
 正社員に対する教育方針について、「選抜した労働者の能力を高める教育訓練」を重視する企業割合は59.5%(前々回47.2%)、「労働者全体の能力を高める教育訓練」は40.4%(同52.9%)であった。重視する教育訓練対象の範囲
 一方、非正社員に対する教育方針について、「選抜した労働者の能力を高める教育訓練」を重視する企業割合は54.1%(同39.7%)、「労働者全体の能力を高める教育訓練」は46.0%(同60.3%)であった。
 今後の方向付けをみると、正社員、非正社員ともに「労働者全体の能力を高める教育訓練」を重視する企業割合が高くなり、正社員では50.6%、非正社員では52.8%となっている。

《「外部・アウトソーシング」か「社内」か》
 正社員に対する教育訓練の方法について、「社内で実施する教育訓練」を重視する企業割合は54.4%(前々回56.4%)、「外部・アウトソーシングを活用した教育訓練」は45.6%(同43.7%)であった。
 一方、非正社員に対する教育訓練の方法について、「社内で実施する教育訓練」を重視する企業割合は71.9%(同70.0%)、「外部・アウトソーシングを活用した教育訓練」は28.0%(同30.0%)であった。
 今後の方向付けをみると、正社員、非正社員ともにほぼ横ばいとなっている。

事業所調査
★教育訓練の実施状況★

《OFF-JT※の実施状況》
 正社員に対して、平成19年度にOFF-JTを実施した事業所割合は76.6%(前回調査77.2%)で、業種別では電気・ガス・熱供給・水道業(93.5%)、学術研究、専門・技術サービス業(88.8%)、金融業、保険業(88.1%)で高く、不動産業、物品賃貸業(67.5%)、宿泊業、飲食サービス業(67.8%)で低くなっている。
 一方、非正社員に対してOFF-JTを実施した事業所割合は35.0%(同40.9%)と正社員に比べると低い水準にとどまり、業種別では医療、福祉(71.3%)、金融業、保険業(58.9%)で高く、電気・ガス・熱供給・水道業(94.0%)、不動産業、物品賃貸業(24.0%)で低くなっており、正社員に比べて業種間での違いが大きい。

※通常の仕事を一時的に離れて行う教育訓練(研修)


《計画的なOJT※の実施状況》 (下図参照)
 正社員に対して、平成19年度に計画的なOJTを実施した事業所割合は59.4%(前回45.6%)で、業種別では金融業、保険業(92.2%)、電気・ガス・熱供給・水道業(86.2%)、学術研究、専門・技術サービス業(72.5%)で高く、不動産業、物品賃貸業(43.0%)、宿泊業、飲食サービス業(48.6%)で低くなっている。
計画的なOJTを実施した事業所

 一方、非正社員に対して計画的なOJTを実施した事業所割合は23.8%(前回18.3%)と正社員に比べると低い水準にとどまり、業種別では医療、福祉(46.3%)、金融業、保険業(42.3%)で高く、建設業(11.3%)、情報通信業(14.1%)で低くなっている。

※日常の業務に就きながら行われる教育訓練のことで、計画書を作成するなどして段階的・継続的に実施するもの

★人材育成に関する問題★

 能力開発や人材育成に関して何らかの「問題がある」とする事業所割合は72.1%(前回77.3%)で、その内容(複数回答)としては、「指導する人材が不足している」(49.6%)と「人材育成を行う時間がない」(47.2%)が高く、以下、「人材を育成しても辞めてしまう」(38.7%)、「鍛えがいのある人材が集まらない」(30.3%)と続いている。

熱中症予防対策 -従業員を熱中症から守りましょう

職場における熱中症予防対策
■従業員を「熱中症」から守りましょう■

 気温の高い夏季には熱中症※が多く発生し、職場での熱中症による死亡者数は過去10年間で合計193人に上っています。
 そこで、夏本番を迎え暑さが厳しさを増す折、今号では厚生労働省のマニュアルから、職場における熱中症予防対策のポイントをご紹介します。
※熱中症とは、高温多湿な環境下において、体内の水分及び塩分のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻する等して発症する障害の総称で、めまい・失神、頭痛・気分の不快・吐き気・謳吐・倦怠感・虚脱感、意識障害・痙攣・手足の運動障害等の症状が現れる。

★作業環境管理★

《WBGT値※の低減等》
◆署さ指数であるWBGT基準値を超えまたは超えるおそれのある作業場所(以下単に「高温多湿作業場所」という。)においては熱を遮る遮へい物、直射日光・照り返しを遮ることができる簡易な屋根、通風・冷房の設備の設置等に努めること。

※WBGT値とは、気温だけでなく湿度、風速、放射熱、作業服の熱特性、身体作業強度を考慮した暑熱ストレスの評価を行う指数で、作業場所にWBGT測定器を設置する等により、値を求めることができる。

《休憩場所の整備等》
◆高温多湿作業場所の近隣に、冷房を備えた休憩場所または日陰等の涼しい休憩場所を設けるよう努めること。
◆高温多湿作業場所またはその近隣に氷、冷たいおしぼり、水風呂、シャワー等の身体を適度に冷やすことのできる物品及び設備を設けるよう努めること。
◆水分及び塩分の補給を定期的かつ容易に行えるよう、高温多湿作業場所に飲料水の備付け等を行うよう努めること。

《作業時間の短縮等》
◆以下の対策等を作業の状況等に応じて実施するよう努めること。

・作業の休止時間及び休憩時間を確保し、 高温多湿作業場所の作業を連続して行う時間を短縮すること。
・身体作業強度が高い作業を避けること。
・作業場所を変更すること。

《熱への順化》
◆計画的に、熱への順化期間を設けることが望ましい。
例:作業を行う者が順化していない状態から7日以上かけて熱へのばく露時間を次第に長くする等。

《水分及び塩分の摂取》
◆自覚症状の有無にかかわらない水分及び塩分の作業前後、作業中の定期的な摂取を指導すること。摂取を確認する表の作成等により、定期的な水分及び塩分の摂取の徹底を図ること。

《服装等》
◆熱を吸収し、または保熱しやすい服装は避け、透湿性及び通気性の良い服装をさせること。
◆直射日光下では通気性の良い帽子等を着用させること。

《作業中の巡視》
◆定期的な水分及び塩分の摂取に係る確認を行うとともに、労働者の健康状態を確認し、熱中症を疑わせる兆候が現れた場合には速やかな作業の中断その他必要な措置を講ずること等を目的に、高温多湿作業場所の作業中は巡視を頻繁に行うこと。

 このほか同マニュアルでは、糖尿病、高血圧症等が熱中症の発症リスクを高めるおそれがあることから、健康診断の実施やその結果に基づく対応等、日頃から健康管理の徹底を図る必要があるとしています。

★「整理解雇」に関する相談が倍増★

  08年度「個別労働紛争解決制度」の施行状況

 厚生労働省の発表によると、労働者と企業とのトラブルを、裁判に持ち込むことなく迅速に解決するための「個別労働紛争解決制度」に基づく民事上の個別労働紛争に関する相談件数が、2008年度は前年度に比べ19.8%増の236,993件と過去最多を更新したことが分かりました。
 経済・雇用情勢の急速な悪化を反映して、「整理解雇」に関する相談が前年度の2倍以上になるとともに、派遣労働者と期間契約社員からの相談がいずれも4割あまり増えています。

 ■ 相談受付状況 ■
 労働問題に関するあらゆる相談にワンストップで対応するため各都道府県労働局、労働基準監督署内等に開設されている総合労働相談コーナーに08年度一年間に寄せられた相談件数は、前年度比7.8%増の1,075,021件であった。
 このうち、労働関係法上の違反を伴わない解雇、労働条件の引下げ等のいわゆる民事上の個別労働紛争に関するものが同19.8%増の6,993件で、08年度は増加件数が拡大した。(下図参照)
民事上の個別労働紛争相談件数の推移

 また、民事上の個別労働紛争に関する相談は、労働者(求職者)からのものが190,720件(80.5%)と大半を占めており、事業主からは29,541件(12.5%)であった。
 なお、相談した労働者の就労状況は、正社員が46.0%と最も多いが、パート・アルバイトが16.3%、派遣労働者が8.3%、期間契約社員も8.3%を占めており、前年度と比較すると派遣労働者、期間契約社員の割合が増加した。

 【主な相談内容】
 民事上の個別労働紛争の主な相談内容は、解雇に関するものが67,230件(25.0%)と最も多く、労働条件の引下げ35,194件(13.1%)、いじめ・嫌がらせ32,242件(12.0%)と続いている。(下図参照)
民事上の個別労働紛争相談内容の内訳
 なお、解雇に関する相談の内訳を見ると、整理解雇に関するものの伸びが著しい。

 ■ 都道府県労働局長による助言・指導 ■
 労働局長による助言・指導の申し出を受け付けた件数は7,592件で、前年度比14.1%の増加となった。
 このうち、労働者からの申し出が98.7%と大半を占めるが、事業主からも100件(1.3%)あった。

 【主な内容】
 助言・指導の申し出の主な内容は、解雇に関するものが25.1%と最も多く、いじめ・嫌がらせ12.7%、労働条件の引下げ10.5%と続いている。

 【助言・指導の処理状況】
 申し出を受け付けた事案について、手続きを終了した件数は7,546件で、このうち、助言・指導を実施したのは7,346件(97.3%)、申し出が取り下げられたのは135件(1.8%)、処理を打ち切ったのは38件(0.5%)となった。

 《いじめ・嫌がらせに係る助言・指導の例》
 直属の上司から業務指示と称して暴言等を受け出勤が困難な状況にあるため、事業場の責任者に職場環境について相談したが改善が見られないことから、このような職場環境の改善を求めて労働局長の助言・指導を申し出たケース。

客観的に状況が判断できる人事担当責任者に、パワーハラスメントに関しての法的整理を説明し、それを踏まえて話し合うよう助言・指導した結果、申出人と会社との話し合いにより、職場環境の改善がなされた。

 ■ 紛争調整委員会によるあっせん ■
 労働問題の専門家である弁護士、大学教授等からなる紛争調整委員会があっせんの申請を受理した件数は8,457件で、前年度比18.3%の増加となった。
 このうち、労働者からの申請が98.4%と大半を占めるが、事業主からも128件(1.5%)、労使双方からも9件(0.1%)あった。

 【主な内容】
 あっせん申請の主な内容は、解雇に関するものが39.6%と最も多く、いじめ・嫌がらせ15.2%、労働条件の引下げ8.5%と続いている。

 【あっせんの処理状況】
 申請を受理した事案について、手続きを終了した件数は7,920件で、このうち、合意が成立したのは2,647件(33.4%)、申請者の都合により申請が取り下げられたのは587件(7.4%)、紛争当事者の一方が手続きに参加しない等の理由により、あっせんを打ち切ったのは4,654件(58.8%)となった。

 《退職勧奨に係るあっせんの例》
 上司から会社の退職募集に応募するよう度重なる勧奨を受けたが、退職募集に応募する意思がない旨回答したところ、「応じないのであれば仕事はない。」と通告され、退職を余儀なくされた。そのため、上司の過度な退職勧奨により生じた精神的苦痛および経済的損失に対する補償を求めてあっせんを申請したケース。

双方の主張を確かめ、当事者間の調整を行った結果、解決金を支払うことで双方の合意が成立した。

「仕事のやりがい」に企業規模は関係なし

-09年版中小企業白書-

 今月は、政府がこのほど閣議決定した2009年版の「中小企業白書」から、「中小企業の雇用動向と人材の確保・育成」の項を抜粋して掲載しました。
 その中では、大企業と中小企業で仕事のやりがいにはほとんど差がないとした上で、中小企業は小さい組織を活かし、経営者と従業員のコミュニケーションを高めることにより、従業員の意欲と能力を向上させていくことが重要だとしています。
 なお、同白書は複数の省庁の調査等を基に構成されていますが、紙面の都合上、それらの表記を割愛しています。

■中小企業における雇用動向等■
《雇用情勢の悪化と雇用調整等》
 08年度は、中小企業にとって経営環境が急激に悪化し、それに伴って雇用情勢も一段と厳しさを増した一年であった。
 08年10月時点の中小企業における雇用形態別の雇用過不足感は、3ヶ月前の7月時点と比較して、特に「派遣社員」については過剰感が大きく増加しており、「正社員」や「契約社員・パート等」でも過剰感が強まっている。
 このような状況の中、多くは人件費以外の経費削減により対応している一方で、賃金調整・雇用調整を行っている中小企業も約2割あり、その内容を見ると、多くはボーナスの切り下げ等といった賃金調整や残業規制等で対応している。(下図参照)
賃金調整または雇用調整の実施状況

《雇用のミスマッチ》
 サービス業や小売業では比較的雇用の過剰感・不足感が同程度である一方で、製造業や卸売業では過剰感が不足感を大きく上回っているなど、業種間でミスマッチが生じている。
 また、一般事務の職業」といった職業で過剰となっている一方、技術者や医療福祉関係の専門的な職業で人員が不足しているといったミスマッチも生じている。

《労働移動の状況》
 過去5年以内に仕事をやめ、現在は別の職場で働いている人の移動状況を見ると、中小企業の正社員から中小企業の正社員への移動が最も多くなっているが、「情報通信業」では、他の業種と比較して大企業から中小企業に移動する割合が高くなっている。

■中小企業で働く人材の仕事のやりがい■
《仕事のやりがいの現状》
 大企業と中小企業の正社員に「仕事のやりがい」について尋ねたところ、大企業の従業員の方が仕事のやりがいを感じている者が若干多いが、中小企業でもやりがいを感じている者は多く、大企業と比べて遜色はないことが分かった。
 また、同じ企業での勤続年数が10年以上の正社員に対して、過去10年前に比べて仕事のやりがいがどのように変化したか尋ねたところ、中小企業の従業員の方が仕事のやりがいが「大きくなっている」と回答した割合が高かった。

《仕事のやりがいと企業業績との関係》
 中小企業のうち、10年前に比べて従業員の満足度が向上したと考えている企業に対して、満足度の向上がどのような効果をもたらしているか調査したところ、「従業員の定着率の向上」を挙げる企業が最も多く、次に「生産性の向上」や「顧客満足度の向上」を挙げる企業が多かった。
 このことから、中小企業において、仕事のやりがいに対する従業員の満足度を向上させることは、従業員の定着率や生産性の向上を通じて、その企業の業績にプラスの効果をもたらすと考えられる。


■経営者と従業員のコミュニケーションの現状■
中小企業の場合、従業員数が少ないことから、経営者と従業員の間で直接コミュニケーションを行うことが大企業に比べて容易と推察される。
 その具体的な取組として、「経営方針、事業計画等を従業員に説明する場(朝礼その他の場)を設けている」を挙げる企業の割合が最も高い。
 そして、この取組や「社内報、社内メール、社内イントラネット等で経営者が経営方針等を説明している」、「従業員からの提案制度を導入している」といった取組は、従業員規模の小さな企業ほど実施されていないという傾向が見られる。
 他方、「個々の従業員が社長等の経営トップと直接面談する機会を設けている」と回答した企業の割合は、概ね従業員規模の小さな企業ほど高くなっている。
 こうしたコミュニケーションに中小企業の経営者が意識的・戦略的に取り組むことにより、従業員の仕事のやりがい感を高め、従業員の意欲を引き出すことが重要といえよう。


■中小企業における人材育成の取組状況と課題■
 中小企業における人材育成の取組状況を見ると、「OFF-JT」については従業員規模の小さな企業ほど実施割合が低くなるが、「計画的なOJT」については従業員規模20人以下の企業でも約6割が実施している。(下図参照)
企業における正社員に対する人材育成の実施状況


 また、中小企業が人材育成に取り組む中でどのような課題に直面しているかを見ると、従業員規模にかかわらず、「教育、訓練等に充てる費用や時聞か捻出できない」ことを挙げる企業が最も多い。

賃金、10年ぶり30万円切る -2008年「賃金構造基本統計調査」

 このほど厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査」によると、昨年のフルタイムで働く一般労働者の賃金(6月分の所定内給与額)は前年比0.7%減の29万9,100円で、1998年以来10年ぶりに30万円を割ったことが分かりました。

★一般労働者の賃金

《賃金、前年比》
 08年の賃金は、男女計で29万9,100円、前年比0.7%(2,000円)減となっている。
 これを男女別にみると、男性は33万3,700円(前年比3,000円減)、女性は22万6,100円(同900円増)となっている。

《学歴別にみた賃金》
 男性は大学・大学院卒39万9,600円、高専・短大卒30万6,500円、高校卒29万7,000円となっている。
 女性は大学・大学院卒27万3,500円、高専・短大卒24万3,600円、高校卒20万600円となっている。
 前年と比較すると、男性は高専・短大卒を除く各学歴で下回り、女性は大学・大学院卒を除く各学歴で上回っている。

《企業規模別にみた賃金》
 男性は大企業38万1,800円(前年比3.1%減)、中企業32万4,600円(同1.2%増)、小企業29万4,900円(同0.1%減)、女性は大企業25万1,000円(同0.4%減)、中企業22万5,400円(同1.1%増)、小企業20万7,700円(同0.5%増)となっている。

《産業別にみた賃金》
 男性は金融・保険業(46万3,500円)が高く、次いで教育、学習支援業(42万4,100円)となり、飲食店、宿泊業(27万7,600円)が低くなっている。
 女性は教育、学習支援業(29万4,500円)が高く、次いで情報通信業(27万2,300円)となり、飲食店、宿泊業28万8,400円)が低くなっ
ている。

《雇用形態別にみた賃金》
 男性は正社員35万5,300円(前年比0.6%減)、非正社員22万4,000円(同0.1%減)、女性は正社員24万3,900円(同0.2%増)、非正社員17万500円(同1.0%増)となっている。
 なお、正社員の賃金を100とした場合、非正社員は男性65、女性70にとどまっている。


★短時間労働者の賃金

 一時間当たりの賃金は、男性1,071円(前年比14円減)、女性975円(同13円増)となっている。
 これを主な産業別にみると、男性は医療、福祉1,261円、製造業1,125円、サービス業1,085円、卸売・小売業984円、飲食店、宿泊業932円となっている。
 女性は医療、福祉1,185円、サービス業1,003円、卸売・小売業921円、飲食店、宿泊業905円、製造業876円となっている。

年間労働1,800時間切る

08年毎月勤労統計調査結果速報

 このほど厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」(速報、従業員5人以上の事業所が対象)によると、2008年の1人1ヵ月平均の総実労働時間は前年比0.9%減の149.3時間と2年連続で減少し、これを年換算すると1,792時間となり、1990年の同調査開始以来初めて1,800時間を割り込みました。

労働時間
 1人平均の月間総実労働時間は、従業員5人以上の事業所(以下すべての項目で同規模)で前年比0.9%減の149.3時間となった。
 このうち、所定内労働時間は0.8%減の138.6時間、所定外労働時間は2.7%減の10.7時間となった。
 なお、月間の時間数を12倍して年換算すると、総実労働時間は1,792時間で、その内訳は、所定内労働時間が1,663時間、所定外労働時間が129時間だった。
 また、総実労働時間を就業形態別にみると、一般労働者は前年比0.8%減の139.3時間、パートタイム労働者は1.5%減の92.7時間となった。(下表参照)
就業形態別月間労働時間


賃 金
 1人平均の月間現金給与総額は、前年比0.3%増の33万1,026円となった。
 このうち、きまって支給する給与は0.4%増の27万473円(所定内給与が0.5%増の25万1,025円、所定外給与が1.5%減の1万9,448円)で、ボーナスなどの特別に支払われた給与は0.2%減の6万553円となった。
 また、現金給与総額を就業形態別にみると、一般労働者はO・2%増の41万3,998円、パートタイム労働者は0.7%増の9万5,895円となった。

雇 用
 常用労働者は、前年比1.5%増の4,495万4千人と五年連続で増加した。
 このうち、一般労働者は1.6%増の3,322万4千人、パートタイム労働者は1.5%増の1,173万人となった。
 また、主な産業についてみると、製造業0.9%増、卸売・小売業0.3%増、サービス業1.8%増となった。

賃上げ実施率8.8ポイント減

賃上げ実施率8.8ポイント減
 賃金引上げ等の実態に関する調査 (厚生労働省発表)

 このほど厚生労働省が発表した「平成20年賃金引上げ等の実態に関する調査」によると、昨年9月時点で、1年間に平均賃金(1ヵ月当たりの1人平均所定内賃金)の「引上げ」を実施または予定していると回答した企業割合は74.0%で、前年より8.8ポイント低下したことが分かりました。


賃金改定の実施状況

 昨年中に平均賃金の「引上げ」を実施または予定していると回答した企業は74.0%(前年82.8%)、「引き下げる」は3.1%(同1.6%)、「賃金の改定を実施しない」は17.6%(同13.3%)で、前年に比べて、平均賃金を引き上げる企業は8.8ポイントの低下、引き下げる企業および改定を実施しない企業はそれぞれ1.5ポイント、4.3ポイントの上昇となった。
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賃金の改定額および改定率

 昨年中の賃金の改定状況(10~12月実施予定を含む)を常用労働者数による加重平均※(以下同じ)でみると、改定額は4,417円(前年4,378円)、改定率は1.7%(同1.7%)で、改定額は前年を上回り、改定率は同水準となった。
 このうち、平均賃金を引き上げると回答した企業の引上げ額は5,262円(前年5,054円)、引上げ率は2.0%(同2.0%)、また、引き下げる企業の引下げ額は3,498円(同3,655円)、引下げ率は1.4%(同3.7%)となった。
 平均賃金の改定額を産業別にみると、学術研究、専門・技術サービス業が7,350円で最も高く、次いで不動産業、物品賃貸業が5,339円、建設業が5,272円の順で、逆に最も低いのは運輸業、郵授業で2,689円だった。

※「加重平均」とは、企業の賃上げ額について、賃上げの影響を受ける常用労働者数を計算に反映させ、1人当たりの平均値を算出する方法。


定期昇給(定昇)の実施状況

 管理職の「定昇制度あり」の企業は67.4%(前年61.3%)で、このうち、昨年中に「定昇を行った・行う」は55.7%(同54.4%)、「定昇を行わなかった・行わない」は10.6%(同6.9%)となった。
 一方、一般職では、「定昇制度あり」の企業は75.6%(前年72.2%)で、このうち、昨年中に「定昇を行った・行う」は65.8%(同65.3%)、「定昇を行わなかった・行わない」は9.1%(同6.8%)となった。


賞与支給額の決定状況

 賞与支給額の決定方式をみると、「業績連動式で決めた」企業は49.8%(前年48.3%)、「労使交渉で決めた」企業は27.5%(同25.7%)となった。


賃金カット等の実施状況

 昨年中に何らかの賃金カット等を実施または予定していると回答した企業は9.3%(前年9.6%)で、このうち、複数回答として「賃金カットを行った・行う」は81.8%(同85.7%)、「諸手当の減額を行った・行う」は32.6%(同23.9%)となった。
 また、その対象者をみると、「管理職のみ]は36.8%(前年32.7%)、「一般職のみ」は10.9%(同6.3%)、「管理職全員と一般職全員」は16.3%(同14.3%)、「管理職一部と一般職一部」は32.0%(同32.0%)となった。
 実施期間は、「半年未満」が6.6%(前年7.2%)、「半年以上1年未満」が26.7%(同32.7%)、2年以上」が66.2%(同59.9%)となった。


賃金の改定事情

 賃金の改定の決定に当たり最も重視した要素をみると、「企業業績」をあげた企業が66.2%(前年70.6%)と最も多く、次いで「労働力の確保・定着」が9.4%(同9.2%)、「雇用の維持」が6.6%(同7.0%)の順となった。


人件費負担の対策

 人件費の負担に対して企業が最も力を入れる対策をみると、「売上高の増加、新製品の開発」が52.4%(前年51.7
%)と最も多く、次いで「諸経費等コストの削減」が17.9%(同13.4%)、「1人員配置、作業方法の改善」が13.1%(同17.5%)の順となった。
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糖尿病の疑い2,210万人に

糖尿病の疑い2,210万人に (平成19年度国民健康・栄養調査)

 このほど厚生労働省が発表した「平成19年国民健康・栄養調査」によると、糖尿病の疑いがある人とその予備群があわせて推定2,210万人に上り、10年前の同調査に比べ約840万人も増えたことが分かりました。
 同省によると、「運動不足や食生活の乱れが原因」だということです。

 糖 尿 病 
 成人約4,000人の血液検査結果をもとに分析したところ、糖尿病が強く疑われる人は約890万人、糖尿病の可能性が否定できない人は約絹1,320万人で、あわせると約2,210万人に糖尿病の疑いがあると推計された。(下図参照)
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 また、糖尿病が強く疑われる人のうち、「現在治療を受けている」と回答した人の割合は増加しているが、「ほとんど治療を受けたことがない」人も約4割に上る。
 一方、糖尿病の検査で「異常あり」と言われた人のうち、検査後に「糖尿病教室を受けた」、「医療機関を受診するように言われた」等の保健指導等を受けた人は約8割で、そのうち、「生活習慣を改めた」と回答した人は約9割であった。

 メタボリックシンドローム 
 40~74歳におけるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の該当者数は約1,070万人、予備群者数は約940万人、あわせて約2,010万人と推定され、40~74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人が、メタボリックシンドロームが強く疑われる人または予備群と考えられる。

 ス ト レ ス 
 ストレスの状況は、「大いにある」、「多少ある」と回答した人は、男女ともに20~40歳代で7割を超えていた。
 ストレスの対処法としては、男女ともに、「趣味を楽しんだり、リラックスする」、「テレビを見たり、ラジオを聞く」人の割合が多かった。
 また、男性では、女性に比べて「酒を飲む」、「たばこを吸う」人の割合が多く、女性では、男性に比べて「家族や友人に悩みを聞いてもらう」、「なんとがなると楽観的に考える」、「食べる」人の割合が多かった。

障害者の雇用率上昇 ・・・2008年民間企業の雇用状況

 2008年6月1日現在、全国の民間企業(56人以上規模の企業73,042社)における障害者雇用率は1.59%と、前年を0.04ポイント上回って過去最高になったことが厚生労働省の調査で分かりました。

◆雇用されている障害者の数、実雇用率
  1.8%の法定雇用率が適用される一般の民間企業(56人以上規模の企業)に雇用されている障害者の数は325,603人で、前年より7.6%(約23,000人)増加した。
 このうち、身体障害者は266,043人、知的障害者は53,563人、精神障害者は5,997人だった。
 また、実雇用率は1.59%(前年比0.04ポイント増)、法定雇用率達成企業の割合 は44.9%(同1.1ポイント増)たった。

◆企業規模別の状況
 企業規模別にみると、雇用されている障害者の数はすべての企業規模で前年より増加した。
 実雇用率は、56~99人規模の企業で1.42%、100~299人で1.33%、300~499人で1.54%、500~999人で1.59%、1,000人以上で1.78%となっている。
 なお、法定雇用率達成企業の割合は、すべての企業規模で前年より上昇した。

◆産業別の状況
 産業別にみると、雇用されている障害者の数は、電気・ガス・熱供給・水道業以外のすべてで前年より増加した。
 また、実雇用率は、一般の民間企業における実雇用率(1.59%)と比較すると、農、林、漁業(1.87%)、製造業(1.75%)、電気・ガス・熱供給・水道業(1.88%)、運輸業(1.75%)、医療・福祉(1.94%)は上回ったが、それ以外では下回った。(下図参照)
産業別にみた障害者の実雇用率


◆法定雇用率未達成企業の状況
 法定雇用率未達成企業のうち、障害者を一入雇用すれば法定雇用率を達成する企業が61.6%と過半数を占めている。
 また、障害者を1人も雇用していない企業が、法定雇用率未達成企業の62.9%となっている。

2008年の初任給と対前年増減率 ・・・厚生労働省発表

2008年の初任給と対前年増減率
注)
・産業計には、上掲の産業ほか、鉱業、電気・ガス・熱供給・水道業、不動産業及び複合サービス事業を含む。
・本調査の初任給は、通常の勤務をした新規学卒者の所定内給与額から通勤手当を除いたものである。

■喫煙対策実施率が16ポイント増 2007年労働者健康状況調査

2007年労働者健康状況調査

「喫煙対策実施率」16ポイント増
 このほど厚生労働省が発表した2007年の「労働者健康状況調査」によると、喫煙対策に取り組む事業所は75.5%で、5年前の前回調査を16.4ポイントも上回ったことが分かりました。
 この調査は昨年10月末現在、常用労働者10人以上の約14,000事業所を対象に行われました。

喫煙対策の実施状況
 喫煙対策に取り組んている事業所は75.5%で、前回調査に比べて16.4ポイント増加した。
 事業所規模別にみると、規模の大きい事業所ほどその割合が高く、100人以上のすべての規模で9割を超えており、10~29人規模でも71.9%の事業所で取り組んでいる。
  喫煙対策の取組内容(複数回答)としては、「喫煙コーナーを設け、それ以外は禁煙」(50.2%)が最も高く、次いで「喫煙室を設け、それ以外は禁煙」(37.0%)、会議、研修等の場所を禁煙」(32.5%)、「事業所全体を禁煙」(24.4%)等の順となっている。(下図参照)
喫煙対策の取り組み内容別事業所割合

健康管理対策の実施状況
《定期健診の実施率》
 過去1年間に定期健診を実施した事業所は86.2%で、前回調査に比べて0.9ポイント減少した。
 事業所規模別にみると、300人以上のすべての規模で100%実施されているが、30~49人規模では92.6%、10~29人規模では82.7%にとどまっている。

《パート労働者に対する定期健診の実施率》
 過去1年間に定期健診を実施した事業所で、一般社員の週所定労働時間の四分の三以上働くパート労働者に対して定期健診を実施した事業所は85.2%、また、一般社員の週所定労働時間の二分の一以上四分の三未満働くパート労働者に対して定期健診を実施した事業所は62.5%となっている。

常時間労働者に対する面接指導
 長時間労働者に対する医師による面接指導制度を知っている事業所は45.6%で、過去半年間にそれらの労働者に対する面接指導等を実施した事業所は12.2%となっている。

健康の保持・増進の実施状況
《健康の保持・増進の取組状況》
 労働者の健康の保持・増進に取り組んでいる事業所は45.2%で、前回調査に比べて7・8ポイント増加した。
 その取組内容(複数回答)をみると、「健康相談」が46.1%で最も高く、次いで「職場体操」(33.1%)等の順となっている。

《健康の保持・増進の効果》
 健康の保持・増進に取り組んでいる事業所のうち、「効果がある」とする事業所は49.5%で、具体的な効果(複数回答)としては、「職場の活性化」(25.4%)、「喫煙者の減少」(22.5%)が高くなっている。

メンタルヘルスケアの実施状況
《メンタルヘルスケアの取組状況》
 メンタルヘルスケア(心の健康対策)に取り組んでいる事業所は33.6%で、前回調査に比べて10.1ポイント増加した。
 その取組内容(複数回答)をみると、「労働者からの相談対応の体制整備」(59.3%)が最も高く、次いで「労働者への教育研修・情報提供」(49.3%)、「管理監督者への教育研修・情報提供」(34.5%)等の順となっている。(下図参照)
メンタルヘルスケアの取組内容別事業所割合


《メンタルヘルスケアを推進するにあたっての留意事項》
 メンタルヘルスケアに取り組んでいる事業所のうち、留意している事頂がある事業所は95.7%で、具体的な留意事項の内容(複数回答)としては、「労働者の個人情報の保護への配慮」(67.9%)が最も高く、次いで「職場配置、人事異動等」(59.4%)、「心の健康問題に関する誤解等の解消」(51.0%)等の順となっている。

《メンタルヘルスケアに取り組んでいない理由》
 メンクルヘルスケアに取り組んでいない事業所について、その理由(複数回答)をみると、「専門スタッフがいない」(44.3%)が最も高く、次いで「取り組み方が分からない」(42.2%)、「必要性を感じない」(28.9%)等の順となっている。

労働者健康管理対策として重要な課題
 労働者の健康管理対策として重要な課題がある事業所は98.4%で、具体的な課題(複数回答)としては、「定期健診の完全実施」(69.3%)が最も高く、次いで「定期健診の事後措置」(47.3%)、「職場環境の整備」(30.2%)、「メンタルヘルスケア(心の健康対策)」(28.9%)等の順となっている。

☆年末特集☆ 賞与にかかる保険料は給付にどう反映されるの?

賞与にかかる保険料は給付にどう反映されるの?

 賞与を支給すると、それに対して通常の賃金と同じように労働保険料(労災保険料・雇用保険料)や厚生年金保険料・健康保険料がかかります。
 ところで、賞与にかかる保険料は、年金や手当金などの保険給付にはどのように反映されているのでしょうか。

 ☆保険料がかかる賞与とは・・・
 保険料の対象となる「賞与」とは、各制度によってその意味がやや異なっています。労働保険では、「賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わず、労働の対償として事業主が労働者に支払うもの」(労働保険徴収法第2条第2項)とあるように、通常支払う賃金と区別されていません。
 一方、厚生年金保険や健康保険では「(賞与とは)賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのもののうち、3月を超える期間ごとに受けるもの」(厚生年金保険法第3条第1項第4号、健康保険法第3条第6項)とあるように、賞与は通常支払う賃金(報酬)とは区別されています。「3月を超える期間ごとに受けるもの」とは、言いかえれば「年に3回まで」支給されるものです。また、保険料は実際の支給額の1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に保険料率を乗じて算出され、この標準賞与額には一定の上限もあります。

 ☆「賞与」が反映さ・れる保険給付は・・・      
 このように、どの制度においても賞与は保険料の対象となりますが、対象となった賞与はどの保険給付にも反映されるわけではありません。

(労災保険)
 労災保険の主な給付額を決める基礎となる「給付基礎日額」は、労働基準法で定める平均賃金に相当する額とされ、「臨時に支払われた賃金および3ヵ月を超える期間ごとに支払われる賃金」は算入されません。つまり、年3回までの賞与は給付額には反映されないことになっています。ただし労働福祉事業の一環として行われる次の特別支給金は、災害発生日、または診断によって病気にかかったことが確定した日以前1年間に支給された賞与などの「特別給与」を算定基礎とします。
 ・障害特別年金、障害特別一時金(差額一時金を含む)
 ・遺族特別年金、遺族特別一時金
 ・傷病特別年金

(雇用保険)
 基本手当などの雇用保険の各給付額を決める基礎となる「賃金日額」には、「臨時に支払われる賃金および3ヵ月を超える期間ごとに支払われる賃金」は含まれません。つまり、これも年3回までの賞与は給付額には反映されないことになっています。

(健康保険)
 傷病手当金や出産手当金など、健康保険のいわゆる現金給付の基礎となる「標準報酬日額」には標準賞与額は反映されません。

(厚生年金保険)
 老齢厚生年金、障害厚生年金および遺族厚生年金の額を計算するときに算入される「平均標準報酬額」には、平成15年4月以降の被保険者期間の標準賞与額が反映されます。(「平均標準報酬額」とは、総報酬額が開始された平成15年4月以降の各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額を、その間の被保険者期間の月数で除して得た額をいいます)
 また、在職老齢年金制度の年金支給停止額を決める「総報酬月額相当額」には、直前1年間の標準賞与額の総額を12で除した額が加算されていますので、賞与額と支給停止額が連動します。

 以上をまとめると、年金など長期的な給付には賞与は反映されますが、短期的な給付には反映されないしくみとなっていると言えるでしょう。

[助成金・奨励金活用]中小企業定年引上げ等奨励金について

[助成金・奨励金活用]中小企業定年引上げ等奨励金について

【質問】
先日、地元商工会主催のセミナーのなかで、講師の先生が「定年を65歳以上へ引上げたり、希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度の導入や定年制の廃止を行うと助成金がもらえます」という話しをしていました。当社は印刷業で、60歳以上の従業員が大多数です。業種柄、若い人材の確保は難しく、今後も高齢者をうまく活用していかなければなりません。定年を延長することでもらえる助成金の内容等について教えてください。

【答え】
=中小企業定年引上げ等奨励金=

【支給対象となる事業主】
1次のイからニのいずれにも該当する事業主に対して支給されます(主な支給要件を掲載していますので、受給額など詳しくはお問い合わせ下さい)。
イ 雇用保険の適用事業の事業主であり、定年や継続雇用制度の年齢の引上げを実施した日において中小企業事業主(常用被保険者の数が300人以下の事業主)であること。
ロ 実施日から起算して1年前の日から当該実施日までの期間に高齢法第8条及び第9条を遵守していること。※高齢法:高年齢者等の雇用の安定等に関する法律
ハ 事業主が、平成20年4月1日以降、就業規則等により、65歳以上への定年の引上げ、希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度の導入、定年の定めの廃止のいずれかを実施したこと。なお、当該措置は平成9年4月1日以降において就業規則等により定められていた旧定年年齢・旧継続雇用年齢を超えるものであること。
ニ 中小企業定年引上げ等奨励金の申請日の前日において、1年以上継続して雇用されている60歳以上の常用被保険者が1人以上いること(65歳に達した日以後に新たに雇用された方は、原則として被保険者とはなりません)。

2上記イからハに該当し、一定数の高年齢者を雇用する法人等(法人でない社団、財団、個人事業を含みます)を設立した事業主も対象となります。

なお、よくある質問ですが、「当社は現在定年が60歳で、定年後の継続雇用制度は特に導入しておりませんが、新たに65歳定年を導入すると奨励金を受給できますか?」ということを聞かれることがありますが、60 歳定年で定年後の継続雇用制度を導入していないとなると高齢法第9条を遵守していないため、この奨励金は支給されません。また、新たに65歳定年を導入したとしても導入した日から過去1年間に高齢法第9条違反がある場合は、支給の対象となりません。

「平均給与」 10年ぶりにアップ

 

-国税庁の「民間給与実態統計調査」

 このほど国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」によると、民間企業に2007年1年間を通じて勤務した給与所得者が受け取った平均給与(*)は437万2千円と前年を2万3千円(0.5%)上回り、10年ぶりに増加に転じたことが分かりました。
*「平均給与」とは、給与支給総額を給与所得者数で除したもの。

■平均給与
1年を通じて勤務した給与所得者数は4,542万5千人(男性2,781万9千人、女性1,760万6千人)で、前年に比べ58万人(1.3%)増加している。
 また、給与所得者1人当たりの平均給与は437万2千円で同2万3千円(0.5%)増加。これを男女別にみると、男性542万2千円、女性271万2千円で、男性は3万5千円(0.7%)、女性は2千円(0.1%)それぞれ増加している。
 平均給与の内訳をみると、「平均給料・手当」は368万5千円(男性453万4千円、女性234万4千円) で9千円(0.2%)、「平均賞与」は68万7千円(男性88万9千円、女性36万9千円)で1万5千円(2.2%)それぞれ増加している。

■事業所規模別の平均給与
 10人未満の事業所では343万円(男性428万3千円、女性242万円)であるが、5千人以上では559万9千円(男性738万8千円、女性260万3千円)となっている。(下表参照)
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■業種別の平均給与
最も高いのは「金融・保険業」の691万円、次いで「情報通信業」の630万円で、最も低いのは「飲食店、宿泊業」の273万円となっている。(下図参照)
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■給与階級別分布
 300万円超400万円以下が759万3千人(16.7%)で最も多く、次いで200万円超300万円以下が719万5千人(15.8%)となっている。
 これを男女別にみると、男性は300万円超400万円以下が485万人(17.4%)で最も多く、次いで400万円超500万円以下が475万9千人(17.1%)となっている。
 女性は100万円超200万円以下が476万4千人(27.1%)で最も多く、次いで200万円超300万円以下が392万6千人(22.3%)となっている。

■事業所規模別の給与階級別分布
 10人未満の事業所では100万円超200万円以下が22.7%で最も多く、次いで200万円超300万円以下が21.4%となっている。
 これに対して、30人以上の事業所では300万円頂400万円以下が16.0%で最も多く、次いで400万円超500万円以下が14.4%となっ
ている。

■業種別の給与階級別分布
 平均給与の最も高い「金融・保険業」では800万円超が29.8%で最も多く、それに次ぐ「情報通信業」でも800万円超が22.3%で最も多い。
 一方、平均給与の最も低い「飲食店、宿泊業」では100万円超200万円以下が25.1%で最も多くなっている。

■納税者数および税額
 1年を通じて勤務した給与所得者のうち、源泉徴収により所得税を納税したのは3,880万6千人で、その割合は85.4%となっている。
 また、その税額は8兆7,575億円で、納税者の給与総額に占める税額の割合は4.69%となっている。
 なお、年間給与額800万円超の給与所得者は合計462万2千人で、給与所得者全体の10.2%にすぎないが、その税額は合計5兆942億円で全体の半分以上(58.2%)を占める。

高年齢者の雇用状況

96%が雇用確保措置を実施

 厚生労働省は10月7日、65歳まての段階的な雇用確保措置の実施を義務づけた高年齢者雇用安定法に対する企業の取組状況を公表しました。
 それによると、今年6月1日現在、従業員数51人以上の企業93,886社のうち、高年齢者雇用確保措置を実施済みの企業割合は96.2%(大企業99.8%、中小企業95.6%)と前年比3.5ポイント増加したことが分かりました。

◆雇用確保措置の実施状況
 雇用確保措置の実施済企業は96.2%(90,351社)で前年比3.5ポイント増加し、実施していない企業は3.8%(3,535社)で同3.5ポイント減少している。
 また、実施済企業の割合を企業規模別にみると、大企業では99.8%(14,168社)で同1.7ポイント、中小企業では95.6%(76,183社)で同3.8ポイントそれぞれ増加している。
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◆雇用確保措置の上限年齢
 現在の雇用確保措置の義務年齢である「63歳」または64歳とした企業は20.5%(18,543社)、一方、法の義務化スケジュールを前倒しして「65歳以上」とした企業(定年の定めのない企業を含む。)は79.5%(71,808社)で前年比2.0ポイント増加している。

◆雇用確保措置の内訳
 「継続雇用制度の導入」の措置を講じた企業が85.4%(77,190社)、「定年の引上げ」12.5%(11,262社)、「定年の定めの廃止」2.1%(1,899社)となっている。

◆継続雇用制度の内訳
 継続雇用制度を導入した企業のうち、労使協定の基準に基づく継続雇用制度を導入した企業は44.0%(33,932社)、希望者全員の継続雇用制度を導入した企業は38.6%(29,812社)、労使協定の不成立のために、法に基づく特例措置により就業規則等で基準を定め、その基準に基づく継続雇用制度を導入した企業は17.4%(13,446社)となっている。

◆希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合
 希望者全員が65歳以上まで働ける企業(定年の定めの廃止、65歳以上定年、希望者全員65歳以上継続雇用制度の導入のいずれかを実施)の割合は39.0%(36,626社)で前年比2.0ポイント増加している。
 企業規模別にみると、中小企業では42.2%(同2.2ポイント増加)、大企業では21.2%(同1.2ポイント増加)となっている。

育児休業取得率、男女ともUP!

育児休業取得率、男女ともアップ
  2007年度雇用均等法基本調査

 このほど厚生労働省が発表した「2007年度雇用均等基本調査」によると、2006年度に出産した女性の育児休業取得率は89.7%と2年前の前回調査を17.4ポイント上回り、男性も低水準ながら1.56%と約三倍になったことが分かりました。
 なお、この調査は昨年10月、常用労働者5人以上の約1万事業所を対象に行われました。


仕事と育児の両立に関する事項
《育児休業取得者の状況》
 育児休業取得者(06年度の1年間に出産した人または配偶者が出産した人のうち、07年10月1日までに育児休業を開始した人(育児休業の申出をしている人を含む。))の割合を男女別にみると、女性は89.7%と前回(05年度72.3%)より17.4ポイント上昇し、男性は1.56%と前回(同0.50%)より1.06ポイント上昇したものの依然として低い。
男女別にみた育児休業取得率の推移

《育児のための勤務時間短縮等の措置の導入状況》
 育児のための勤務時間短縮等の措置(短時間勤務制度、育児のためのフレックスタイム制度、始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ等)を導入している事業所は49.5%と前回(05年度41.6%)より7.9ポイント上昇している。
 また、この措置を導入している事業所で、最長で子が何歳になるまで利用できるかについてみると、「3歳に達するまで」とする事業所が最も多く56.5%(同53.5%)、次いで「小学校就学の始期に達するまで」30.0%(同27.8%)、「3歳から小学校就学前の一定の年齢まで」3.9%(同4.8%)の順となっている。(下の図参照)


労働基準法に基づく母性保護制度の規定状況
《産前産後休業》
 産前産後休業期間について、単胎妊娠の場合「法定どおり」(産前6週間産後8週間)とする事業所は93.5%(前回04年度95.7%)、「法定を上回る規定あり」は5.0%(同4.0%)となっている。
 一方、多胎妊娠の場合「法定どおり」(産前14週間産後8週間)は96.3%(同97.7%)、「法定を下回る規定あり」は2.0%(同2.0%)となっている。

《休業期間中の賃金》
 産前産後休業期間中の賃金を「有給」とする事業所は28.1%と前回と同割合であるが、そのうち「全期間100%支給」は60.2%と前回(同52.8%)より7.4ポイント上昇している。

《育児時間》
 育児時間を「女性のみが請求できる」とする事業所は54.5%(同61.1%)であるが、「男女とも請求できる」は43.7%と前回(同38.5%)より5.2ポイント上昇している。
また、育児時間中の賃金を「有給」とする事業所は36.1%(同40.2%)であるが、そのうち「全期間100%支給」は67.4%と前回(同62.8%)より4.6ポイント上昇している。

育児のための勤務時間短縮等の措置の導入状況
労働基準法に基づく母性保護制度の利用状況
《産前産後休業の取得状況》
 単胎妊娠で産前休業を取得した女性1人当たりの平均休業日数は42.1日(前回04年度38.2日)、産後休業は54.5日 (同57.9日) であった。

《産後休業取得者の状況》
 産後休業後に育児休業を取得せず直ちに職場復帰した女性の割合は9.5%(同18.2%)であるが、そのうち「原職」に復帰は95.0%(同96.8%)、「原職相当職」に復帰は4.2%(同1.8%)となっている。


男女雇用機会均等法に基づく母性健康管理制度の規定状況及び利用状況
 母性健康管理制度のうち、「妊産婦の通院休暇」がある事業所は30.6%と前回(04年度37.7%)より7.1ポイント低下しているが、「妊娠中の通勤緩和の措置」は29.2%(同28.5%)、「妊娠中の休憩に関する措置」は25.0%(同28.2%)と前回との比較では大きな変化はみられない。
 また、妊産婦がいた事業所のうち、妊産婦から「通院休暇」の請求があった事業所は15.0%、「通勤緩和の措置」は7.7%、「妊娠中の休憩に関する措置」は7.7%となっている。


産前産後休業の取得による不就業期間の取扱い
 昇進・昇格の決定にあたり、産前産後休業期間を「就業したものとみなす」事業所は33.4%、「一定割合を就業したものとみなす」は5.5%である一方、「不就業期間として取り扱う」は20.4%で、「特に決めていない」は30.9%となっている。

政管健保が『協会けんぽ』に変わる! '08.10月

10月から政管健保が「協会けんぽ」に変わります!

 現在、国(社会保険庁)が運営している「政府管掌健康保険」は、2008年10月1日から、「全国健康保険協会管掌健康保険」(愛称:協会けんぽ)に変わり、新たに設立される全国健康保険協会が運営することになります。
 協会は、非公務員型の法人で、職員も公務員ではなくすべて民間職員です。民間企業などのノウハウやITシステムを導入・活用して効率化を図り、被保険者や事業主の視点からサービスの向上や業務改革に取り組んでいくことになっています。
 また、都道府県ごとに支部を設け、地域の身近な保険者として生活習慣病の予防など地域の実情に応じた事業を展開。今後は地域の医療費を反映した保険料率も設定されることになります。

■加入の届出や保険料の納付手続は変わりません
 協会は、健康保険の保険者として、被保険者証の発行、保険給付、レセプトの点検、健診や保健指導などを実施します。
 健康保険の被保険者資格の取得・喪失や保険料の納付手続については、従来と同じように、会社(事業所)を管轄する社会保険事務所において厚生年金の手続とあわせて行われます。
 ただし、会社を退職した場合に任意で継続加入する人(任意継続被保険者)の手続は、協会の各都道府県支部で直接行うことになります。

■健康保険の給付も変わりません
 医療費の自己負担割合や、高額療養費の限度額、傷病手当金などの現金給付の金額や要件など、健康保険の給付の内容は、これまでと変わりません。
 給付の申請などの手続や相談は協会の各都道府県支部で行われますが、被保険者や事業主などの利便性を考慮して、社会保険事務所に窓ロを設けることも予定されています。

■被保険者証は順次切り替えられます
 10月1日以降新たに協会けんぽに加入する人や被保険者証の再交付の手続をする人には、協会から新たな被保険考証が発行されます。
 従来から政府管掌健康保険に加入している人については、10月以降順次、新たな被保険者証への切替えが行われます。この切替え手続は、一般の被保険者は会社(事業所)を通じて行われます。
 なお、切替えが完了するまでは、現在お持ちの被保険考証は引き続き医療機関などで使用できます。

■保険料率は1年以内に都道府県別に設定
 協会設立時(本年10月)における健康保険の保険料率は、9月30日までの政府管掌健康保険の保険料率である「8.2%(労使折半)」が引き続き適用されます。
 ただし、設立後1年以内に、都道府県ごとに地域の医療費を反映した保険料率が設定されることになっています。 したがって、年齢構成の高い県ほど医療費も高いため保険料率が高くなることや、同じ程度の医療費でも所得水準の低い県ほど収支バランスにより保険料率が高くなることが考えられます。ただし、著しく不均衡にならないよう都道府県間での調整が行われ、保険料率が大幅に上昇する場合には激変緩和措置を講ずることになっています。

8割超が「収益を圧迫」と回答 -資源高騰の影響

原油等資源価格の高騰に伴う事業活動及び雇用面への影響

 このほど厚生労働省は、昨今の急激な原油等資源価格の高騰等に伴う事業活動や雇用面への影響について、今年四月に引き続き、7月初旬から中旬にかけて全国の公共職業安定所において、製造業、運輸業及び卸売・小売業に属する管内の中小企業(従業員数300人未満)から緊急のヒアリングを実施しました。
 それによると、約80%の事業所が「収益を圧迫」と回答し、その割合は四月のヒアリング結果よりも約9ポイント増加したことが分かりました。

現在の業況について
 現在、業況が「多少悪い」「悪い」と回答した事業所は63.6%で、四月のヒアリング結果と比べると、その割合は14.3ポイント増加している。
 規模別にみると、従業員数29人以下で66.9%、30~99人以下で63.3%、100~299人以下で59.6%が「多少悪い」「悪い」と回答しており、規模が小さくなるほど業況が厳しい傾向がみられる。
 業種別にみると、運輸業で83.5%が「多少悪い」「悪い」と回答しており、四月のヒアリング結果から20.8ポイント増加して厳しい業況になっている。


《原油等資源価格の高騰等による収益への影響》
 原油等資源価格の高騰等に伴う事業活動への影響について、「収益を大きく圧迫」が36.4%、「収益をやや圧迫」が46.8%、合計3.2%の事業所が「収益を圧迫」と回答し、四月のヒアリング結果と比べると、その割合は9.1・ポイント増加している。
 業種別にみると、運輸業で「収益を大きく圧迫」が66.6%、[収益をやや圧迫」が29.1%、合計95.7%が「収益を圧迫」と回答している。(下図参照)

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《収益への影響について判断した理由》
 「収益を圧迫」とした事業所のうち、そう判断した理由(複数回答)として、89.7%が「原油等資源価格の高騰による製品原価や輸送費用の上昇」、28.8%が「一般経済の悪化等に伴う取引先からの受注の減少」と回答している。

《売上高などの事業活動を示す指標の最近三ヵ月間の動向》
 売上高などの事業活動を示す指標について、最近三ヵ月間の月平均値で、22.5%が前年同期と比べ「5~10%減少」、19.4%が「10%以上減少」とし、四月のヒアリング結果と比べると、「10%以上減少」と回答した事業所が5.4ポイント増加ている。

《売上高などの事業活動を示す指標の今後三ヵ月間の見込み》
 売上高などの事業活動を示す指標の見込みについて、今後ニカ月間の月平均値で、23.0%が前年同期と比べ「5~10%減少」、20.8%が「10%以卜減少」とし、四月のヒアリング結果と比べると、「10%以上減少」と回答した事業所が8.1ポイント増加している。

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原油等資源価格の高騰等に伴う事業活動への対応策
《現在の対応》
 原油等資源価格の高騰等に伴う事業活動への対応策(複数回答)として66.5%が[経費削減(人件費以外)」、34.5%が「商品、サービスヘの価格転嫁」、15.0%が「賃金調整・雇用調整」を実施しており、四月のヒアリング結果と比べると、「経費削減(人件費以外)」が7.1ポイント、「商品、サービスヘの価格転嫁」が3.3ポイントそれぞれ増加したものの、「賃金調整・雇用調整」は0.6ポイントの増加にとどまっている。(上表参照)
 業種別にみると、卸売・小売業で「商品、サービスヘの価格転嫁」が43.4%と他業種を大きく上回っている。

《賃金調整・雇用調整の実施状況》
 「賃金調整・雇用調整」を実施しているとする事業所のうち、その方法(複数回答)をみると、57.0%が「賃金調整(ボーナスの切り下げ等)」、38.5%が「残業規制」、20.1%が「中途採用の削減または停止」を実施しているが、「希望退職者の募集」(3.3%)や「解雇」(3.4%)などの厳しい雇用調整を実兄した事業所は少ない。
 業種別にみると、製造業の45.0%が「残業規制」、22.3%が「派遣、パート・アルバイト、契約社員等の再契約停止」、運輸業の66.4%が「賃金調整(ボーナスの切り下げ等)」を実施している。

《今後の賃金調整及び雇用調整の見込み》
 原油等資源価格の高騰等に伴う事業活動への影響を受けている事業所(全体の83.2%)のうち、6.4%が「賃金調整を実施する予定」、3.2%が「雇用調整を実施する予定」と回答している。

非正社員の教育訓練実施率 正社員を大きく下回る

平成19年度能力開発基本調査

  このほど厚生労働省が発表した「平成19年度能力開発基本調査」によると、平成18年度の正社員へのOFF-JT実施事業所の割合は約8割、計画的なOJTは約5割なのに対して、非正社員はOFF-JTで約4割、計画的なOJTで約2割と、実施率に大きな格差のあることが分かりました。

教育訓練の実施状況
《OFF-JT※の実施状況》
 正社員に対して、平成18年度にOFF-JTを実施した事業所は77.2%で、業種別では金融・保険業(95.2%)、情報通信業(88.9%)などで高く、複合サービス業(50.0%)、運輸業(70.5%)てやや低くなっている。(下図参照)
 一方、非正社員に対してOFF-JTを実施した事業所は40.9%と正社員に比べると低い水準にとどまり、業種別では金融・保険業(69.6%)、医療、福祉(69.3%)などで高く、建設業(25.2%)、電気・ガス・熱供給・水道業(29.1%)などで低くなっている。
※通常の仕事を一時的に離れて行う教育訓練(研修)

《計画的なOJT※の実施状況》
 正社員に対して、平成18年度に計画的なOJTを実施した事業所は45.6%で、業種別では金融・保険業(72.7%)、電気・ガス・熱供給・水道業(67.5%)などで高く、建設業(39.0%)、運輸業(39.8%)などで低くなっている。
 一方、非正社員に対して計画的なOJTを実施した事業所は18.3%と正社員に比べると低い水準にとどまり、業種別では複合サービス業(50.0%)、金融・保険業(32.6%)などで高く、建設業6.1%)、情報通信業(12.3%)などで低くなっている。
※日常の業務に就きながら行われる教育訓練のことで、計画書を作成するなどして段階的・継続的に実施するもの

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《新入社員に対する教育訓練の実施状況》
 新入社員に対して、採用後一年間にOFF-JTを行った事業所の総時間数の1社当りたり平均は91.6時間、一方、計画的なOJTは同215.4時間となっている。
  業種別では、OFF-JTは電気・ガス・熱供給・水道業(351.4時間)、情報通信業(220.0時間)などで長く、医療、福祉(41.7時間)、運輸業(46.1時間)などで短い。
 計画的なOJTは電気・ガス・熱供給・水道業(443.1時間)、金融・保険業(388.3時間)などで長く、医療、福祉(87.9時間)、教育、学習支援業(118.8時間)などで短い。

人材育成に関する問題点
 能力開発や人材育成に関して何らかの「問題がある」事業所は77.3%で、その内容(複数回答)としては、「指導する人材が不足している」(50.5%)と「人材育成を行う時間がない」(47.3%)が高く、以下、「人材を育成しても辞めてしまう」(41.1%)、「鍛えがいのある人材が集まらない」(32.3%)と続いている。

教育訓練成果の把握と活用
《教育訓練の成果の把握状況》
 教育訓練の成果を把握している事業所は62.9%で、その把握方法(複数回答)としては、「労働者からレポート等を提出させる」が55.1%と最も高く、以下、「カリキュラムに修了テスト等を組み込む」(32.6%)、「上司が成果について労働者から聞き取り等を行う」(23.1%)などとなっている。

《教育訓練の成果を活用するために必要な対応》
 成果を把握している事業所のうち、把握した教育訓練の成果を活用するために何らかの「対応が必要」とする事業所は84.1%で、対応が必要な点(複数回答)としては、「成果をより正確に把握するための基準等の整備」が50.7%で最も高く、以下、「成果を人事評価につなげるための評価基準の整備」(37.6%)などが続いている。(下図参照)

技能の継承について
《技能継承の問題点の有無》
 団塊の世代の退職等により発生する技能継承の問題が「ある」事業所は32.7%で、業種別では製造業(51.6%)、電気・ガス・熱供給・水道業(51.2%)、建設業(49.3%)で高く、医療、福祉(11.2%)、教育、学習支援業(13.4%)などで低くなっている。

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《技能継承の取組状況》
 技能継承の問題に対して「取組を行っている」事業所は72.6%で、その内容(複数回答)としては、「退職者の中から必要な者を選抜して雇用延長、嘱託による再雇用を行い、指導者として活用している」が63.4%と最も高く、以下、「中途採用を増やしている」(37.9%)、「新規学卒者の採用を増やしている」(22.9%)などとなっている。

仕事と家庭の両立支援に関する調査結果 厚生労働省

今後の仕事と家庭の両立支援に関する調査

育児休業希望の男性3割超

 このほど厚生労働省は、仕事と家庭の両立を容易にする方策等の検討に役立てるため、民間の調査会社に委託して実施した「今後の仕事と家庭の両立支援に関する調査」(企業およびその従業員が対象)の結果を発表しました。
 それによると、育児休業制度および育児のための短時間勤務制度の利用を希望する男性がいずれも3割を超えているのに、実際の制度利用率の低さを考慮すると、希望どおりには利用できない男性が少なくないと思われます。

両立支援制度の導入状況
◆育児休業制度について、①対象となる子の上限年齢、②対象となる従業員の範囲、③子1人について取得可能な回数、④休業期間中の金銭支給、のいずれかについて法律を上回る対応をしている企業は 24.6%となっている。
 内容別にみても、法律を上回ると回答した企業の割合は全般的に低く、①対象となる子の上限年齢(11.0%)、④休業期間中の金銭支給(11.7%)が1割をわずかに超える程度である。

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◆企業に対して、女性正社員の働き方としてどのようなパターンが多いかをたずねたところ、「子を出産しても継続して就業」が 40.5%を占めているが、「妊娠・出産を契機に退職」(18.2%)と「結婚を契機に退職」(14.2%)を合わせると3割を超えている。

◆両立支援制度の導入割合をみると、「(育児のための)短時間勤務制度(規定と運用を含む)](59.6%)、「時間外労働の制限」(48.9%)、「深夜業の免除」(45.6%)が上位3位となっている。(上図参照)
 また、短時間勤務制度の導入割合を企業規模別にみると、1,000人以上では 86.5%にのぼる一方、10~29人では 42.3%にとどまっている。

両立支援制度導入に向けた課題
◆育児のための短時間勤務制度を導入していない企業(38.8%)にその理由をたずねたところ、「育児中の人等、制度の対象となる従業員が少ない」(58.8%)、「短時間勤務になじまない業務が多い」(28.4%)、「制度の対象となる従業員はいるが、短時間勤務のニーズがない」(20.9%)が上位3位となっている。
 しかし、そのように回答した企業に勤務する従業員の4割程度は短時間勤務制度を利用したいと考えており、企業と従業員の間にギャップがみられる。

◆短時間勤務制度に関する今後の考えをたずねたところ、「現状どおりでよい」企業が 65.9%を占める一方で、「既存の制度を充実したい」も 23.1%みられる。

両立支援制度の利用意向
◆育児休業制度を「利用したいと思う」割合は、男性が 31.8%、女性が 68.9%、育児のための短時間勤務制度を利用したい割合は男性が 34.6%、女性が 62.3%となっている。
 また、育児休業制度を利用したい理由をみると、女性は「子どもが小さいうちは自分で育てたいから」(84.1%)が、男性は「子どもが小さいうちは育児が大変だから」(79.1%)がトップにあげられている。
 短時間勤務制度については、男女とも「勤務時間が短縮できる分、子どもと一緒にいられる時間が増えるから」、「保育園、学童クラブ、両親等に預けられる時間が限られているから」が上位2位となっている。

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両立支援制度運用上の課題
◆育児休業制度が「認知されている」と回答した企業に勤務する従業員(制度利用(希望)者、管理職、一般従業員)が、実際に制度を認知しているかどうかみたところ、「制度の対象」、「休業期間」について実際に従業員が「知っている」割合は、制度利用(希望)者と一般従業員では7割前後だが、管理職では6割弱にとどまる。
 また、「休業中の賃金、その他の経済的給付」、「休業後の昇給・昇格の取り扱い」については、制度の認知に関する企業と従業員の認識ギャップはさらに広がっている。(上表参照)
 同様に、育児のための短時間勤務制度をみると、「認知されている」とする企業で「制度の対象」、「勤務時間、勤務日数」、「利用できる期間」について実際に制度利用(希望)者、一般従業員が「知っている」割合は7~8割にのぼる。
 一方、「制度利用中の昇給・昇格の取り扱い」、「業務内容、量や職責の変更の有無」についての認知度は、制度利用(希望)者が4割程度、一般従業員が5割程度と比較的低くなっている。

◆育児休業制度を「取得しやすい」と回答した企業に勤務する従業員が、実際に「取得しやすい」と感じているかどうかみたところ、女性従業員が「取得しやすい」と回答している割合は 85.1%と高い。
 一方、男性従業員の回答をみると、取得しやすいという割合は 21.4%に過ぎず、企業と従業員の間に大きな認識のギャップがみられる。

2007年「賃金構造基本統計調査」 一般労働者の賃金、2年連続ダウン

 このほど厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査」によると、昨年の短時間労働者を除く一般労働者の賃金(6月分の所定内給与額)は前年に比べて0.2%減の30万1,100円と、2年連続で減少したことが分かりました。
 ただ、このうち派遣や契約社員など非正社員の賃金は増加。特に、女性非正社員の賃金が2.1%増えたのが目立っています。
 なお、この調査は常用労働者10人以上の約4万4,000事業所を対象に行われました。

一般労働者の賃金

《賃金、対前年比》

 2007年の賃金は、男女計で30万1,100円(平均41.0歳、勤続11.8年)、対前年比0.2%減と2年連続の減少となっている。
 男女別では、男性は33万6,700円(平均41.9歳、勤続13.3年)、対前年比0.3%減、女性は22万5,200円(平均39.2歳、勤続8.7年)、同1.2%増となっている。

《学歴別にみた賃金》

 男性は大学・大学院卒40万7,200円(平均40.4歳、勤続12.5年)、高専・短大卒30万4,800円(平均36.8歳、勤続10.6年)、高卒29万9,700円(平均42.6歳、勤続13.9年)となっている。
 女性は大学・大学院卒28万200円(平均33.2歳、勤続6.1年)高専・短大卒24万1,300円(平均36.1歳、勤続8.0年)、高卒20万100円(平均42.1歳、勤続9.7年)となっている。
 前年と比較すると、男性は大学・大学院卒を除く各学歴でで下回り、女性はすべての学歴で上回っている。

《産業別にみた賃金》

 男性は金融・保険業(47万7,400円)が高く、運輸業(28万9,200円)、飲食店、宿泊業(27万4,300円)が低くなっている。
 女性は教育、学習支援業(29万9,800円)が高く、製造業(19万7,700円)、飲食店、宿泊業(18万4,500円)が低くなっている。

産業、性別賃金(企業規模計)

産業、性別賃金(企業規模計)

《企業規模別にみた賃金》

 男性は大企業39万4,200円(対前年比1.1%減)、中企業32万800円(同0.9%減)、小企業29万5,300円(同0.7%増)で、大企業、中企業で前年を下回り、小企業で上回っている。
 女性は大企業25万2,000円(対前年比1.0%増)、中企業22万3,000円(同0.5%増)、小企業20万6,700円(同1.3%増)で、各企業規模とも前年を上回っている。

《雇用形態別にみた賃金》

 男女計で、正社員31万8,200円(平均40.7歳、勤続12.7年)対前年比0.2%減、派遣や契約社員など非正社員19万2,900円(平均43.5歳、勤続5.9年)、同1.0%増となっている。
 男女別では、男性は正社員34万7,500円(平均41.5歳、勤続13.9年)、対前年比0.3%減、非正社員22万4,300円(平均45.4歳、勤続6.3年)同0.7%増、女性は正社員24万3,300円(平均38.4歳、勤続9.6年)、同1.2%増、非正社員16万8,800円(平均42.0歳、勤続5.6年)、同2.1%増となっている。
 なお、正社員の賃金を100とした場合、非正社員は男性65、女性69にとどまっている。

《役職別にみた賃金》(企業規模100人以上)

 男性は、部長級65万6,500円、課長級52万9,100円、係長級39万2,800円、女性は、部長級63万4,200円、課長級45万4,200円、係長級35万200円となっている。

短時間労働者のの賃金

 1時間当たりの賃金は、男性1,085円(対前年比28円増)、女性962円(同22円増)となっている。
 これを主な産業別にみると、男性は製造業1,138円、サービス業1,072円,卸売・小売業982円、飲食店、宿泊業930円となっている。
 女性はサービス業986円、卸売・小売業908円、飲食店、宿泊業898円、製造業877円となっている。

短時間労働者の性、年齢別1時間当たりの賃金
(産業計、企業規模計 単位:円)

年齢(歳) 男性 女性
2006年 2007年 2006年 2007年
1,057 1,085 940 962
18~19 857 886 834 866
20~24 965 971 919 931
25~29 1,068 1,065 972 1,000
30~34 1,137 1,221 971 1,009
35~39 1,186 1,161 964 996
40~44 1,215 1,225 953 983
45~49 1,200 1,212 947 962
50~54 1,141 1,206 936 959
55~59 1,139 1,153 951 958
60~64 1,174 1,229 945 955
平均年齢(歳) 39.6 40.0 43.8 43.9

平成19年「毎月勤労統計調査結果速報」昨年の月平均給与3年ぶりに低下

 このほど厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」(速報、従業員5人以上の事業所が対象)によると、平成19年の1人1ヶ月平均の現金給与総額は、前年比0.7%減の33万212円で3年ぶりに減少しています。
 これは、ボーナスなどの特別に支払われた給与が3年ぶりにマイナスとなったことに加え、パートタイム労働者の増加により、平均の給与が押し下げられたことが主因とみられています。

賃金

 1人平均の月間現金給与総額は、従業員5人以上の事業所(以下すべての項目で同規模)で前年比0.7%減の33万212円と3年ぶりの減少となった。
 現金給与総額のうち、きまって支給する給与は0.2%減の26万9,520円で、このうち、基本給などの所定内給与は0.2%減の24万9,771円、残業代などの所定外給与は0.7%増の1万9,749円。また、ボーナスなどの特別に支払われた給与は3.1%減の6万692円となった。
 現金給与総額を就業形態別にみると、一般労働者は0.3%減の41万3,056円、パートタイム労働者は0.7%減の9万5,252円となった。(下表参照)

産業別にみた月間現金給与総額

産業別にみた月間現金給与総額

就業形態別月間現金給与額(事業所規模5人以上)
産業 現金給与総額
きまって支給する
給与
特別に支払われた
給与
所定内給与 所定外給与
  前年比   前年比   前年比   前年比   前年比




 
調査産業計 413,056 -0.3 331,932 0.2 306,335 0.1 35,597 1.3 81,124 -2.6
(事業所規模30人以上) (453,826 -0.2) (355,215 0.5) (322,964 0.6) (32,251 1.1) (98,611 -3.2)
製造業 417,571 -0.8 329,722 -0.3 292,206 -0.2 37,516 -0.1 87,849 -2.3
卸売・小売業 394,267 -0.1 319,587 0.4 304,786 0.3 14,801 3.0 74,680 -2.5
サービス業 380,967 -0.1 312,900 0.7 289,970 0.5 22,930 2.2 68,067 -3.6








調査産業計 95,252 -0.7 92,508 -0.7 89,347 -0.7 3,161 0.6 2,744 -4.0
(事業所規模30人以上) (105,145 0.3) (101,575 0.4) (97,213 0.4) (4,362 0.0) (3,570 -4.1)
製造業 113,054 0.6 107,930 0.5 102,275 0.9 5,655 -4.8 5,124 1.5
卸売・小売業 91,535 -1.1 88,907 -1.2 86,702 -1.1 2,205 -1.7 2,628 2.6
サービス業 99,593 -0.7 97,175 -0.7 94,152 -0.9 3,023 2.9 2,418 1.8

労働時間

 1人平均の月間総実労働時間は、前年比0.6%減の150.7時間となった。
 このうち、所定内労働時間は0.6%減の139.7時間、所定外労働時間は0.8%増の11.0時間となった。
 なお、月間の時間数を12倍して年換算すると、総実労働時間は1,808時間で、その内訳は、所定内労働時間が1,676時間、所定外労働時間が132時間だった。 また、総実労働時間を就業形態別にみると、一般労働者は前年と同水準の170.6時間、パートタイム労働者は1.8%減の94.0時間となった。(下表参照)

就業形態別月間労働時間及び日数(事業所規模5人以上)
産業 総実労働時間 出勤日数
きまって支給する
給与
所定内給与 所定外給与
  前年比   前年比   前年比   前年比   前年比




 
調査産業計 413,056 -0.3 331,932 0.2 306,335 0.1 35,597 1.3 81,124 -2.6
(事業所規模30人以上) (453,826 -0.2) (355,215 0.5) (322,964 0.6) (32,251 1.1) (98,611 -3.2)
製造業 417,571 -0.8 329,722 -0.3 292,206 -0.2 37,516 -0.1 87,849 -2.3
卸売・小売業 394,267 -0.1 319,587 0.4 304,786 0.3 14,801 3.0 74,680 -2.5
サービス業 380,967 -0.1 312,900 0.7 289,970 0.5 22,930 2.2 68,067 -3.6








調査産業計 95,252 -0.7 92,508 -0.7 89,347 -0.7 3,161 0.6 2,744 -4.0
(事業所規模30人以上) (105,145 0.3) (101,575 0.4) (97,213 0.4) (4,362 0.0) (3,570 -4.1)
製造業 113,054 0.6 107,930 0.5 102,275 0.9 5,655 -4.8 5,124 1.5
卸売・小売業 91,535 -1.1 88,907 -1.2 86,702 -1.1 2,205 -1.7 2,628 2.6
サービス業 99,593 -0.7 97,175 -0.7 94,152 -0.9 3,023 2.9 2,418 1.8

雇用

 常用労働者は、前年比1.7%増の4,426万3千人と4年連続で増加した。
 このうち、一般労働者は0.9%増の3,272万2千人、パートタイム労働者は4.0%増の1,154万1千人となった。
 また、主な産業についてみると、製造業1.0%増、卸売・小売業1.1%増、サービス業2.2%増となった。

第2回「中高年者縦断調査」 50代転職者の4割超が収入減

 このほど厚生労働省は、平成17年度10月末現在で50〜59歳の団塊の世代を含む男女を対象に、その就業の状況等について調査した第2回「中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)」の結果を発表しました。
 これは第1回調査(平成17年11月実施)で協力を得られた人の1年後の状況を追跡調査したものです。

就業状況の変化

 第1回から第2回にかけての就業状況の変化をみると男性は3.8%が転職し3.6%が離職(定年退職を含む)。女性は3.7%が転職し5.0%が離職(同)している。
 また、就業状況の変化別に、第1回から第2回にかけての1ヶ月間の収入額の増減をみると、「同一就業継続」の場合は「増加」30.3%、「減少」28.8%と増加の方が高いが、「転職」の場合は「増加」24.8%、「減少」45.9%と減少の方が高くなっている。
 さらに、転職のうち、正規、非正規の雇用形態の変化別にみると、「正規から非正規へ」の場合は「増加」10.2%、「減少」69.0%、「非正規から正規へ」の場合は「増加」47.5%、「減少」30.5%となっている。

離職者の健康状態の変化

 第1回に仕事をしており第2回で仕事をしていない人の健康状態をみると、第1回に「良かった」人のうち第2回で「悪く」なった人の割合は男性19.4%、女性13.9%で、男性の方が高くなっている。

再就職の状況

 第1回に就いていた仕事をこの1年間にやめた人のうち、第2回で「仕事をしている」割合は男性51.5%、女性42.0%で、雇用形態別にみると、男女とも第1回の仕事が非正規の方が、第2回で「仕事をしている」割合が高くなっている。
 また、第1回に就いていた仕事をこの1年間にやめた人のうち、第2回で「仕事をしている」人の離職理由(複数回答)としては、「新しい仕事が見つかったから」が98.2%と最も高く、次いで「契約期間が満了したから」69.5%となっている。
 一方、「家族の介護・看護のため」が30.0%と最も低く、次いで「健康がすぐれなかったから」40.1%となっている。

離職理由(複数回答)別にみた転職者割合

離職理由(複数回答)別にみた転職者割合

06年「パートタイム労働者総合実態調査」 5割で正社員と同職務のパートを雇用

 このほど厚生労働省が発表した「2006年パートタイム労働者総合実態調査」によると、パートが956万人と5年前(01年)の前回調査より45万人増え、職務が正社員とほとんど同じパートがいる事業所割合も52%と同11ポイント上昇したことが分かりました。
 この調査は06年10月に常用労働者5人以上の6,653事業所を対象に行われました。
*「パート」とは…正社員以外の労働者でパートタイマー、アルバイト、準社員、嘱託、臨時社員などの名称にかかわらず、週の所定労働時間が正社員よりも短い労働者をいいます。

「パート労働者」の就業状況

《パート労働者数》

 06年10月時点の「パート労働者」(以下「パート」と表記)は約956万人(前回約911万人)で前回調査より約45万人増え、その割合も25.6%(同22.8%)で同2.8ポイント上昇している。
 一方、正社員は約2,586万人(同約2,930万人)で同約344万人減っている。

《「パート」を雇用している事業所割合とその雇用理由》

 「パート」を雇用している事業所割合は61.0%(前回56.6%)で、前回調査より4.4ポイント上昇している。
 その雇用理由(複数回答)をみると、「人件費が割安なため(労務コストの効率化)」が71.0%(同65.3%)と最も多く、次いで「一日の忙しい時間帯に対処するため」39.5%(同39.2%)、「簡単な仕事内容のため」36.3%(同31.4%)となっている。

賃金

《「パート」採用時の賃金決定の際に考慮した内容(複数回答)》

 「同じ地域・職種のパートの賃金相場」とする事業所割合が最も多く71.7%(前回67.4%)、次いで「仕事の困難度」31.4%(同26.5%)、「経験年数」26.1%(同25.1%)となっている。

《「パート」の賃金の昇給》

 過去1年間にパートの賃金の昇給を行った事業所割合は55.5%(前回52.4%)で、このうち「全員に行った」36.8%(同44.3%)、「一部の労働者について行った」63.2%(同55.7%)となっている。

処遇

《以前正社員が行っていた業務に「パート」を充てた事業所割合》

 「ほとんどまたは全く充てなかった(1割未満)」とする事業所割合が30.9%で最も多く、次いで「半分以上のパートを充てた」22.3%となっている。

《職務が正社員とほとんど同じ「パート」の有無及び割合》

 「職務が正社員とほとんど同じパートがいる」事業所割合は51.9%(前回40.7%)で、このうち、職務が正社員とほとんど同じ者の「パート」全体に占める割合が「1割未満」のところが32.%と最も多くなっている。

各種手当・制度等の実施状況(複数回答)

各種手当・制度等の実施状況(複数回答)

《職務がほとんど同じ正社員との賃金格差の有無とその理由》

 職務が正社員とほとんど同じパートがいる事業所のうち、正社員とパートで1時間当たりの賃金額に差がある事業所割合は81.7%となっている。
 その理由(複数回答)としては、「勤務時間の自由度が違うから」が72.7%で最も多く、次いで「正社員には企業への貢献がより期待できるから」32.9%となっている。

《採用時における労働条件の明示の有無及び明示方法》

 パートに対して採用時に労働条件を明示している事業所割合は94.9%(前回98.4%)で、明示方法としては、「主に口頭で説明」が40.8%(同45.9%)で最も多く、次いで「主に労働条件通知書・労働契約書等書面を交付」39.9%(同40.2%)となっている。

《各種手当・制度等の実施状況》

 パートに対する各種手当・制度等の実施状況(複数回答)をみると、「通勤手当」が68.4%(前回66.6%)で最も多く、次いで「社内行事への参加」55.1%(59.6%)、「定期健康診断」50.3%(同51.4%)となっている。

《年次有給休暇の付与の有無》

 パートに年次有給休暇を与えている事業所割合は53.8%(前回61.1%)で、このうち、「出勤日数または勤務時間に応じて比例付与している」が56.4%(同48.4%)で最も多く、次いで「正社員と同じ日数を付与している」27.4%(同24.5%)となっている。

《労使の話し合い促進のための措置の実施状況》

 パートとの話し合い促進のための措置を講じている事業所割合は85.4%で、措置の内容(複数回答)としては、「パートから処遇について説明を求めたれたときは、説明している」が88.4%で最も多く、次いで「パートから処遇について苦情を受けたときは、その解決に努めている」74.5%となっている。

《就業形態の転換制度の有無》

 「パート」から正社員への転換制度がある事業所割合は45.8%(前回46.4%)で、これを主な産業別にみると、「飲食店、宿泊業」が59.1%で最も多く、次いで「医療、福祉」52.2%、「卸売・小売業」45.9%となっている。

「パート」から正社員への転換制度

(単位:%)
区分 あり なし 不明
2006年調査産業計 45.8 50.3 3.9
製造業 37.8 60.5 1.7
情報通信業 30.4 68.8 0.8
運輸業 40.5 52.5 7.0
卸売・小売業 45.9 49.9 4.2
飲食店、宿泊業 59.1 34.0 6.9
医療、福祉 52.2 46.3 1.5
サービス業 45.2 53.0 1.8
2001年調査産業計 46.4 53.6 -

厚生労働省発表 2007年の初任給と対前年増減率(企業規模別)

性、産業 大卒 高専・短大卒 高卒
初任給
千円
対前年増減率
初任給
千円
対前年増減率
初任給
千円
対前年増減率


調査産業計 195.8 -0.3 168.5 0.0 155.7 0.8
建設業 196.0 1.1 177.6 1.1 159.8 -0.8
製造業 199.1 1.3 172.2 1.5 156.1 0.6
情報通信業 205.0 -0.8 174.3 -1.3 167.8 7.5
運輸業 194.8 1.9 166.1 0.1 160.1 1.8
卸売・小売業 197.3 0.4 167.9 -0.3 155.5 0.6
金融・保険業 185.1 0.1 156.7 1.1 142.7 2.1
飲食店、宿泊業 186.6 -0.7 163.8 2.1 151.5 1.6
医療、福祉 186.0 -0.5 167.7 -0.5 144.6 -0.3
教育、学習支援業 200.4 3.0 173.4 2.2 140.0 -3.7
サービス業
(他に分類されないもの)
199.8 -1.4 164.8 -2.3 157.4 0.5

調査産業計 198.8 -0.5 171.2 0.0 158.8 0.8
建設業 197.8 1.5 179.3 0.7 160.6 -0.9
製造業 199.9 0.8 175.0 1.5 158.1 0.5
情報通信業 205.4 -0.4 177.0 -0.6 175.5 10.0
運輸業 196.5 1.5 162.9 -4.6 163.5 1.9
卸売・小売業 198.4 -0.3 168.0 -0.8 159.4 1.0
金融・保険業 190.9 -0.6 166.8 -9.8 156.2 6.4
飲食店、宿泊業 189.2 -1.1 164.0 2.6 153.6 0.8
医療、福祉 179.7 -1.7 173.8 1.3 149.7 1.8
教育、学習支援業 209.5 5.4 166.9 -1.8 145.3 1.0
サービス業
(他に分類されないもの)
203.8 -1.5 168.2 -1.2 160.3 0.6

調査産業計 191.4 0.3 166.9 0.1 150.8 0.9
建設業 190.1 1.0 170.5 5.5 150.5 -2.0
製造業 196.7 3.0 168.5 1.6 151.7 1.3
情報通信業 204.1 -1.4 169.2 -2.5 158.3 3.3
運輸業 191.2 2.6 167.9 6.0 151.0 2.2
卸売・小売業 195.4 1.3 167.8 0.6 153.2 0.3
金融・保険業 180.3 0.5 156.4 1.4 141.5 1.9
飲食店、宿泊業 184.7 -0.1 163.7 1.8 150.3 2.2
医療、福祉 189.0 0.4 166.5 -1.0 143.7 -0.6
教育、学習支援業 196.8 2.0 173.7 2.4 139.6 -4.4
サービス業
(他に分類されないもの)
193.0 -0.9 162.1 -2.6 153.9 1.1

注)・産業計には、上掲の産業のほか、鉱業、電気・ガス・熱供給・水道業、不動産業及び複合サービス事業を含む。
  ・本調査の初任給は、通常の勤務をした新規学卒者の所定内給与額から通勤手当を除いたものである。

9割が継続雇用制度を採用 07年「就労条件総合調査」厚労省発表

 厚生労働省の「就労条件総合調査」によると、今年1月現在、一律定年制のある企業で継続雇用制度(勤務延長制度や再雇用制度)を設けていたのは90.2%で、前年に比べて13.9ポイントの大幅な増加となっています。
 この背景には、65歳までの段階的な雇用確保措置の実施を企業に義務づけた改正高年齢者雇用安定法が2006年4月に施行された影響があるとみられています。

定年制度の状況

《定年制》

 定年制を定めている企業割合は93.2%(前年95.3%)で、そのうち「一律に定めている」のは98.4%(同98.1%)、「職種別に定めている」のは1.1%(同1.1%)となっている。

《一律定年制における定年年齢の状況》

 「60歳」とする企業割合が86.6%(前年90.5%)で、「62歳以上」13.2%(同9.0%)、「65歳以上」9.1%(同6.3%)となっている。

《一律定年制を定めている企業(以下同じ)における勤務延長制度及び再雇用制度の実施状況》

 勤務延長制度*1及び再雇用制度*2のどちらかまたは両方の制度がある企業割合は90.2%(前年76.3%)で、前年比13.9ポイント増。これを制度別にみると、「勤務延長制度のみ」12.6%(同13.6%)、「再雇用制度のみ」66.7%(同53.1%)「両制度併用」10.9%(同9.6%)となっている。

*1「勤務延長制度」とは、定年年齢が設定されたまま、その定年年齢に到達した者を退職させることなく引き続き雇用する制度
*2「再雇用制度」とは、定年年齢に到達した者をいったん退職させた後、再び雇用する制度

《勤務延長制度、再雇用制度の最高雇用年齢》

 最高雇用年齢を定めている企業割合は、勤務延長制度のある企業で56.2%(前年45.5%)、再雇用制度で76.6%(同53.8%)となっている。
 最高雇用年齢を「65歳以上」とする企業割合は、勤務延長制度のある企業で88.3%(同88.7%)、再雇用制度で87.7%(同82.9%)となっている。

《勤務延長制度、再雇用制度の導入の課題(複数回答)》

勤務延長制度、再雇用制度ともに「給与体系の見直し」とする企業割合がそれぞれ44.4%(前年46.0%)、66.0%(同63.7%)と最も高く、次いで「健康面への配慮」が34.4%(同36.6%)、38.9%(同40.9%)となっている。

《勤務延長制度、再雇用制度の適用対象者の範囲》

 勤務延長制度は「原則として希望者全員」とする企業割合が最も高く58.1%(前年35.6%)、再雇用制度は「基準に適合する者全員」が最も高く50.8%(同19.0%)となっている。

《勤務延長制度、再雇用制度の適用対象者の範囲基準》

 適用対象者の範囲が「基準に適合する者全員」とする企業において、「基準」は何によって定められているか内訳(複数回答)をみると、勤務延長制度、再雇用制度ともに「就業規則」とする企業割合が最も高く、それぞれ71.0%(前年61.3%)、67.6%(同54.8%)となっている。
 また、「基準」に該当するものの内容(複数回答)をみると、勤務延長制度は「職務遂行能力」とする企業割合が75.6%(同75.9%)と最も高く、次いで「健康」が74.8%(同67.8%)となっている。
 再雇用制度は「健康」とする企業割合が89.4%(同82.9%)と最も高く、次いで「職務遂行能力」が80.0%(同77.5%)となっている。(下表参照)

制度・企業規模 役職 職務
遂行能力
専門的な
資格、技術
健康 仕事に対
する意欲
その他
勤務延長制度 企業規模計 11.3 75.6 34.9 74.8 72.3 14.6
1,000人以上 27.1 69.0 21.6 64.4 55.3 16.8
300~999人 6.6 71.6 36.4 76.7 53.9 12.6
100~299人 19.1 75.2 35.6 76.9 68.2 13.6
30~99人 9.3 76.2 34.9 74.3 75.4 15.0
再雇用制度 企業規模計 7.6 80.0 30.4 89.4 75.4 18.3
1,000人以上 7.4 73.8 22.0 91.1 65.5 33.4
300~999人 9.5 79.0 26.0 90.4 68.5 24.9
100~299人 8.6 80.1 30.7 92.6 77.0 17.8
30~99人 6.7 80.7 32.0 87.4 77.0 15.8

賃金制度

 行政評価制度*がある企業割合は45.6%で、評価側の課題(複数回答)をみると、「部門間の評価基準の調整が難しい」が57.9%と最も高く、次いで「評価者の研修・教育が十分にできない」46.4%、「格差がつけにくく中位の評価が多くなる」35.6%、「評価に手間や時間がかかる」30.1%となっている。

*「業績評価制度」とは、労働者の業績や成果に対して労働価値(貢献度)を一定の方式のもとに評価する制度

労働時間制度

《所定労働時間》

 一日の所定労働時間は、一企業平均7時間42分(前年7時間41分)労働者一人平均7時間43分(同7時間42分)となっている。
 また、週所定労働時間は、一企業平均39時間18分(同39時間15分)、労働者一人平均38時間53分(同38時間48分)で、前年に比べ一企業平均で3分、労働者一人平均で5分長くなっている。

《年次有給休暇の取得状況》

06年1年間に企業が付与した年次有給休暇日数(繰越日数は除く。)は、労働者一人平均17.7日(前年17.9日)。そのうち労働者が取得した日数は8.3日(同8.4日)、取得率は46.6%(同47.1%)で、前年に比べ0.5ポイント低下して過去最低となっている。

産業別にみた労働者1人平均年次有給休暇の取得状況

産業別にみた労働者1人平均年次有給休暇の取得状況

国税庁の「民間給与実態統計調査」 「平均給与」9年連続マイナス

 このほど国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」によると、民間企業に2006年1年間を通じて勤務した給与所得者(パート・アルバイト等の非正規雇用者を含む)が受け取った平均給与(*)は434万9千円で、前年に比べて1万9千円(0.4%)少なく、これで9年連続で減少したことが分かりました。 *「平均給与」とは、給与支給額を給与所得者数で除したもの。

平均給与

 1年を通じて勤務した給与所得者数は4,484万5千人(男性2,745万2千人、女性1,739万3千人)で、前年に比べ9万1千人(0.2%)減少している。
 また、給与所得者の一人当たりの平均給与は434万9千円で、同1万9千円(0.4%)減少している。
 これを男女別にみると、男性538万7千円、女性271万円で、男性は3千円(0.1%)の増加、女性は1万8千円(0.7%)の減少となっている。

事業所規模別の平均給与

 10人未満の事業所では343万4千円(男性428万6千円、女性242万2千円)であるが、5千人以上の事業所では559万9千円(男性738万3千円、女性259万5千円)となっている。

区分
(事業所規模)
平均給与(千円) 賞与割合
(%)
平均年齢
(歳)
平均勤続
年数(年)
  平均給与・手当て*
(千円)
平均賞与
(千円)
1〜9人 4,286 4,060 226 5.6 48.9 14.5
2,422 2,239 184 8.2 50.2 14.5
3,434 3,227 207 6.4 49.5 14.5
10〜29人 4,926 4,475 451 10.1 46.0 12.2
2,777 2,469 308 12.5 44.5 9.5
4,128 3,730 98 10.7 45.4 11.2
30〜99人 4,933 4,265 668 15.7 44.1 10.8
2,647 2,299 349 15.2 43.4 7.6
4,061 3,515 546 15.5 43.8 9.6
100〜499人 5,403 4,415 989 22.4 43.0 12.2
2,892 2,419 474 19.6 41.8 7.6
4,462 3,666 795 21.7 42.5 10.5
500〜999人 5,914 4,674 1,240 26.5 42.1 13.5
3,011 2,480 531 21.4 40.6 7.8
4,853 3,872 981 25.3 41.6 10.5
1,000〜
4,999人
6,564 5,032 1,532 30.4 42.1 14.7
2,862 2,356 506 21.5 40.6 7.5
5,258 4,089 1,170 28.6 41.6 12.2
5,000人
以上
7,383 5,533 1,850 33.4 40.7 15.8
2,595 2,173 422 19.4 40.2 7.0
5,599 4,281 1,318 30.8 40.5 12.5
全規模合計 5,387 4,520 867 19.2 44.3 13.0
2,710 2,345 365 15.6 44.0 9.4
4,349 3,676 672 18.3 44.2 11.6

業種別の平均給与

 最も高いのは「金融保険・不動産業」の563万円、次いで「化学工業」の562万7千円で、最も低いのは「農林水産・鉱業」の297万円となっている。

業種別の平均給与

業種別の平均給与

給与階級別分布

 一年を通じて勤務した給与所得者4,484万5千人について、給与階級別分布をみると、300万円超400万円以下が756万人(16.9%)で最も多く、次いで200万円超300万円以下が718万人(16.0%)となっている。
 これを男女別にみると、男性は300万円超400万円以下が485万人(17.7%)と最も多く、次いで400万円超500万円以下の472万人(17.2%)となっている。
 女性は100万円超200万円以下が472万人(27.1%)と最も多く、次いで200万円超300万円以下の389万人(22.4%)となっている。

事業所規模別の給与階級別分布

 10人未満の事業所では100万円超200万円以下が22.7%と最も多く、次いで200万円超300万円以下の21.4%となっている。
 これに対して、30人以上の事業所では300万円超400万円以下が16.2%と最も多く、次いで400万円超500万円以下が14.5%となっている。

業種別の給与階級別分布

 平均給与の最も高い「金融保険・不動産業」では800万円超が20.7%と最も多く、それに告ぐ「化学工業」でも800万円超が18.3%で最も多い。
 一方、平均給与の最も低い「農林水産・鉱業」では100万円超200万円以下が35.8%と最も多くなっている。

納税者数および税額

 一年を通じて勤務した給与所得者4,484万5千人のうち、源泉徴収により所得税を納税したのは3,829万人で、その割合は85.4%となっている。
 また、その税額は9兆8,925億円と前年に比べ9,295億円(10.4%)増加し、納税者の給与総額に占める税額の割合は5.40%となっている。

給与階級別の税額

 一年を通じて勤務した年間給与額800万円超の給与所得者は合計445万人で、給与所得者全体の9.9%にすぎないが、その税額は合計5兆3,067億円で全体の半分以上(53.6%)を占めている。

約3割が「会社の将来が不安」で転職  06年「転職者実態調査」厚労省発表

 このほど厚生労働省は、常用労働者30人以上の約6,700事業所とそこで働く一般正社員を対象に、2006年9月1日現在の転職者の就業状況や転職後の賃金の変化等について調査した「転職者実態調査」の結果を発表しました。

事業所調査

転職者の状況

 昨年9月1日現在で、転職者のいる事業所割合は71.7%となっている。
 また、在籍する常用労働者に占める転職者割合は8.2%、一般正社員に占める転職者割合は5.4%で、産業別では「不動産業」(11.7%)、「医療、福祉」(9.4%)で一般正社員の転職者割合が高くなっている。

職業別一般正社員の転職者の状況

職業別に一般正社員の転職者割合をみると、男性は「専門的・技術的な仕事」(28.3%)、「生産工程・労務の仕事」(24.9%)、「運輸・通信の仕事」(14.5%)、女性は「専門的・技術的な仕事」(44.0%)、「事務の仕事」(12.3%)、がそれぞれ多くなっている。(下図参照)

一般正社員の転職者の採用状況

《職業別採用状況》

 「採用あり」が「専門的・技術的、管理的な仕事」48.4%、「事務、販売、サービスの仕事」58.5%、「保安、運輸・通信、生産工程・労務の仕事」37.4%となっている。

《募集方法(複数回答)》

 「公共職業安定所(ハローワーク)等の公的機関」(67.3%)が最も多く、次いで「求人情報専門誌・新聞・チラシ等」(48.8%)、「縁故(知人・友人等)」(37.4%)、「インターネット」(25.7%)の順になっている。

《処遇(賃金、役職等)決定の際に考慮した項目(複数回答)》

 「これまでの経験」(73.2%)が最も多く、次いで「年齢」(55.2%)、「免許・資格」(34.4%)、「前職の賃金」(31.2%)の順になっている。

《採用する際の問題点》

 「問題がある」が84.5%となっており、具体的な問題点(複数回答)として、「必要な職種に求職してくる人が少ないこと」(58.8%)、「採用時の賃金水準や処遇の決め方」(48.6%)、「求職者の能力評価に関する客観的な基準がないこと」(41.2%)が多くなっている。

職業別にみた一般正社員の転職者割合

職業別にみた一般正社員の転職者割合

個人調査

一般正社員の転職者の前の会社及び今の会社での状況

《前の会社での雇用形態》

「一般正社員」76.0%、「パート」7.1%、「契約社員」7.8%、「派遣労働者」4.5%となっている。
 男女とも「一般正社員」が最も多いが、女性は「パート」(17.1%)、「契約社員」(11.9%)も多い。

《前の会社での勤務期間》

 「2~5年未満」28.4%、「10年以上」19.6%、「5~10年未満」17.4%となっている。

《転職による労働条件(賃金・労働時間)の変化》

 転職により賃金がどのように変化したかをみると、「増加した」38.9%、「減少した」37.0%、「変わらない」23.7%となっている。
 また、労働時間については、「増加した」36.0%、「変わらない」34.7%、「減少した」28.8%となっている。

一般正社員の転職者の離職理由

 男女ともに「自己都合」(「男性」77.8%、「女性」83.4%)が最も多くなっている。
 また、「自己都合」による具体的な離職理由(複数回答)として、男性は「会社の将来に不安を感じたから」(36.8%、男女計では30.9%)、女性は「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」(28.7%、男女計では29.0%)がそれぞれ最も多くなっている。(下記参照)

一般正社員の転職者が今の会社を選んだ理由

 「仕事の内容・職種に満足がいくから」(44.2%)、「自分の技術・能力が活かせるから」(42.8%)が多くなっている。
 男女別では、男性は「会社に将来性があるから」(23.8%)、女性は「転勤が少ない、通勤が便利だから」(26.0%)がそれぞれ多くなっている。

自己都合による離職の理由別にみた一般性社員の転職者割合
(複数回答)(単位:%)
区分 満足のいく仕事内容でなかったから 能力・実績が正当に評価されなかったから 賃金が低かったから 労働条件(賃金以外)がよくなかったから 人間関係 がうまくいかなかったから 会社の将来に不安を感じたから 結婚・出産・育児・介護のため 病気・ケガのため 他によい仕事があったから いろいろな会社で経験をつみたかったから 取りあえず、転職をしてみたかったから
29.4 17.8 23.2 29.0 14.2 30.9 6.0 3.9 12.0 13.0 1.9
30.0 18.9 24.0 29.2 13.3 36.8 3.3 3.6 11.4 13.3 1.9
28.4 15.7 21.7 28.7 15.8 19.5 11.1 4.4 13.0 12.4 2.0
19歳以下 48.3 - 34.0 32.4 - 7.2 - - 0.4 7.4 -
20~24際 35.6 8.5 25.3 36.2 18.5 25.0 4.0 4.3 14.5 21.1 1.5
25~29際 34.3 15.9 24.0 31.2 11.9 32.9 4.3 2.9 13.4 18.0 2.8
30~34歳 27.6 16.3 24.6 27.3 10.0 35.4 9.9 4.4 12.7 15.8 1.0
35~39歳 25.4 17.2 23.5 32.2 9.1 30.7 8.9 1.7 8.9 10.3 1.5
40~44歳 27.9 23.8 22.7 30.3 20.2 28.3 2.5 2.8 8.4 8.0 1.3
45~49歳 30.6 25.6 20.2 25.8 17.4 31.2 5.8 6.3 14.4 2.3 0.0
50~54歳 20.9 19.4 21.0 20.5 24.6 28.6 5.2 5.9 10.1 2.8 2.6
55~59歳 23.5 31.3 13.2 18.5 21.3 20.4 0.3 5.4 11.2 5.0 5.6
60~64歳 33.8 13.8 29.5 1.8 27.3 18.5 - 1.5 10.3 8.3 21.1
65歳以上 9.2 34.1 23.6 2.4 2.9 55.2 - 30.3 9.2 22.4 -

第三者委員会への申し込みの手順

厚生年金の場合

《加入期間の相違》

◎申立人が、申立期間(ここでは未加入とされている期間)において、適用事業所の被保険者に該当していたか(保険料納付が推定されるか)。

 ◆関連資料がある例
 ・給与明細、賃金台帳等により、保険料控除が確認できる。
 ・健康保険、雇用保険、厚生年金基金等関連制度の記録により、申立期間に対応する加入実態が確認できる。

 ◆周辺事情により確認できる例
 ・人事記録、雇用主の証言等により、申立期間に対応する加入実態が確認できる。
 ・委託先の社会保険労務士が保管する被保険者台帳等により、申立期間に対応する加入実態が確認できる。

《標準報酬月額等の相違》

◎事業主が、申立期間(ここでは標準報酬月額等が異なるとされている加入期間)において、適切な標準報酬月額等に係る届出をしていたか。

 ◆関連資料がある例
 ・事業所で適切な標準報酬月額等に係る届出書が確認できる。
 ・その申立人に係る健康保険または厚生年金基金等関連制度の記録により、申立てがなされた標準報酬月額等が確認できる。

 ◆周辺事情により確認できる例
 ・委託先の社会保険労務士が保管する被保険者台帳等により、申立てがなされた標準報酬月額等が確認できる。
 ・同一事業所の他の従業員については標準報酬月額等が相違する事例がない。
 ・申立期間に近接する時期において、社会保険庁の記録に誤りがあり、記録が訂正された経緯がある。

注:上記関連資料および周辺事情は例示であり、個別事案に応じて、考慮すべき他の関連資料および周辺事情が加わることがあり得る。

第三者委員会への申し込みの手順
申し込みにはまず、社会保険事務所等で自分の年金記録を確認。その上で、記録が残っていないことを示す「記録不存在」という回答があった場合に、初めて第三者委員会に審査を申し込むことができます(下図参照)。

その際、給与明細書や家計簿の写し等可能な限り保険料納付に関する状況が記載された資料の提出が必要です。

第三者委員会への申し込みの手順

第三者委員会が基本方針を決定 「確からしい」場合に年金記録を訂正!

 社会保険庁に納付記録がなく、領収書等の保険料を支払った物的証拠もない人の年金記録訂正の是非を審査する「年金記録確認中央第三者委員会」はこのほど、認定基準の基本方針を決定しました。
 本人の主張内容が社会通念に照らして「明らかに不合理ではなく、一応確からしい」と判断できる場合は年金記録の訂正を社会保険庁にあっせん。7月17日より全国の社会保険事務所と年金相談センターで審査申し込みの受け付けが始まっています。

判断の基準

1) 判断の基準は、申立ての内容が、社会通念に照らし「明らかに不合理ではなく、一応確からしいこと」とする。
2)前記判断を行うに当たっては、下表に掲げる類型に対応した給与明細書や家計簿等の関連資料および雇用主の証言等周辺事情に基づいて検討する。
3)こうした関連資料および周辺事情がない場合においても、申立人の申立内容等に基づき、総合的に判断する。

「年金を支給するべき」と第三者委員会が判断する際の具体例

【国民年金の場合】
《保険料納付の有無》

関連資料がある例

  • 申立期間(ここでは未納とされている期間)中も、納付済み期間と同様に、同一預貯金口座から、保険料に相当する金額の口座引落としがある。
  • 確定申告書(控)等税務関係資料に、納付した保険料に相当する金額が記載されている。
  • 当時の家計簿等に、納付の日付・納付した保険料に相当する金額が記載されている。

関連資料はないが、納付があったと認められる周辺事情の例

  • 申立期間が短期間であり、残りの期間は納付済みである。
  • 申立期間中、配偶者等の同居の親族は納付している。
  • 自治会等の集金関係者の証言により、申立てがなされた当時の集金の実態が確認できる。

平成18年「事業所・企業統計調査(速報)」 事業所数、6.9%マイナス

 このほど総務省が発表した「事業所・企業統計調査(速報)」によると、平成18年10月1日現在のわが国の事業所数は591万1千ヵ所で、5年前(平成13年)の前回調査と比べて6.9%減少したことが分かりました。
 この背景には、企業のリストラやM&A(合併・買収)にともない、事業所の統廃合が進んでいる影響などがあるようです。

概況

 昨年10月1日現在のわが国の事業所数は591万1千ヵ所で、5年前の前回調査と比べて6.9%(年率1.4%)減少している。
 産業別にみると、「医療、福祉」(17.9%増)で増加し、「製造業」(14.8%減)、「卸売・小売業」(11.2%減)などで減少している。
 また、前回調査以降5年間の新設事業所数は135万9千ヵ所、廃業事業所数は174万4千ヵ所で、前回調査と比べると新設率は22.1%で1.5ポイント、廃業率は28.4%で1.1ポイントそれぞれ低下しており、廃業率が新設率を上回っている。

経営組織別の動向

 経営組織別に事業所数をみると、「民営」が572万3千ヵ所(事業所全体の96.8%)、「国、地方公共団体」が18万8千ヵ所(同3.2%)で、「民営」のうち、「個人経営」は273万5千ヶ所(同46.3%)、「法人」は295万5千ヶ所(同50.0%)となっており、「法人」の事業所数が初めて「個人経営」の数を上回った。
 また、前回調査と比べて、「個人経営」は12.7%、「法人」は0.6%それぞれ減少している。

従業者規模別の動向

 従業者規模別に事業所数をみると、「1~4人」が348万7千ヶ所(事業所全体の60.9%)、「5~9人」が109万7千ヶ所(同19.2%)で、従業者数10人未満が事業所全体の80.1%を占めている。
 また、前回調査と比べると、「1~4人」が8.3%減、「5~9人」が6.7%減などとなっているものの、「300人以上」は11.0%増、「200~299人」は5.9%増など50人以上の規模では増加している。

従業者規模別にみた事業所数の増減率

従業者規模別にみた事業所数の増減率

06年「労働力調査年報(詳細結果)」 3人に1人が「非正社員」

 総務省が発表した2006年の「労働力調査年報(詳細結果)」によると、役員を除く雇用者全体に占めるパート・アルバイトや派遣社員など「非正規の職員・従業員」の割合は33.0%とほぼ3人に1人となり、調査開始以来の最高を記録したことが分かりました。

雇用者の状況

雇用形態別にみた雇用者

 06年の役員を除く雇用者は5,088万人で、前年に比べ81万人増加した。このうち、正規の職員・従業員は3,411万人で37万人増え、03年以降で初めて増加した。
 一方、パート・アルバイト、派遣社員、契約社員などの非正規の職員・従業員は44万人増の1,677万人となった。
 男女別にみると、男性は正規の職員・従業員が前年に比べ18万人増の2,375万人、非正規の職員・従業員が10万人増の517万人、女性は正規の職員・従業員が18万人増の1,036万人、非正規の職員・従業員が34万人増の1,159万人となった。
 男女とも前年まで正規の職員・従業員の減少が続いていたが、06年はともに増加に転じた。
 また、役員を除く雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合は33.0%で、前年に比べ0.4ポイントの上昇となったが、上昇幅は前年(1.2ポイント上昇)から縮小した。
 これを男女別にみると、男性は0.2ポイント上昇の17.9%、女性は0.3ポイント上昇の52.8%となった。
 非正規の職員・従業員の内訳をみると、パート・アルバイトが1,125万人(役員を除く雇用者に占める割合は22.1%)と最も多く、次いで契約社員・嘱託が283万人(同5.6%)となった。

仕事からの収入

 役員を除く雇用者について、男女、雇用形態別に仕事からの収入(年間)の割合をみると、男性の正規の職員・従業員では500~699万円が21.2%で最も高く、次いで300~399万円が19.8%、400~499万円が17.3%となった。
 一方、非正規の職員・従業員では100~199万円が29.0%で最も高く、次いで100万円未満が27.8%となった。
 女性の正規の職員・従業員では200~299万円が28.8%で最も高く、次いで100~199万円が21.1%、300~399万円が19.9%となった。
 一方、非正規の職員・従業員では100万円未満が49.2%で最も高く、次いで100~199万円が37.3%で、この2つの収入層で全体の約9割を占めた。

役員を除く雇用形態別の雇用者数(単位:万人)
    2002年 2003年 2004年 2005年 2006年
男女計 役員を除く雇用者 4,940 4,948 4,975 5,007 5,088(+81)
正規の職員・従業員 3,489 3,444 3,410 3,374 3,411(+37)
非正規の職員・従業員 1,451 1,504 1,564 1,633 1,677(+44)
パート・アルバイト 1,053 1,089 1,096 1,120 1,125(+5)
派遣社員 43 50 85 106 128(+22)
派遣社員・嘱託 230 236 255 278 283(+5)
その他 125 129 128 129 141(+12)
男性 役員を除く雇用者 2,867 2,853 2,851 2,864 2,894(+30)
正規の職員・従業員 2,437 2,410 2,385 2,357 2,375(+18)
非正規の職員・従業員 431 444 466 507 517(+10)
パート・アルバイト 229 235 236 247 247(± 0)
派遣社員 10 13 28 42 49(+7)
派遣社員・嘱託 122 125 136 149 150(+1)
その他 70 71 66 69 71(+2)
女性 役員を除く雇用者 2,073 2,095 2,124 2,143 2,194(+51)
正規の職員・従業員 1,052 1,034 1,025 1,018 1,036(+18)
非正規の職員・従業員 1,021 1,061 1,098 1,125 1,159(+34)
パート・アルバイト 825 855 860 872 878(+6)
派遣社員 33 37 57 63 78(+15)
派遣社員・嘱託 108 111 119 130 133(+3)
その他 55 58 62 60 70(+10)
非正規の職員・従業員の割合(%)
男女計 29.4 30.4 31.4 32.6 33.0
男性 15.0 15.6 16.3 17.7 17.9
女性 49.3 50.6 51.7 52.5 52.8
※2006年の( )内は対前年比

06年「労働力調査年報(詳細結果)」 3人に1人が「非正社員」

完全失業者の状況

失業期間別完全失業者

 06年の完全失業者は275万人(男性168万人、女性107万人)で、前年に比べ19万人減少した。
 これを失業期間別にみると、「3ヵ月未満」が98万人(前年比5万人減)と最も多く、次いで「1年以上」が90万人(同6万人減)、「3~6ヵ月未満」が44万人(同2万人減)、「6ヵ月~1年未満」が41万人(同5万人減)となった。
 失業期間について、年齢別にみると、45~54歳および55歳以上では「1年以上」が、35~44歳以下の各年齢では「3ヵ月未満」がそれぞれ最も多くなった。
 前年と比べると、45~54歳の「3~6ヶ月未満」ならびに55歳以上の「3ヵ月未満」および「6ヶ月~1年未満」で増加したが、他の区分では前年と同数または減少となった。

離職理由別完全失業者

 完全失業者のうち、離職した完全失業者は前年に比べ15万人減の197万人となった。
 前職の離職理由別に見ると、「より良い条件の仕事を探すため」が35万人で、離職した完全失業者の18.3%を占めた。
 また、「人員整理・勧奨退職のため」は22万人で11.5%となったが、年々減少している。

求職方法

 完全失業者の主な求職方法別の割合をみると、「公共職業安定所に申込み」が40.1%と最も高く、次いで「求人広告・求人情報誌」が32.1%となった。

前職の離職理由別にみた離職した完全失業者
前職の離職理由別にみた離職した完全失業者

相談件数過去最多の19万件 〜06年度「個別労働紛争解決制度」の状況〜

 厚生労働省の発表によると、労働者と企業とのトラブルを、裁判に持ち込むことなく迅速に解決するための「個別労働紛争解決制度」の利用者が年々増加するなか、2006年度の民事上の個別労働紛争に関する件数が、前年度に比べ6.2%増の18万7,387件と過去最多を更新したことが分かりました。

相談受付状況

 労働問題に関するあらゆる相談にワンストップで対応するため各都道府県労働局、主要労働基準監督署内等に開設されている総合労働相談コーナー(約300ヶ所)に2006年度1年間に寄せられた相談件数は、前年度比4.2%増の94万6,012件であった。
 このうち、労働関係法上の違反を伴わない解雇、労働条件の引下げ等のいわゆる民事上の個別労働紛争に関するものが同6.2%増の18万7,387件で、毎年度確実に件数が増えている。


民事上の個別労働紛争相談件数の推移

【主な相談内容】
 民事上の個別労働紛争の主な相談内容としては、解雇に関するものが51,028件(23.8%)と最も多く、次いで、労働条件の引下げ27,312件(12.8%)、いじめ・嫌がらせ22,153件(10.3%)と続いている。(次ページ上図参照)

都道府県労働局長による助言・指導

 助言・指導の申し出を受け付けた件数は5,761件で、前年度比9.5%の減少となっている。
 このうち、労働者からの申し出が5,595件(97.1%)と大半を占めるが、事業主からも166件(2.9%)あった。
 また、申し出た労働者の就労状況は、正社員が54.2%と最も多いが、パート・アルバイトが21.3%、派遣労働者・期間契約社員も16.8%を占めている。
【主な内容】
 助言・指導の申し出の主な内容は、解雇に関するものが27.2%と最も多く、次いで、労働条件の引下げが10.4%、いじめ・嫌がらせが9.6%と続いている。
【助言・指導の実施状況】
 申し出を受け付けた事案について、手続きを終了した件数は5,750件で、このうち、助言・指導を実施したものは5,429件(94.4%)、申し出が取り下げられたものは142件(2.5%)、処理を打ち切ったものは162件(2.8%)となっている。
 なお、処理に要した期間は1ヶ月以内が93.4%となっている。

《懲戒解雇に係る助言・指導の例》
 虚偽の理由で休暇を取得したため服務規律を乱したとして懲戒解雇を言い渡されたが、事実は認めるものの処分内容が重すぎるとして、解雇の撤回を求めて労働局長の助言・指導を申し出たケース。
→懲戒権の行使は、社会通念上相当として認められない場合には権利の濫用として無効となることから、処分撤回を含め当事者間でよく話し合うよう助言・指導した結果、申出人と会社との話し合いにより、懲戒解雇は撤回された。

紛争調整委員会によるあっせん

 労働問題の専門家である弁護士、大学教授等からなる紛争調整委員会があっせんの申請を受理した件数は6,924件で、前年度比0.5%の増加となっている。
 このうち、労働者からの申請が6,809件(98.3%)と大半を占めるが、事業主からも110件(1.6%)、労使双方からも5件(0.1%)あった。
 また、申請した労働者の就労状況は、正社員が58.5%と最も多いが、パート・アルバイトが19.2%、派遣労働者・期間契約社員も16.6%を占めている。

【主な内容】
 あっせん申請の主な内容は、解雇に関するものが39.4%と最も多く、次いで、いじめ・嫌がらせが13.0%、労働条件の引下げが8.3%と続いている。

【あっせんの実施状況】
 申請を受理した事案について、手続きを終了した件数は6,793件で、このうち、合意が成立したものは2,686件(39.5%)、申請者の都合により申請が取り下げられたものは508件(7.5%)、紛争当事者の一方が手続きに参加しない等の理由により、あっせんを打ち切ったものは3,566件(52.5%)となっている。
 なお、処理に要した期間は1ヶ月以内が63.7%、1ヶ月を超え2ヶ月以内が30.5%となっている。


民事上の個別労働紛争相談内容の内訳

《損害賠償に係るあっせんの例》
 業務中に運転していた車を誤って破損していまい、会社から修理代金全額を支払うよう求められたが、全額負担に納得できないことから、自分が支払うべき修理代金の金額を話し合いで決めたいとして、あっせんを申請したケース。
→あっせんの結果、修理代金のうち〇〇万円を申請人が分割にて支払うことで双方の合意が成立した。

一世帯の平均所得2.9%マイナス 〜06年国民生活基礎調査の概況(厚労相発表)〜

 このほど厚生労働省が発表した「2006年国民生活基礎調査」の概況によると、一世帯当たりの平均所得金額(05年の1年間)は563万8千円と前年を2.9%下回り、生活が「苦しい」と回答した世帯は56.3%と9年連続で5割を超えています。

1世帯あたり平均所得金額の推移

所得の状況

 2005年の一世帯当たりの平均所得金額は563万8千円と、前年の580万4千円から2.9%減少している。  所得金額別に世帯数の分布をみると、「100〜200万円未満」が12.9%、「300〜400万円未満」が12.7%と多く、所得金額が世帯全体の平均額(563万8千円)より低い世帯の割合は60.7%となっている。

所得金額別にみた世帯数の分布

世帯主の年齢別の所得状況

 世帯主の年齢別に一世帯当たりの平均所得金額をみると、「50〜59歳」が734万6千円で最も高く、次いで「40〜49歳」の699万8千円、「30〜39歳」の549万9千円の順で、最も低いのは「29歳以下」の306万4千円となっている。

生活意識の状況

 生活意識別に世帯数の構成割合をみると、「苦しい(「大変苦しい」と「やや苦しい」)が56.3%、「普通」が39.0%となっている。
 年次推移をみると、「苦しい」と答えた世帯の割合は、1998年以降5割を超えて推移している。
 なた、世帯別に見ると、「児童のいる世帯」では61.8%が「苦しい」と答えているが、「高齢者世帯」ではその割合が55.9%となっている。

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