労務ニュース

★時間外労働の限度に関する基準の改正 -改正労働基準法のポイント

■「特別条項付き協定」の割増賃金率

 労働基準法では、使用者は労働者に1週40時間、1日8時間を超えて労働させてはならないとしていますが、労使間で時間外労働に関する協定(いわゆる「36協定」)を締結し、これを行政官庁に届け出たときは、1週40時間、1日8時間を超えて働かせることができると定めています。ただし、この協定で定める時間外労働については、告示により一定の限度時間(下表参照)が定められており、その限度時間を超えてさらに時間外労働を行わせる場合には、延長に関する「特別条項」を付けた協定を締結する必要があります。(特別条項付き協定)
時間外労働の限度時間

 特別条項として明示する項目には、延長できる時間数のほかに延長しなければならない特別の事情などかありますが、今回の改正により、限度時間を超えて働かせる場合の割増賃金率も加えられました。
 特別条項に盛り込む割増賃金率は、①1日を超え3ヵ月以内の期間、②1年間について限度時間を超えて労働させる期間ごとに定めなければならないこととされています。そして、①及び②の期間の双方について特別条項付き協定を締結する場合には、それぞれ限度時間を超える時間外労働に係る割増賃金率を定めることが必要となります。
時間外労働と必要な協定との関係

 なお、この改正内容は、平成22年4月1日以降に特別条項付き協定を締結する場合、もしくは更新する場合に適用されることになっています。

■法定を越える割増賃金率の設定と時間外労働の抑制(努力義務)

 時間外労働は、本来臨時的なものとして必要最小限にとどめることが望ましいとされています。そこで、今回の改正では、時間外労働を抑制する観点から、特別条項付き協定において限度時間を超える時間外労働に係る割増賃金率を定めるに当たっては、政令で定める率(25%)を越える率とするように努めなければならないこととされました。
 また、特別条項付き協定を締結する場合には、限度時間を超える時間外労働をできる限り短くするように努めなければならないことも付け加えられました。

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