労務ニュース

変形労働時間制等に関する協定②

      -労使協定の手引き

★1年単位の変形労働時間制

1年単位の変形労働時間制とは、1ヵ月を超え1年以内の一定の期間(変形期間)を平均して、1週あたりの労働時間が40時間以下の範囲内であれば、特定の日や週について1日および1週間の法定労働時間を超えて労働させることができる制度のことをいいます。
 1年単位の変形労働時間制を実施する場合には、労使協定を締結し、これを労働者に周知させるとともに、所定の協定届を所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。


★労使協定に定める事項
 労使協定に定める事項は次の項目です。

①対象労働者の範囲

1年単位の変形労働時間制により労働させる労働者の範囲を明確にします。対象期間の途中で採用される者や退職する者についても、賃金の精算を条件にこの制度の適用が認められています。
 なお、18歳未満の年少者については原則として1年単位の変形労働時間制で労働させることはできません。
 また、妊娠中または産後1年を経過していない女性労働者が請求した場合は、1週40時間、1日8時間を超えて労働させることができませんので、協定でこの制度の適用を除外するのが一般的です。

②対象期間およびその起算日
この制度の対象となる1ヵ月を超え1年以内の期間とその起算日を定めます。業務の繁閑の程度に応じて、3ヵ月、6ヵ月などの期間とすることもできます。

③特定期間(特に業務が繁忙な期間がある場合)《下図参照》
対象期間中に特に業務が繁忙な期開がある場合などは、必要に応じて「特定期間」を定めます。
 この制度で連続して労働させる日数は最長で6日が原則ですが、特定期間を設ければ、1週間に1日の休日が確保できる日数(最長12日)とすることができます。

特定期間の例
④対象期間における労働日および労働日ごとの労働時間
 対象期間を平均して1週40時間を超えないように、対象期間内の労働日と労働日ごとの労働時間を定めておきます。労働日については、就業カレンダーを作っている場合は「別紙カレンダーに定めるとおり」とすることもできます。
 対象期間内のすべての労働日や労働時間を前もって決めることが難しいときは、対象期間を1ヵ月以上の期間に区切ることによって、最初の期間を除く各期間については労働日数と総労働時間数のみを定めればよいことになっています。
 ただし、この場合は、各期間の始まる少なくとも30日前までに労働日と労働時間を定める必要があります。

⑤労使協定の有効期間


★導入するときに留意する事項
 1年単位の変形労働時間制には、次のような制限もあります。

■労働日数の限度
 

対象期間が3ヵ月を超える場合には、対象期間における労働日数には1年で280日という限度があります。対象期開が1年未満の場合は[280×(対象期間の歴日数÷365)]で算出した日数となります。

■労働時間の限度
 対象期間においてあらかじめ決めておくことができる労働時間の限度は、原則として1日10時間、1週52時間となっています。
 これらの他にも、1週間の労働時間が48時間を超える週の数についても一定の制限があるなど、導入または更新に際しては、十分な注意が必要です。

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