
■職場の受動喫煙防止措置を原則義務化に■
-厚生労働省検討会が報告所骨子まとめる
厚生労働省の検討会はこのほど、職場において受動喫煙を防止する措置を事業者に義務づけることを求める報告書の骨子をまとめました。
従来の職場における喫煙対策については、平成15年5月に改訂されたガイドラインによって、事業者に、事業場全体を常に禁煙とする「全面禁煙」や喫煙室の設置を推奨すること、喫煙室・喫煙コーナーから非喫煙場所へたばこの煙やにおいの流入を防止するために必要な措置を講ずることなどを示しています。
しかし、同報告書では、職場における喫煙対策で有効な措置を講じていない事業場の割合は全体の54%である一方、職場で受動喫煙をしているとする労働者が65%、喫煙対策の改善を職場に望む労働者が92%となっており、職場における受動喫煙対策が十分とはいえない状況にあると指摘しています。
また、たばこの煙による発がん性リスクが指摘されるなど、受動喫煙防止は、今後は快適職場形成という観点ではなく、労働者の健康障害防止という観点から対策に取り組むことが必要だとしています。
これらを踏まえ、同報告書では「労働者が受動喫煙をする機会を低減させることは事業者の義務とすべき」と結論づけ、具体的には以下のような措置を講ずることを求めています。
(1)一般の事務所や工場などの施設
全面禁煙または「空間分煙(一定の要件を満たす喫煙室(*)でのみ喫煙を認め、喫煙室以外の場所を禁煙とすること)」とする。*たばこの煙による浮遊粉じん濃度や境界での風速などの「分煙効果判定基準」に沿って判断 されます
(2)顧客が喫煙するため、(1)措置が困難な職場
顧客に対して禁煙等とすることを一律に事業者に求めることは困難であることから、事業場の状況に応じ、換気などによる有害物質濃度の低減、保護具(例えばマスク)の着用、禁煙タイムの導入などの措置により可能な限り受動喫煙を防止することが必要。
(3)その他の対策
○喫煙区域と禁煙区域の区分表示を行う。
○受動喫煙による健康への影響について、教育を行う。
○屋外に喫煙所を設置する場合は、屋内の労働者が受動喫煙しないような措置をとる。
■2億4千万円支払いで会社と和解■ -過労で寝たきり状態のレストラン支配人
長時間残業による過労で倒れ、低酸素脳症を発症して寝たきり状態になったとして、ファミリーレストランの支配人だった男性(35歳)と両親が店を経営する会社(鹿児島市)に損害賠償などを求めた訴訟をめぐり、このほど、会社側が約2億4,000万円を男性側に支払うことで和解が成立しました。
訴訟では、鹿児島地裁が2月16日、会社側に安全配慮義務違反があったとして、約1億8,700万円の賠償と未払い残業代約730万円の支払いを命じる判決を言い渡していましたが、判決後に、謝罪して和解したいと会社側から申し出があったため、男性側が和解に応じたものです。
■業務上疾病のリストに追加へ■ -過重負荷による脳・心臓疾患など
厚生労働省は、過重負荷を原因とするくも膜下出血、脳梗塞、心筋梗塞などの脳・心臓疾患を、法令の上で業務上疾病とする「労働基準法施行規則の一部を改正する省令案要綱」を労働政策審議会に諮問しました。
労災保険の給付対象となる業務上の疾病については、労働基準法施行規則(第35条に基づく別表第1の2)に列挙されていますが、原則として業務と疾病との間に因果関係が確立していると認められるものに限定されています。
今回の諮問は、列挙する業務上の疾病の範囲を見直すもので、脳・心臓疾患のほかに、石綿、塩化ビニル、電離放射線にさらされる業務による疾病の一部や、人の生命にかかわる事故への遭遇など心理的に過度の負担を与える事象を伴う業務による精神障害・行動障害などを追加するとしています。
■さかのぼり納付期間を10年に延長へ■ -国民年金保険料
国民年金の加入期間が足りず「無年金」となる人などを救済するため、政府は3月5日の閣議で、未納の国民年金保険料をさがのぼって納付できる期間を現在の2年から10年に延長することなどを盛り込んだ国民年金法等改正案を決定しました。
厚生労働省は推計により、10年まで延長すると、最大で約40万人が無年金にならないで済むとしています。
また、同改正案には、企業型確定拠出年金に加入できる年齢の上限を現行の60歳から65歳に引き上げる、加入者本人も掛け金を積み立てられるようにする、などの内容も盛り込まれました。


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