
-社会保険・ワンポイント ゼミナール
◆【質 問】◆
このたび当社の役員が70歳になったことに伴い、協会けんぽから「高齢受給者証」が交付されました。70歳になったら病院で支払う自己負担分の割合が1割になると思っていたところ、所得が多いため、「3割」のままだそうです。所得が多いか少ないかは具体的にはどのような基準で決められているのですか?
◆【解 説】◆
★一部負担金の割合は2つの区分★
70歳以上75歳未満の健康保険の被保険者が医療機関などにかかったときに、窓口で支払う一部負担金の割合は、一律ではなく、現在は収入に応じて「1割」か「3割」の2つの区分となっています。
3割負担となる人を「現役並み所得者」、1割負担となる人を「一般」または「低所得者」といいます。このうち、一般などの負担割合は、本来は2割と決められていますが、平成23年3月までは国の措置により1割に凍結されています。
★「現役並み所得者」とは★
一部負担金の割合が3割となる「現役並み所得者」とは、原則として、標準報酬月額が28万円以上の被保険者で、その人の70歳以上75歳未満の被扶養者も現役並み所得者に含まれます。
ただし、年収が基準額よりも少ない場合、申請すれば一般の所得区分として扱われ、一割負担となります。
★「一般」と扱われる基準は】★
一般の所得区分として扱われるのは、70歳以上の被扶養者がいる世帯では合算した年収が520万円未満、70歳以上の被扶養者がいない世帯では単身での年収が383万円未満の被保険者です。
ただし、経過措置として、単身での年収が383万円以上であっても、後期高齢者医療制度の被保険者の資格を取得したことにより被扶養者でなくなった人(旧被扶養者)がいる場合は、合算した年収が520万円未満であれば一般の所得区分になります。
基準となる年収は、原則として前年(または前々年)の収入額のすべてが対象になりますが、退職金や公租公課の対象とならない収入(障害年金・遺族年金・恩給など)は除かれます。
◆ワンポイント・チェック◆
「現役並み所得者」は、一部負担金の割合だけではなく、高額療養費の自己負担限度額なども一般などより高く設定されています。
申請すれば一般の所得区分になるので、年収が基準を下回るかどうか確かめておくことが大切でしょう。

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