労務ニュース

在老年金の停止の基準額が変更(厚生年金)

      -社会保険・ワンポイントゼミナール

◆【質 問】◆

 当社の66歳の嘱託社員から、最近届いた通知書に老齢厚生年金額の減額について記載があったと聞きました。
 給与額は1年以上前から同じで、その間に賞与も支給していないので、通常ならば年金額の改定はないはずなのですが、これは年金のしくみが何か変わったことによる改定なのでしようか?

◆【解 説】◆
年金支給停止額の計算式の改定
 年金を受ける権利のある人が働きながら年金を受ける場合は、年金額と給与や賞与の額に応じて、年金額の1部または全額が支給停止になることがあります。これを一般的に「在職老齢年金制度」といいます。
 この制度による支給停止額の計算方法は、受け取る人の年齢が65歳未満か65歳以上かで異なりますが、その計算に使用する「支給停止基準額」が、平成22年4月より「48万円」から「47万円」に改定されました。
 質問の場合、支給停止額は、老齢厚生年金の額を12で除した「基本月額」と、その人の標準報酬月額に過去一年間に支払われた標準賞与額を12で除した額を加えた額である「総報酬月額相当額」に応じて決まります。
 実際に4月以降の年金額にどう影響するか、65歳以上の人の場合で、簡単な例をあげてみましょう。

65歳以上の在職老齢年金
「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計額が「47万円」以下であれば支給停止は行われませんが、47万円を超える場合は超えた額の2分の1が支給停止となります。
 したがって、「47万円」を超える場合には今回の変更により年金額に影響が出ることかあります。
在職老齢年金の計参例


60歳以上65歳未満の在職老齢年金
 「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計額が「28万円」以下であれば支給停止は行われませんが、28万円を超える場合は「総報酬月額相当額」が「47万円」を超えるか超えないかで計算式が変わります。47万円を超える場合には今回の変更により年金額に影響が出ることがあります。
 ただし、総報酬月額相当額が47万円を超えるような人の場合は、年金は従来より全額支給停止となっていることが多いので、今回の変更で影響を受ける人は少ないでしょう。

◆ワンポイント・チェック◆

 今年4月からの「支給停止基準額」の改定により在職老齢年金の支給停止額に影響を受ける場合は、年金額は月換算で最大5,000円減少するとみられます。

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