労務ニュース

専門業務型裁量労働制に関する協定

      -労使協定の手引き

★専門業務型裁量労働制
 「専門業務型裁量労働制」とは、業務の性質上、その遂行の手段や方法、時間配分などを大幅に労働者の裁量にゆだねる必要があるため、使用者が具体的な指示をすることが困難な業務として厚生労働省令などに定められた業務の中から、対象となる業務などを労使で定め、労働者を実際にその業務に就かせた場合、労使であらかじめ定めた時間働いたものとみなす制度のことをいいます。
 専門業務型裁量労働制を適用できる業務は、新たなデザインの考案や情報処理システムの分析または設計など、19の業務が挙げられています。
 これらの業務は、内容が具体的、限定的に示されているので、例えば、デザインの業務を手がけていても、デザイナーとしての中心的な業務ではなく、単に図面の作成や製品の制作を行うような周辺業務のみの場合は、「みなし労働時間」の法的な効果は生じません。

■労使協定の締結と届出■
 専門業務型裁量労働制を導入するにあたっては、次の(1)~(7)の事項を定めた労使協定を締結するとともに、導入する事業場ごとに「専門業務型裁量労働制に関する協定届」を所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。

(1)対象とする業務
 法令で示されている19の業務に限られます。

(2)対象業務を遂行する手段や方法、時間配分等に関し労働者に具体的な指示をしないこと
 裁量労働制の原則となる事項です。業務遂行の手段や方法、時間配分の決定などについて、会社(事業主)からその業務に従事する労働者に具体的な指示をしない旨を定めておきます。

(3)労働時間としてみなす時間
 対象業務の遂行に必要とされる一日の「みなし労働時間」を定めます。これを「9時間」とした場合は、実際は10時間であっても、9時間労働したものとみなされます。

(4)労働時間の状況に応じた健康・福祉確保措置
 裁量労働制は長時間労働にも結びつきやすいので、対象となる労働者の健康と福祉を確保するために、具体的な措置を定めておきます。
 例えば、「自己診断力ード」に自分の健康状態について記人させ、健康状態を常に把握しておくことなどが考えられます。

(5)苦情の処理のために実施するる措置
 裁量労働制は成績評価制度やそれに伴う賃金制度とあわせて実施される場合が多く、これらに関して問い合わせや苦情が多く寄せられることが考えられますので、その申し出の窓□や扱われる苦情の範囲、対応措置などを具体的に定めておきます。

(6)協定の有効期間
 制度が不適切に運用されることを避けるため、見直しまでの期間をできるだけ短くとれるように、協定の有効期間は3年以内とすることが望ましいとされています。

(7)記録の保存
 対象労働者の労働時間、健康・福祉措置、苦情処理措置の状況を記録した資料などは、協定の有効期間中と期間満了後3年間保存しなければならないことから、その旨を定めておきます。

 また、裁量労働制を適切に運営するため、法令で要件とされている前記事項のほかにも、出退勤管理の方法や、裁量労働制適用の中止などの事項を協定に定めておくことも重要とされています。

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