労務ニュース

年休の計画的付与に関する協定

      -労使協定の手引き

■年次有給休暇の計画的付与の要件
 労働者が行使できる年次有給休暇のうち5日を超える部分の日数は、事前に取り決めをした日に使用者が付与することができます。これを一般的に「年次有給休暇の計画的付与」といいます。
 計画的付与の制度を導入するためには、あらかじめ労使協定を締結する必要があります。この労使協定は所轄の労働基準監督署長に届け出る必要はありませんが、就業規則の作成義務がある事業場(常時10人以上の労働者を雇用)は、就業規則に計画的付与について定め、労働基準監督署長に届け出なければなりません。

■労使協定に定める事項
 労使協定では次の事項を定めておきます。

(1)計画的付与の対象者(あるいは対象から除く者)
 計画的に付与する時期に育児休業や産前産後の休業などに入ることがわかっている人や、定年などあらかじめ退職することがわかっている人については、労使協定で計画的付与の対象からはずしておきます。
 また、計画的付与の対象となる日数が足りない人や、採用後間もないために年休がまったくない人も含めて計画的付与の対象者とする場合は、付与日数を増やすなどの措置が必要となりますので、その扱いについても定めておくことが望ましいとされています。

(2)対象となる年次有給休暇の日数
 計画的付与の対象となる年次有給休暇の日数は5日を超える日数とされています。つまり、少なくとも5日は労働者が自由に取得できるようにしなければなりません。
 例えば、対象となる年次有給休暇の日数を法律どおり「5日を超える日数」と定めたときは、付与日数が10日の労働者に対しては5日、20日の労働者に対しては15日までを計画的付与の対象とすることができます。
 なお、前年度取得されずに次年度に繰り越された日数がある場合には、繰り越された年次有給休暇も含めて5日を超える部分を計画的付与の対象とすることができます。

(3)計画的付与の具体的な方法
 計画的付与の方法は、主に次の三つがあります。
 (a)事業場全体での一斉付与方式
  事業場全体の休業による一斉付与の場合には、具体的な年次有給休暇の付与日を定めます。
 (b)班別の交替制による付与方式
  事業場で一斉に休みを取ることが難しい場合は、課・班・グループなどの単位でそれぞれ交替で年次有給休暇を付与する方式が考えられます。この方式の場合も具体的な年次有給休暇の付与日を定めます。
 (c)計画年休表による個人別付与方式
  比較的小規模な事業場では、個人ごとにローテーションで付与する方式が考えられます。この場合は、具体的な付与日までを協定に示す必要はありませんが、計画表を作成する時期、手続きなどについては定めておく必要があるでしょう。

■時間単位年休の扱い
 改正労働基準法に盛り込まれた「時間単位付与」の年次有給休暇については、労働者が請求した日に時間単位により年休を与えることができるという趣旨のものですので、計画的付与として時間単位年休を与えることは認められません。

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