賃上げ実施率8.8ポイント減

賃上げ実施率8.8ポイント減
 賃金引上げ等の実態に関する調査 (厚生労働省発表)

 このほど厚生労働省が発表した「平成20年賃金引上げ等の実態に関する調査」によると、昨年9月時点で、1年間に平均賃金(1ヵ月当たりの1人平均所定内賃金)の「引上げ」を実施または予定していると回答した企業割合は74.0%で、前年より8.8ポイント低下したことが分かりました。


賃金改定の実施状況

 昨年中に平均賃金の「引上げ」を実施または予定していると回答した企業は74.0%(前年82.8%)、「引き下げる」は3.1%(同1.6%)、「賃金の改定を実施しない」は17.6%(同13.3%)で、前年に比べて、平均賃金を引き上げる企業は8.8ポイントの低下、引き下げる企業および改定を実施しない企業はそれぞれ1.5ポイント、4.3ポイントの上昇となった。
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賃金の改定額および改定率

 昨年中の賃金の改定状況(10~12月実施予定を含む)を常用労働者数による加重平均※(以下同じ)でみると、改定額は4,417円(前年4,378円)、改定率は1.7%(同1.7%)で、改定額は前年を上回り、改定率は同水準となった。
 このうち、平均賃金を引き上げると回答した企業の引上げ額は5,262円(前年5,054円)、引上げ率は2.0%(同2.0%)、また、引き下げる企業の引下げ額は3,498円(同3,655円)、引下げ率は1.4%(同3.7%)となった。
 平均賃金の改定額を産業別にみると、学術研究、専門・技術サービス業が7,350円で最も高く、次いで不動産業、物品賃貸業が5,339円、建設業が5,272円の順で、逆に最も低いのは運輸業、郵授業で2,689円だった。

※「加重平均」とは、企業の賃上げ額について、賃上げの影響を受ける常用労働者数を計算に反映させ、1人当たりの平均値を算出する方法。


定期昇給(定昇)の実施状況

 管理職の「定昇制度あり」の企業は67.4%(前年61.3%)で、このうち、昨年中に「定昇を行った・行う」は55.7%(同54.4%)、「定昇を行わなかった・行わない」は10.6%(同6.9%)となった。
 一方、一般職では、「定昇制度あり」の企業は75.6%(前年72.2%)で、このうち、昨年中に「定昇を行った・行う」は65.8%(同65.3%)、「定昇を行わなかった・行わない」は9.1%(同6.8%)となった。


賞与支給額の決定状況

 賞与支給額の決定方式をみると、「業績連動式で決めた」企業は49.8%(前年48.3%)、「労使交渉で決めた」企業は27.5%(同25.7%)となった。


賃金カット等の実施状況

 昨年中に何らかの賃金カット等を実施または予定していると回答した企業は9.3%(前年9.6%)で、このうち、複数回答として「賃金カットを行った・行う」は81.8%(同85.7%)、「諸手当の減額を行った・行う」は32.6%(同23.9%)となった。
 また、その対象者をみると、「管理職のみ]は36.8%(前年32.7%)、「一般職のみ」は10.9%(同6.3%)、「管理職全員と一般職全員」は16.3%(同14.3%)、「管理職一部と一般職一部」は32.0%(同32.0%)となった。
 実施期間は、「半年未満」が6.6%(前年7.2%)、「半年以上1年未満」が26.7%(同32.7%)、2年以上」が66.2%(同59.9%)となった。


賃金の改定事情

 賃金の改定の決定に当たり最も重視した要素をみると、「企業業績」をあげた企業が66.2%(前年70.6%)と最も多く、次いで「労働力の確保・定着」が9.4%(同9.2%)、「雇用の維持」が6.6%(同7.0%)の順となった。


人件費負担の対策

 人件費の負担に対して企業が最も力を入れる対策をみると、「売上高の増加、新製品の開発」が52.4%(前年51.7
%)と最も多く、次いで「諸経費等コストの削減」が17.9%(同13.4%)、「1人員配置、作業方法の改善」が13.1%(同17.5%)の順となった。
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