雇用保険料率、21年度に限り引き下げへ 他

雇用保険料率、21年度に限り引き下げへ  雇用保険制度見直しで報告書

 雇用保険制度の見直しについて検討を行っていた労働政策審議会(厚生労働大臣の諮問機関)の雇用保険部会は1月7日、派遣労働者や契約社員など、いわゆる非正規労働者の雇用のセーフティネットを強化するために必要な施策について報告書をまとめました。
 それによると、雇用保険加入の適用基準である「週所定労働時間20時間以上、かつ1年以上の雇用見込み」を見直し、1年未満の有期労働契約で働く労働者にも適用されるよう、「1年以上」を「6ヵ月以上」に改めるべきであるとしています。
 また、家計の緊急支援対策の一環として、負担軽減のため、失業等給付の原資となる雇用保険料率について、平成21年度に限って現行より「1000分の4(労使折半)」引き下げることを認めています。(上表参照)
 報告書を受けて厚労省は、雇用保険法の改正案を今の通常国会に提出する予定です。
 そのほかの主な見直し項目は次のとおりです。


非正規労働者に対するセー フティネット機能の強化

 被保険者期間が短い(1年未満)者であって、希望したにもかかわらず、労働契約が更新されなかったため離職した有期雇用者等についても、倒産、解雇等によって離職した者(特定受給資格者)と同様に、被保険者期間6ヵ月で受給資格が得られるようにする。


再就職困難者に対する支援の強化
 特定受給資格者や前記の特定受給資格者と同じ取扱いとすべきとした者のうち、所定給付日数が短い年齢層や雇用失業情勢の悪い地域等の求職者については、個別に判断して、暫定的に原則60日延長して給付が受けられるようにする。

育児休業給付の見直し
 平成22年3月31日までに育児休業を開始する者までの措置として、暫定的に給付率が20%(本来は10%)に引き上げられている「育児休業者識場復帰給付金」について、この暫定措置を当分の間延長する。(育児休業基本給付金との統合も検討)


101人以上の企業も納付金の対象に  改正障害者雇用促進法が成立

 「改正障害者雇用促進法」が12月19日、参院本会議で原案どおり可決、成立しました。
 障害者雇用納付金(法定雇用率に達しない場合に課される納付金)の対象範囲を、現行の従業員301人以上の企業から段階的に201人以上の企業(平成22年7月から)、101人以上の企業(平成27年4月から)に拡大することや、平成22年7月から、短時間労働者を一定の割合で雇用率の算定の対象に追加することを主な内容としています。


労災保険率、38業種で引き下げ  労働政策審議会が答申

  労働政策審議会の分科会は12月22日、労災保険率の改定を主な内容とした「労働保険徴収法施行規則の一部を改正する省令案要綱」について、これを妥当と認める答申をとりまとめました。
 労災保険率は、原則として3年ごとに過去3年間の保険給付実績などに基づいて改定されますが、平成21年4月1日から適用される一般事業の改定案では、現行54業種のうち、5業種が引上げ、38業種が引下げ、11業種は据え置きとなっています。
 また、建設の事業における労務費率、特別加入者の労災保険料率についても改定案が示されました。


雇用調整助成金などの要件を緩和  離職者住居支援給付金も創設

 非正規労働者の解雇、雇止めや新卒者の内定取消しなど、雇用状況の悪化がクローズアップされるなか、このほど厚生労働省は事業活動の縮小などの状況下で、休業、教育訓練または出向を行うことにより労働者の雇用維持に努力する事業主に対して支給される「雇用調整助成金」の支給要件を緩和しました。
 一方、やむを得ず派遣労働者や有期契約労働者の雇用契約の中途解除や雇止めなどを行った場合において、引き続き無償での住居の提供、または住居にかかる費用の負担を行う事業主に対して支給される「離職者住居支援給付金」も創設され、昨年12月9日にさかのぼって適用される予定です。


雇用調整助成金の支給要件緩和
 生産量減少についての要件で、算定する期間を、「最近6ヵ月間」から「最近3ヵ月間」へ短縮。生産量の減少率を「10%以上」から「5%以上」へ緩和。さらに、比較対象となる時期を「前年同期」に加えて「直前3ヵ月間」も対象にするなど、急激な経営悪化を想定した要件に変更されています。
 また、対象労働者については、「雇用保険被保険者期間が6ヵ月以上の者」に加え、「同6ヵ月未満の者」、「6ヵ月以上雇用されているが雇用保険被保険者以外の者(週の所定労働時間が20時間以上の者に限る。)」が追加され、採用直後の労働者や短期の有期契約労働者などにも拡大されています。
 また、これに伴って、中小企業に限定して休業中の賃金助成率や教育訓練費の助成額などを雇用調整助成金よりも手厚くした「中小企業緊急雇用安定助成金」(昨年12月に創設)の支給要件も緩和されています。

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