ラインによるケア -職場のメンタルヘルスケア
職場のメンタルヘルスケア
★ラインによるケア★
職場のメンタルヘルスケアにおいては、セルフケア(労働者自身が行うストレスヘの気づきと対処など)が重要であることは言うまでもありません。
しかし、ストレスの要因には、作業環境、作業方法、労働時間、仕事の量と質、職場の人間関係などがありますので、日常的に労働者と接する現場の管理監督者が行うケアも重要です。
管理監督者による職場環境の改善や相談などの対応を「ラインによるケア」と言います。
■部下の「変化」への気づき■
ラインによるケアで最も大切なのは、管理監督者が日頃から部下の様子を観察し、とくに勤怠状況、作業能率、顧客などへの対応、職場内での人間関係などにおいて「変化」が起きていないかどうか気づくことです。(下参照)
部下の「変化」の例
◆遅刻、早退、欠勤が増える。
◆休みの連絡がない。(無断欠勤がある)
◆仕事の能率が悪くなる。思考力・判断力が低下する。
◆業務の結果がなかなかでてこない。
◆報告や相談、職場での会話がなくなる。(あるいはその逆)
◆表情に活気がなく、動作にも元気がない。(あるいはその逆)
◆不自然な言動が目立つ。話にまとまりがない。
◆ミスや事故が目立つ。
◆服装が乱れたり、衣服が不潔であったりする。
◆自責の念が強くなる。悲観的になる。
管理監督者が、こうした変化に速やかに気づくためには、当然ながら、日頃から部下に関心を持って接し、普段の行動パターンや仕事ぶり、人間関係について良く知っておくことが前提となります。
■変化に気づいたら■
心の健康問題においては、早期発見・早期対応が重要です。部下の変化に気づいたら、何よりもまず、声をかけて直接本人から話を聴くことです。その際、変化の要因がストレスの場合もありますので、より強いストレスを与えないように、批判したり、一方的に改善を促すような言動は慎むべきでしょう。
また、言動や態度が普段の状態から著しくずれていると感じられたときは、すでに病気の症状が現れていることもありますので、必要に応じて医師など心の健康づくりにおける専門スタッフのところへ受診や相談に行かせる、あるいは管理監督者白身が相談に行くなど、他者とも連携して対応することが望まれます。
■自発的な相談への対応■
心の健康に関しては、部下から管理監督者に自主的に相談することがあります。このようなときの対応はカウンセリング的な対応となりますので、共感的な態度で臨んだうえで、①聴き役に徹する、②その場で結論を出さない(結論を急がない)、③できるだけ心を解きほぐすなど、十分に配慮しながら、背後にある気持ちや感情を理解することが重要です。
その後に、適切な情報提供やアドバイスを行う、職場環境の改善に取り組む、必要に応じて受診や相談に行かせる、などの対応につなげます。
また、このような適切な対応を管理監督者ができるようにするには、事業者が管理監督者に労働者の話を聴く技術を習得する機会を与えることや、メンタルヘルスケアに関する情報を得て、適切なアドバイスが行える体制を整えておくことも必要となるでしょう。




