出産手当金と傷病手当金・・・ -出産・育児の社会保険手続きガイド
出産・育児の社会保険手続きガイド
★出産手当金と傷病手当金は、同時にもらえない?
◆<相談者>現在妊娠7ヵ月目の当社の事務員が、1週間前に医師の診断により切迫早産の恐れがあるということで、自宅で安静にしています。
本人から傷病手当金を請求したいという申し出がありましたが、このまま早期に出産となったとき出産手当金はもらえますか?
その場合、傷病手当金と両方もらえるのでしようか?
◆解 説◆
支給対象の「分娩」とは
健康保険の支給対象となる「分娩」とは、妊娠4ヵ月を超えるものをいい、出産、死産、流産、早産を問いません。
また、4ヵ月を超える妊娠とは、妊娠1ヵ月を28日間として計算し、3ヵ月を超えて4ヵ月目に入った妊娠をさします。したがって、28×3=84日を超えた日、つまり、妊娠85日以後であれば早産であっても、出産育児一時金や出産手当金の対象となります。
傷病手当金との調整
傷病手当会は、病気やケガの治療や療養のため連続して3日以上仕事につくことができない場合に、4日目から支給の対象となります。支給期間は、同一の疾病または負傷などにつき、支給開始の日から起算して1年6ヵ月を限度とします。妊娠悪阻や切迫流産、切迫早産などで医師から安静を指示された場合なども、仕事につくことができませんので、傷病手当金の対象となります。
一方、出産手当金は、出産の日(出産が予定日後であるときは、出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産の日後56日までの間において、仕事につかなかった期間が対象となります。

さて、今回の相談は傷病手当金と出産手当金の両方がもらえるのかということですが、支給対象となる日が重なったときは、出産手当金が優先して支給され、その間傷病手当金は支給されないことになっています。いずれの手当金も、支給額は一日当たり標準報酬日額の3分の2で、報酬(給与)に代わる生活保障としての性格を持つので、重複して支給されることはありません。
傷病手当金が先に支給されたときは
切迫早産の場合、出産予定日の42日より前に出産することが考えられますので、傷病手当金をすでに請求(または支給)したあとで、結果的にその請求(支給)期間が出産手当金の支給対象期間と重なることがあります。
この場合のように、出産手当金の支給対象期間に傷病手当金が先に支給されてしまったときには、出産手当金の「内払い」とみなされ、その額だけ出産手当金の額が減額されることになります。




