労務ニュース

パートの適用基準とは? -社会保険・ワンポイントゼミナール

■健康保険・厚生年金保険の適用事業所で働くパートタイマーなどの短時間就労者は、どういう状態で雇用されていれば保険に加入させなければならないのでしようか?

■【法律ではなく内部文書で示す】
 健康保険・厚生年金保険の被保険者の適用範囲については、それぞれの法律で、原則として適用事業所に使用される人が被保険者となると定められており、「二ヵ月以内の期間を定めて使用される者」など、一定の人は適用除外とされていますが、パートタイマーなどの短時間就労者については適用除外となっていません。
 しかし、短時間就労者は、契約期間や労働時間が多様であり、法律上の適用除外者に該当しないからといって一律に適用させることが適切な扱いなのか、という疑義もあったため、昭和55年に厚生労働省が発した内部文言で適用の判断基準が示されています。
 それによると、適用させるか否かは「常用的使用関係」にあるかないかにより判断すべきものとしていて、短時間就労者に係る常用的使用関係の判断については、次の点に留意すべきであるとしています。

① 当該就労者の労働日数、労働時間、就労形態、職務内容等を総合的に勘案して認定すべきものであること。

② その場合、1日または1週の所定労働時間および1月の所定労働日数が当該事業所において同種の業務に従事する通常の就労者の所定労働時間および所定労働日数のおおむね4分の3以上である就労者については、被保険者として取り扱うべきものであること。

③ 前記②に該当する者以外の者であっても、①の趣旨に従い、被保険者として取り扱うことが適当な場合があると考えられるので、その認定にあたっては、当該就労者の就労の形態等個々具体的事例に即して判断すべきものであること。

■【「4分の3以上」はあくまでも目安】
 このように、1日の所定労働時間(日によって変わる場合には1週間あたりの所定労働時間)と1ヵ月の所定労働日数が、ともに通常の就労者の「おおむね4分の3以上」であれば常用的な使用関係があると認められ、披保険者になるとしています。(下の例を参照)
 しかし、この「おおむね4分の3以上」というのはあくまでも目安で、前記の判断基準に示されているように、4分の3に満たなくても、個別のケースごとに短時間就労者の就労形態や仕事の内容などを総合的に判断して、常用的な使用関孫があるかどうかで認定されるとしています。

★ワンポイント・チェック★  パートタイマーなどの短時間就労者は、就労の実態をもとに健康保険・厚生年金保険が適用されるか否かが判断されますので、雇用契約上の勤務時間数などでは被保険者として適用されなくても、実態により適用しなければならない場合も考えられます。  雇用契約と実態に大きなズレがないか再度チェックをしましよう。


(例)通常の就労者の1日の所定労働時間が8時間、1ヵ月の所定労働日数が21日の事業所において、次の短時間就労者の適用は…

①1日5時間、月20日勤務→適用しない (1日の所定労働時間が4分の3未満のため)
②1日7時間、月12日勤務→適用しない (1ヵ月の所定労働日数が4分の3未満のため)
③1日6時間、月18日勤務→適用する

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