職場復帰における支援(休業開始時・休業中のケア) -職場のメンタルヘルスケア
メンタルヘルス不調に陥り休業せざるを得なくなった労働者が、元の職場に完全復帰するのは並大抵のことではないといわれています。一度、休業~退職(あるいは再休業)という流れを作ってしまうと、その職場でメンタルヘルス対策としての職場環境の改善が進まず、再発者が続く可能性も残されてしまいます。事業者がこうしたリスクを常に抱えているのは、健全とはいえません。
したがって、メンタルヘルス不調の予防だけではなく、休業者の復職に向けて適切な支援を行うことも、重要なメンタルヘルス対策の一つとなっています。
■職場復帰支援の流れ■
厚生労働省は、平成16年に事業者が行う職場復帰支援の内容を総合的に示した「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」を公表しました。
この手引きは、メンタルヘルス不調により休業し、医学的にみても元の業務に復帰するのに問題がない程度に回復した労働者に対する支援のあり方を紹介していて、多くの職場で参考になる内容といえます。
手引きでは、職場復帰までの支援の流れを五つのステップに区分し、支援を復職前後の狭い範囲の活動ではなく、休業開始から復職後のフォローまでの間に行う一連の取組みとしてとらえています。(下図参照)
■病気休業開始及び休業中のケア■
休業の開始時には、本人から主治医の診断書(病気休業診断書)を提出してもらいます。診断書には医学的な見地から病気休業を必要とする旨のほか、職場復帰の準備を計画的に行えるよう、必要な療養期間の見込みについて明記してもらうことが望ましいとされています。
提出先は、一般的には直属の管理監督者で、診断書を受けた管理監督者は、病気休業診断書が提出されたことを、人事労務管理スタッフ及び事業場内産業保健スタッフに連絡します。その上で、本人に対しては、安心して療養に専念できるように、休業中の事務手続きや職場復帰する際の手順について説明を行います。
休業に入ってからは、管理監督者や事業場内産業保健スタッフは、休業の継続において必要となる事項や職場復帰支援のためにあらかじめ検討しておいたほうがよいと考えられる事項について、定期的または発生のつど、本人に連絡して確認を取っておきます。
療養の状況を正確に把握するために、場合によっては本人の同意を得た上で、主治医から情報を得ることも必要になると考えられます。また、不調の原因や病状によっては、本人と頻繁に連絡を取ることが適切でないこともありますので、その点についても、主治医の意見、判断を仰ぐのがよいでしょう。




